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あなたも骨粗しょう症予備軍かも!?

女性は50代から骨密度が低下!専門家に聞く「丈夫な骨」の作り方3選

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「高齢になると骨はもろくなる」という漠然としたイメージはあっても、「私はまだまだ大丈夫」と思っていませんか?

実は、女性は50代前後から骨密度が急激に低下し始めます。何もしないままだと骨量は減り続け、将来的に骨粗しょう症を発症する可能性が…。

10年後、20年後もアクティブに過ごすために、今から「骨活」を始めましょう!

あなたの骨は大丈夫? 骨の健康度チェック!

まずは、あなたの「骨の健康度」をセルフチェックしてみましょう。

骨の健康度チェック表

林泰史(原宿リハビリテーション病院 名誉院長)考案
出典:公益財団法人 骨粗鬆症財団 企画『骨粗鬆症 検診・保健指導マニュアル 第2版』(2014)

少しでも当てはまるものがあったら、生活習慣を見直すチャンスです!

50代から骨密度が低下するワケ

骨密度とは、骨の強さを測るための指標の一つで、単位体積あたりの骨の重量を示すものです。骨密度が高いほど骨は丈夫で、骨折しにくいとされています。

骨量は成長期である10代で増え、20歳ごろにピークを迎えます。その後は、個人差はありますが、骨に影響を与える疾患などがない場合、40代半ばまでほぼ横ばいで推移し、50歳前後から減少します。

年齢と閉経に伴う骨量の変化(概念図)

年齢と閉経に伴う骨量の変化(概念図)
出典:公益財団法人 骨粗鬆症財団 ホームページより

特に女性は、閉経を機に女性ホルモンの「エストロゲン」が減少します。エストロゲンは、骨を壊す働きを抑制し、骨を作る働きを助ける役割を担っています。しかし、閉経によりエストロゲンの分泌量が減少することで、骨を壊す働きが優位になり、骨を壊すスピードが速くなるため、骨量(骨密度)が急激に減少してしまうのです。

骨密度が低いとどうなる?

転倒して骨折する高齢者

骨密度が低下しても、自覚症状はほとんどありません。だからこそ、気づかぬうちにさまざまなリスクが高まるのです。

●骨粗しょう症リスクが高くなる

骨密度が低下し、一定の基準を下回ると骨粗しょう症と診断されます。

●骨折しやすくなる

骨粗しょう症になると、骨がもろくなり、日常生活でのちょっとした転倒やくしゃみなどのわずかな衝撃でも骨折しやすくなります。

骨粗しょう症が原因で起こる骨折で特に注意が必要なのが、背骨(椎骨・ついこつ)の圧迫骨折と、太ももの付け根(大腿骨頸部・だいたいこつけいぶ)の骨折です。

●背骨の圧迫骨折

姿勢が悪くなったり、背中が丸くなったり、身長が縮んだりします。

●大腿骨頸部の骨折

寝たきりの原因となり、要介護状態になるリスクが高まります。

60代女性の約5人に1人が骨粗しょう症に

骨粗しょう症の患者は、高齢化に伴って年々増加しつつあり、その数は1590万人と推測されています。そのうち、7割以上が女性で、60代で約5人に1人、70代で約3人に1人、80代で約2人に1人が骨粗しょう症とも言われています*1

また、年齢にかかわらず、以下のような方も注意が必要です。

●極端なダイエット経験者

美容的な理由で極端なダイエットをすると、栄養不足により骨の材料が不足し、骨密度が低下する傾向があります。特に骨が形成される成長期のダイエット経験者は要注意です。

●喫煙者・多量のアルコール摂取者

喫煙や過度な飲酒は、骨の形成を妨げ、骨密度を低下させます。

万一骨粗しょう症と診断されたとしても、即入院や手術が必要といった話になるわけではありません。医師と相談のうえ、薬を服用するほか、骨折をしないように気を付けながら日常生活を送れば問題はありません。

