「なんとなく調子が悪い」「肌の調子もパッとしない」――それは“タンパク質不足”のサインかもしれません。 毎日を元気に、キレイに過ごしたい私たちにとって、タンパク質はとても大切な栄養素。でも、「どれくらい摂ればいいの?」「どう食べたら効率よく摂れるの?」と迷ってしまうこともありますよね。 この記事では、タンパク質の働きや、あなたに合った目安量、そして無理なく続けられる摂り方のコツまで、わかりやすくお届けします。
タンパク質の3つのポイント タンパク質は、筋肉だけでなく、内臓や皮膚、髪の毛、爪、さらにはホルモンや血液中のヘモグロビンなど、様々なカタチで身体の中に存在しています。タンパク質はカラダの材料となるだけでなく、私たちのカラダをすこやかに保つための働きを担っています。 【ポイント1】カラダを温める 食事をした後にカラダがポカポカすると感じたことはないですか?これは、食後に体内で熱が生み出される「食事誘発性熱産生(DIT)」によって生じます。エネルギーをつくり出す栄養素(タンパク質・脂質・炭水化物)の中では、タンパク質がDITを生み出す割合が最も高いことが知られています*1。 さらに、熱を生み出す役割を持つ「筋肉」の材料となるのもタンパク質です。寒さに負けないめぐりのよい毎日のために、日々の食事でタンパク質をしっかり補いましょう。 【ポイント2】コンディションをサポート 日々のコンディションを保つ仕組みにも、タンパク質が深く関わっています。タンパク質が不足すると体調の乱れにつながることもあります*2。 健康的でいきいきとした毎日を過ごすためにも、タンパク質をしっかり摂ることが大切です。 【ポイント3】美容分野で関心が高い タンパク質は、美容をサポートする重要な栄養素です。肌や髪、爪の主成分であり、健康的な新陳代謝を促進します。不足すると、肌のハリや弾力が失われ、髪が細くなったり、爪が割れやすくなることも。毎日の食事で肉、魚、大豆製品、卵などさまざまな食品からバランスよくタンパク質を摂ることが美しさの鍵です。内側から輝くためにも、タンパク質摂取を意識しましょう。
自分自身のタンパク質の1日の必要量を知ろう! 厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2025年版)」によると、1日のタンパク質摂取の推奨量は、18~64歳の男性で65g、65歳以上の男性で60g、そして18歳以上の女性は50gとされています。この推奨量は、性と年齢別の参照体重から算出されていますが、私たちが1日に必要とするタンパク質の量は体重や身体活動量などによって変わるため、ご自身に合った量を把握することが大切です。 あなたに必要なタンパク質量を計算してみましょう! 【一般的な成人の1日のタンパク質必要量※*3】 体重(kg) × 体重1kgあたりのタンパク質必要量(0.9g) =1日に必要なタンパク質量(g) ※ 日常食混合タンパク質における維持必要量に推奨量算定係数1.25を乗じて推奨量を算出。18歳以上の成人で妊婦を除く。 (例) ■体重55kgの方 体重 55kg × 0.9g =1日に必要なタンパク質量 49.5g ■体重70kgの方 体重 70kg × 0.9g =1日に必要なタンパク質量 63.0g これがタンパク質の目安量です。 では、実際に食材からとる場合、何をどのくらい食べたら目安量を満たせるのでしょうか。 ●タンパク質を50g摂るための食材例*4 タンパク質は肉類、魚介類、卵、大豆・大豆製品、牛乳・乳製品に多く含まれます。これらを組み合わせて、1日でタンパク質を50g摂るための食材例を見てみましょう。 【組合わせ例】 ※()内がタンパク質量 鶏ささみ(生)1本 50g(12.3g) 紅鮭(生)1切80g(18.0g) 卵(全卵・生)1個 50g(6.1g) 木綿豆腐1丁 100g(7.0g) 普通牛乳コップ一杯200mL(6.8g) 合計:タンパク質50.2g 1つの食材に偏らないよう、いろいろな食材を組み合わせながら食事に取り入れることで、ビタミンやミネラルも幅広くとることができます。
おすすめの摂り方 必要なタンパク質量とそれを満たす食材の目安量が分かったら、次は摂り方を考えてみましょう。 ●1日3食に分散して摂る タンパク質は一度にまとめて摂るよりも、朝・昼・夜の食事でバランスよく分けて摂るのがポイントです*5。例えば1日の目標量が50gなら、1食あたり約17gずつを目安にすることがおすすめです。 ●動物性と植物性をバランスよく*6 タンパク質には動物性と植物性があります。それぞれの良さがあるため、偏らずに組み合わせて摂ることが大切です。 動物性タンパク質 体内で作れない「必須アミノ酸」をバランスよく含んでいます。カラダづくりを効率よくサポートします。 【含まれる食材】 肉類、魚介類、卵、牛乳・乳製品 等 植物性タンパク質 動物性タンパク質を含む食材と比べて、脂質やエネルギーが控えめな傾向があります。脂質摂取量が気になるときに役立ちます。 【含まれる食材】 大豆・大豆製品(豆腐、納豆、豆乳、味噌等) 等 ●他の栄養素と一緒に摂る*4*7 タンパク質だけでなく、働きをサポートしてくれるビタミン・ミネラルも一緒にとることがおすすめです。丈夫なカラダづくりに役立つビタミンDは、鮭・サンマ・卵黄・干しシイタケ・きくらげ等に含まれています。タンパク質の利用をサポートするビタミンB2はレバー・うなぎのかば焼等に、ビタミンB6はマグロ・カツオ等に、ビタミンB12はアサリ・シジミ・カキ・サンマ等に含まれています。また、タンパク質の利用にかかわる亜鉛はカキ等に含まれています。 ●食事で足りない分は上手に補う 一度に多くの食事をとれない、食事だけではタンパク質が不足しそうなときは、間食でゆで卵やチーズ、魚肉ソーセージ等を補うのもおすすめです。また、ライフスタイルに合わせて、プロテインやコラーゲンなどの栄養補助食品をとるのもいいでしょう。 タンパク質は、健康やカラダづくりのサポートをしてくれる栄養素です。日々の食生活でしっかりと意識してあなたらしいコンディションづくりを目指しましょう! *1 Westerterp KR. Diet induced thermogenesis. Nutrition & Metabolism. 2004. *2 厚生労働省 健康日本21アクション支援システム ~健康づくりサポートネット~ 「たんぱく質」 *3 厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2025年版)」 *4 文部科学省『日本食品標準成分表(八訂)増補2023年』 *5 D Paddon-Jones et al. Dietary protein recommendations and the prevention of Sarcopenia. Curr Opin Clin Nutr Metab Care. 2009,Vol.12(1), p.86-90 *6 一般社団法人 日本植物蛋白食品協会 WEBサイト「植物性たん白と健康」 *7 上西一弘『栄養素の通になる 第5版』女子栄養大学出版部,2022 (参考文献閲覧日:2026年1月14日)