健康的で働きやすい労働環境の実現

健康経営の推進

当社では、永続的な発展と従業員一人ひとりの充実した人生のために、健康づくりを通じて、生産性とエンゲージメントの高い組織づくりを目指し、健康経営に取り組んでいます。

健康経営宣言

「森永製菓健康宣言」を指針に掲げ、従業員の「心と体の健康」を維持・増進する取り組みを支援しています。従業員が健康でやりがいをもって働くことができる職場環境を整備することで、従業員の活力向上や生産性向上等を通した組織の活性化を実現し、当社グループの持続的な成長と社会により良い価値を提供することを目指しています。

森永製菓 健康宣言

当社は、成長し続ける永続企業(サステナブルカンパニー)として、心と体をすこやかにする食を創造し、誰もが笑顔で過ごせる持続可能な社会の実現に貢献していくために、森永製菓グループで働く従業員一人ひとりの健康づくりに取り組みます。

  1. 従業員一人ひとりが健康への意識を高め、主体的に健康保持・増進に取り組めるよう支援します。
  2. ダイバーシティ経営を推進し、従業員の挑戦と自律的成長を支援することでエンゲージメントの向上を図ります。
  3. 従業員が安全・安心に働くことのできる職場環境づくりに努めます。

健康経営の推進体制

代表取締役社長直轄の「最高健康責任者(Chief HealthOfficer;CHO)」を人事部担当役員が担い、また人事部と森永健康保険組合の他に産業保健スタッフも参画する「健康推進委員会」を設置し、理念や方針の策定、施策の検討・実施に関する意思決定を行っています。全国の主要事業所に配置される健康管理担当者、産業保健スタッフが具体的な施策の展開を担い、従業員や家族の健康課題に継続的に向き合い、健康増進を進めています。

健康経営の推進体制図

2030年目標

従業員意識調査
「働きがいがあり、心身ともに健康的に働けている」
肯定回答率 80%

2030年目標の進捗

目標 2022年度実績
森永製菓(株)単体※1 国内グループ連結※2
従業員意識調査
「働きがいがあり、心身ともに健康的に働けている」肯定回答率 80%
75.6% 71.2%
  1. ※1対象:森永製菓(株)単体、出向者を除く正規従業員
  2. ※2対象:国内グループ連結、海外グループ会社への出向者を除く正規従業員

健康経営戦略マップ

健康経営で解決したい経営課題・健康指標を整理しました。

健康経営戦略マップ図

健康課題と重点施策

毎年、森永健康保険組合とのコラボヘルスにより、健診結果の分析を行い重点施策を定め健康維持・増進の取り組みを行っています。当社は40~50歳代がボリュームゾーンであることから、生活習慣病予防を中心に、シニア層への取り組みなど、各事業所ごとに異なる健康課題の解決に繋がる取り組みを、健康経営戦略マップに沿って実施していきます。

心の健康に関する取り組み

  • こころの健康定義「こころく」
    従業員一人ひとりが「心の健康」を意識して日々の業務に落とし込み、自発的に行動している状態に向けて推進することにより、従業員のエンゲージメント向上と事業活動への寄与を目指しています。

    「心の健康」の定義『こころく』

    日々意識できるよう執務エリアやデスクの上など
    目のつくところに「こころく」のPOPを設置

    役員をはじめ全従業員に向けた
    「心の健康セミナー」開催の様子

  • メンタルヘルスに関する取り組み
    ストレスチェックの受検率は制度導入以降95%以上を維持しており、従業員自らが気づく機会の提供と集団分析による環境改善に活かしています。また社内外に、専門的な相談窓口を設け、従業員が相談しやすい環境も整備しています。
  • セルフケア・ラインケア
    自己管理能力の向上やメンタルヘルスに対する意識を高めるため、職位者研修やセルフケアセミナーでの啓発を定期的に実施しています。
  • ストレス耐性強化策
    パルスサーベイを活用したストレス耐性強化研修は、研修前後の自らのストレス耐性の変化を知ることで、実践的な行動へつなげる効果を期待し実施しました。受講者の90%以上が回答したパルスサーベイの結果を平均すると、すべての項目で研修前と比較し、改善傾向がみられました。

体の健康に関する取り組み

  • 全社健康増進イベント「ハビット」の取り組み
    毎年、従業員とそのご家族を対象とした健康増進のイベントを開催しています。健康づくりと生活習慣改善を目的に、一人ひとりが健康に関する目標を立てて、運動や食生活改善などを行う森永健康保険組合独自の取り組み「ハビット」は、今年で22回目を迎えました。

