ナッツはダイエット中のおやつとしても人気です。良質な脂質や食物繊維、たんぱく質、ミネラルが豊富で、満足感を得ながら健康的な体づくりをサポートしてくれます。 今回は、美と健康・ダイエットに効果的なおすすめナッツ5選と、栄養や食べ方のコツを解説します。
食事の1~2時間前に適量のナッツを食べよう! ナッツは、カロリーが高いイメージがあるかもしれませんが、実はダイエット中にも嬉しいポイントがたくさんあります。主な理由を3つご紹介します。 ●︎満腹感が持続し、食べ過ぎ防止に ナッツは噛みごたえがあり、よく噛むことで満腹中枢が刺激されるため、少しの量でも満足感が得られます。 さらに、ナッツには脂質や食物繊維が豊富なため満腹感が持続します。おやつをナッツにするだけで、食べ過ぎ防止になります。 ●美と健康をサポートする栄養がたくさん ナッツにはオレイン酸やリノール酸、α-リノレン酸といった、「不飽和脂肪酸」が豊富に含まれています。不飽和脂肪酸は、脂質のため食べ過ぎには注意が必要ですが、肥満のリスク軽減や、生活習慣病の予防する効果が期待されています*1。 また、ナッツは「不溶性食物繊維」も多く含んでおり、お腹の調子を整えて、便秘や下痢等のお腹のトラブル改善にも役立ちます。 ●︎血糖値の急上昇を防ぐ 食後に血糖値が上がると、インスリンというホルモンが分泌されます。インスリンには血糖値を下げる役割がありますが、その一方で、血糖値が急上昇した場合には、余分な糖を脂肪として溜め込む働きもあります。 ナッツに含まれる不飽和脂肪酸や不溶性食物繊維には、この血糖値の上昇をゆるやかにする効果が期待されています。 食事の1~2時間前に適量のナッツを食べることで、血糖値の急上昇を抑え、満腹感から、食べ過ぎ防止にもつながります。
美と健康に役立つナッツ5選とその効果 種類が豊富なナッツの中でも、手に入りやすく、美容や健康、ダイエットにもおすすめの5つのナッツをご紹介します。 ●︎アーモンド*2 【注目の効果:ミネラルの補給と美肌サポート】 アーモンドには、カルシウムやマグネシウムといった、女性に不足しがちなミネラルがバランス良く含まれています。また、抗酸化作用に優れるビタミンEも豊富で、若々しいお肌の維持に役立ちます。 ●︎くるみ 【注目の効果:中性脂肪対策】 くるみには、体内で作ることができない必須脂肪酸の「α-リノレン酸」が多く含まれています。α-リノレン酸は中性脂肪を減らすサポートや血圧を安定させる可能性が期待されています。また、良質な脂質がたっぷりで少量でも満足感がありますが、カロリーは高めのため1日の目安は4粒程です。 ●︎ピーナッツ 【注目の効果:筋肉量をキープしてダイエットをサポート】 ピーナッツには、生活習慣病の予防にも役立つ油「オレイン酸」や「リノール酸」がたくさん含まれています*2。また、100gあたり約25gのタンパク質を含んでおり、これは一部の肉類を上回る量です。良質な脂質と筋肉量を保ちエネルギー消費に欠かせないタンパク質を兼ね備えているピーナッツは、ヘルシーなおやつとしてもぴったりです。 ●ピスタチオ 【注目の効果:むくみ対策と代謝アップ】 体内の余分な水分を排出する働きがあるカリウムを多く含み*2、むくみ対策が期待できます。 また、ビタミンB1も豊富*2でエネルギー代謝に役立ちます。ピスタチオは殻付きのものが多く、一粒を食べるのに時間が掛かるため、食べ過ぎを自然に防ぐことができることも魅力です。 ●カシューナッツ 【注目の効果:亜鉛・鉄分で元気と肌をサポート】 体内で作り出すことができない栄養素である、亜鉛と鉄分を多く含みます*2。亜鉛は免疫力や肌の新陳代謝を支える働きがあり、鉄分は貧血予防や疲労回復に欠かせない栄養素です。カシューナッツを食事に加えたり、おやつ代わりにしたりすることで、ダイエット中でも必要な栄養を効率良く補うことができます。
素焼きナッツは、1日25~30gまで ナッツを上手に取り入れて健康をサポートするには、ナッツの種類・量・タイミングの3つのバランスが大切です。 ●素焼きナッツを選ぶ 塩分や砂糖、油で味つけされたナッツはカロリーや脂質も増えやすくなります。無塩・無添加の素焼きタイプがおすすめです。 ●1日25~30gが目安、手におさまる量で 間食は、200kcal/日が推奨されています*3。ナッツでは1日当たり25~30g程度です。片手の手のひらにおさまる量を目安にしましょう。ナッツは栄養価が高い一方、食べ過ぎるとカロリーオーバーになるため注意してください。 ●食物アレルギーには、十分な注意を! ナッツアレルギーがある人は、種類に関わらずナッツは避けてください。万が一、かゆみや発疹、喉の違和感等の症状が現れた場合は、速やかに医療機関を受診しましょう。 ナッツは栄養豊富で、少量でも満足感が得られるダイエットにも効果的な食べ物です。食べ過ぎには注意しながら、好みのナッツをぜひ取り入れてみてください。 *1 厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2020年版)」 Ⅱ各論 1エネルギー・栄養素 脂質 p136 *2 日本食品標準成分表(八訂)増補2023年 *3 厚生労働省「賢く食べるためのコツ お菓子や間食の取り入れ方」 (参考文献閲覧日:2025年9月26日)