丈夫な骨を保つために取り組みたいこととは

では、丈夫な骨を保つためには、何に気を付けたらよいのでしょうか。

①食事

・カルシウムをしっかり摂る

骨粗しょう症予防としての、カルシウム摂取量の目安は、1日700~800mgです。一度にまとめて摂るのではなく、毎日こまめに摂取しましょう。

最も吸収率がよいのは牛乳です。苦手な方は飲み物ならカフェオレやココア、料理ならグラタンやホワイトソースのスパゲティなどもよいですね。

・ビタミンDやビタミンKを摂る

カルシウム単体だけでなく、ビタミンDやビタミンKも併せて摂ることでカルシウムの吸収率を上げてくれます。

カルシウム・ビタミンD・ビタミンKを多く含む食品

カルシウムやビタミンD、ビタミンKを毎日摂ることが難しいときは、栄養補助食品などを利用してもいいでしょう。

②運動

普段から運動習慣がある方は引き続き、運動を続けましょう。運動習慣がない方は、意識して体を動かすようにするとよいでしょう。天候に関係なく、室内でできる簡単な運動としては、スクワットがおすすめです。毎日続けることで足腰が強くなり、骨も丈夫になります。

※ただし、骨折している人、なんらかの治療を受けている人は、医師に相談のうえ行ってください。

  • 肩幅より少し広めに足を広げて立つ。
    手を頭の後ろで組み立つ女性
  • 腰を後ろに引きながら、ゆっくりひざを曲げて、ゆっくりもとの姿勢に戻る。
    膝を曲げ、スクワットする女性

<1日の目安>

5回からはじめて、できる方は30回程度行いましょう。

ほかにも、エレベーターではなくなるべく階段を使う、いつもより遠くのスーパーへ歩いていく、最寄り駅ではなく一駅手前で降りて歩いて帰るなど、普段の生活の中で少しでも運動量を増やす工夫をするだけで違いますよ。

③生活習慣

・日光を浴びる

日光を浴びることで皮膚内でビタミンDが生成されます。ビタミンDは骨の健康維持に役立ちます。夏なら10分程度、冬なら30分程度、UVクリームを塗らない手のひらなどを日光に当てましょう。買い物や通勤の行き帰りでもちょうどよいかもしれません。外出が難しい場合は、日当たりのよい室内で過ごすだけでも十分です。

・喫煙、過度の飲酒は控える

喫煙や飲酒は、骨密度を下げる要因となるため、禁煙、適度な飲酒をおすすめします

定期的に骨密度をチェックしよう!

骨粗しょう症リスクを減らすためには、生活習慣を見直すなどの予防のほか、今現在の自分の骨密度がどの程度なのか知ることも大切です。

骨密度測定は、自治体で行っている骨粗しょう症検診や医療機関で受けることができます。50歳を過ぎたら、年に1度程度、World Osteoporosis Day(世界骨粗しょう症デー/10月20日)や誕生日などに合わせて定期的に骨密度を測定してはいかがでしょうか。前の年と比べて骨量がどのように変化しているのかを“見える化”することで、骨量を減らさないように対策することができ、骨粗しょう症のリスクを減らすことにつながります。

骨の健康は、これからの人生の豊かさにもつながる大切な要素。
一生自分の足で歩ける足腰を手に入れましょう!

*1 骨粗鬆症の予防と治療ガイドライン2015年版

(参考文献閲覧日:2025年10月20日)

  • この記事の監修者 公益財団法人 骨粗鬆症財団 | 理事長 竹内 靖博
    この記事の監修者 公益財団法人 骨粗鬆症財団 | 理事長 竹内 靖博

    平成3年設立。人口の高齢化に伴い急増する骨粗しょう症について、知識の普及啓発、調査研究並びにその助成及び内外の情報収集等の事業を行う。骨粗しょう症の発症及びそれによる骨折を予防し、骨粗しょう症により生じる寝たきり等の生活の質の低下を抑制し、国民保健の向上及び老人福祉の増進に寄与している。

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