    ハビット

  • エイジフレンドリーな職場づくり
    職場には、様々な年齢層の従業員がいます。当社グループでは、年齢に関係なく、すべての従業員が活躍するエイジフレンドリーな職場づくりに力を入れています。豊富な知識と経験を持つシニア層の安全とさらなる活躍を支援するため、当社グループの工場においてシニア教育や体力測定、当社独自の転倒予防体操を展開し、全員が安全かつ健康的に長く働き続けることを目指した取り組みを行っています。
    ※エイジフレンドリーとは「高齢者の特性を考慮した」を意味します。

    体力測定の様子

    当社トレーナーによる考案・指導

  • 受動喫煙防止と禁煙の取り組み
    従業員の健康増進と職場環境づくりを目的に、職場の完全分煙のほか、毎年「禁煙週間」を定め禁煙・卒煙・受動喫煙防止に向けた取り組みを従業員とそのご家族に対し実施しています。また、禁煙外来に通い目標を達成された方へのインセンティブ付与も行っています。「喫煙が健康に及ぼす影響」に関する研修は従業員とそのご家族も対象とし、セミナーの最後に理解度チェックテストを実施することで、研修の理解度を高め、その後の定着を図っています。

    食堂で禁煙の動画を視聴

職場環境に関する取り組み

  • ヘルスリテラシー向上のための取り組み
    外部講師や産業医を講師に迎え、定期的に「健康フォーラム」を開催し、全国各地オンラインでの参加も可能です。また、福利厚生サービスとして、ご家族も対象としたオンライン動画セミナーも提供しており、いつでもどこでも楽しく健康について学ぶことが可能な環境を整備しています。
  • 社内外相談窓口の設置
    安心して働ける職場環境づくりのため、全国の主要事業所への健康管理担当者の配置、本社保健師への直接相談窓口、キャリア全般に関する悩みや不安の軽減を図り、主体的なキャリア形成を支援するキャリア相談室の設置を行っています。また社外には、従業員とそのご家族が24時間利用できる相談窓口も設置しており、健康に関する相談に加え医療機関の紹介なども行っています。早期に相談してもらう事で、心身が不調に陥る事を防ぎ、従業員の生産性向上を実現しています。
  • 海外で働く従業員の健康と安全のための取り組み
    海外赴任中の従業員が日本と異なる環境や文化の中で安心して活躍できるよう、産業医・保健師が定期的に健康状態のフォローを実施しています。また海外赴任者と帯同家族に対して、海外在住経験のある臨床心理士やカウンセラーによるカウンセリングサービスも提供しています。感染症予防対策として、各国の状況に合わせたワクチン等の接種等も実施しています。

労働安全衛生の取り組み

基本理念と労働安全衛生方針

当社グループは、企業経営の基盤である労働安全衛生活動を通じて、年齢・経験・言語・雇用関係・働く場所等の一人ひとりの違いにかかわらず、安全で働きやすい職場環境を維持・向上させていきます。

 森永製菓グループ 
 労働安全衛生方針 

基本理念

当社グループは、企業経営の基盤である労働安全衛生活動を通じて、年齢・経験・言語・雇用関係・働く場所等の一人ひとりの違いにかかわらず、安全で働きやすい職場環境を維持・向上させていきます。

基本方針

  1. 労働安全衛生関係法令及び社内基準を遵守し、労働安全衛生管理に努めます。
  2. 職場の潜在リスク(危険源)を特定し、評価し、必要な経営資源を投入して安全対策を講じることで、そのリスクを低減・除去し、「危険ゼロ・労災ゼロ」の安全で快適な職場作りを推進します。
  3. すべての事業拠点において役割と責任を明確にした体制を整備し、労働安全衛生活動の継続的な向上と充実を図ります。
  4. 労働災害、交通災害、心身の健康に関する教育訓練及び社内啓発を通じて、労働安全衛生意識の高揚に繋げます。
  5. コミュニケーションを充実させ、全員参加型の労働安全衛生活動を促進します。

制定日  2023年4月

労働安全衛生管理体制

労働安全衛生方針に沿って、従業員の健康と安全を第一に、各社・各事業所の安全衛生委員会が中心となり、現場に即した安全衛生活動を行っています。事業計画や作業内容を検証し、労働安全に関するリスク評価を行い、一人ひとりの安全意識の向上、設備面・作業面のリスク低減活動の継続的な実施を進めることで、労働災害ゼロに向けて活動を推進しています。

労働安全衛生管理体制図(詳細)

課題と重点施策

22年度の災害型別では「転倒」による災害が多く、各事業所の安全担当者と意見交換を行い、重点取り組みを決めています。ハード面では床の防滑化、靴底の汚れ・摩耗状況の確認を徹底し、ソフト面では転倒災害防止を意識した職場の安全パトロール、危険予知活動を行い、転倒災害撲滅を意識して取り組んでいます。

安全に関する研修

研修名 対象 実施回数
安全衛生認識教育 全従業員 年1回
労災疑似体験教育 全従業員 年1回
雇入れ時等の安全衛生教育 新入社員 年1回
シニア教育 55歳以上 年1回
アニメーション動画教育 全従業員 随時
危険予知トレーニング(KYT) 全従業員 年12回
Webミーティング 安全衛生事務局 年4回
特別教育 有害業務従事者 年1回
安全運転研修 新入社員 年1回
駐車場研修 営業社員 随時
危険予知研修 営業社員 随時

柔軟な働き方の推進

ワークライフバランスの実現に向けて、テレワークやフレックスタイム、時差出勤、短日・短時間勤務、個人別休日カレンダーなどの制度を導入し、時間帯・場所・曜日の制約を極少化することで、働きやすい労働環境を実現しています。また、転居を伴う異動を行わない働き方も本人の希望で可能としています。これらの制度を活用することで、仕事と家庭、育児や介護、治療と仕事の両立など、それぞれの状況に応じた柔軟な働き方を推進しています。

各種労働法規遵守に向けた取り組み

森永製菓グループは従業員が安心して働けるよう、各国における各種労働法規を遵守しています。

総労働時間短縮に向けた取り組み

  • 適正な労働時間の申告・管理の徹底
  • 労働組合との対策会議の実施
  • 職場単位での業務の見直しと効率化

上記のほかに、各種制度(テレワーク、フレックス、時差出勤、個人別休日カレンダー)の積極的な活用も推進しています。

年次有給休暇の取得促進

  • 3日以上の連続した年次有給休暇取得の奨励
  • 事業所別取得状況のモニタリングと未取得者への取得勧奨

健康経営と労働安全衛生に関する主な会議

名称 主な出席者 開催頻度 内容
人事委員会 ・代表取締役社長
・常勤取締役
・上席執行役員
・人事部長
年2回 毎月開催される人事委員会にて、健康経営や労働安全衛生に関する方針、状況確認および今後の施策等に関する審議を行う
健康推進委員会 ・人事部担当役員
・人事部担当者
・健康管理部門
・統括産業医
・保健師等
・森永健康保険組合
・関連部署
年6回 健康経営の理念や方針の策定、現状分析、施策の検討を行い、年間を通じての活動評価や起案された事案の決議を行う
ストレスチェック報告会 ・人事部担当役員
・人事部担当者
・健康管理部門
・統括産業医
・保健師等
・労働組合
年1回 ストレスチェックの組織分析結果の報告と重点課題に対する施策について審議を行う
労働時間対策労使会議 ・人事部担当役員
・人事部担当者
・労働組合
年2回 労働組合本部と全社社員の労働時間の状況確認および改善に向けての協議を行う
安全対策労使会議 ・人事部担当役員
・人事部担当者
・生産本部担当者
・営業本部担当者
・労働組合
年4回 労働組合本部と全社社員の安全に関する状況確認および改善に向けての協議を行う
森永製菓グループ責任者会議 ・経営戦略部担当者
・コーポレート部門各社責任者
・グループ会社所管部門責任者
・常勤監査役
・監査部
年1回 年4回開催される森永製菓グループ責任者会議にて、健康経営や労働安全衛生に関する情報共有を図る

上記以外に、各事業場では、従業員代表が参加する「安全衛生委員会」が開催され、従業員の声を反映しながら、各職場に合わせた取り組みが行われています。

外部評価

当社は経済産業省と日本健康会議が共同で実施する「健康経営優良法人2023(大規模法人部門)」に認定され、今回で6年連続の認定となりました。

健康経営優良法人認定2022

従業員の健康増進のためにスポーツ活動の促進や支援に向けた取り組みを積極的に行っている企業として、スポーツ庁より「スポーツエールカンパニー」に認定されました。

スポーツエールカンパニー

多様な人材の活躍