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食欲がなくて、なんだかだるい…

夏バテ対策に取り入れたい食べ物・栄養素で、猛暑に負けない毎日へ

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暑い時期になると、「食欲がわかない」「なんとなくだるい」「疲れが抜けにくい」と感じることはありませんか。夏は汗で水分や栄養が不足しやすいうえ、冷たい飲み物で体を冷やすことも多くなります。これらが重なって、いわゆる「夏バテ」を引き起こすことがあります。

この記事では、夏バテの原因や体に現れるサインに加え、具体的に何を食べるとよいのか、食事の工夫まで分かりやすく解説します。できることから取り入れて、暑い夏をすこやかに乗り切りましょう。

夏バテのサインかも?こんな不調ありませんか?

ペットボトルで水分補給をする女性

「夏バテ」は広く使われている身近な言葉ですが、医学的にきちんと定義されたものではありません。一般的には、夏の暑さが長く続くことで、少しずつ元気や活動量が落ちていく状態のことを指します。

まずは夏バテのサインをチェック

夏バテによる心身の不調は、放っておくと日常生活に支障をきたすこともあります。

早めに気づいて対策できるよう、まずはご自身の体調が夏バテのサインに当てはまっていないか、下のリストでチェックしてみましょう。

【チェックしたい夏バテのサイン】

もし夏バテのサインが出ている方は、次の対処法を試してみましょう。

【夏バテの対処法】

こんな不調は、
無理せず医療機関を受診

強いめまいや吐き気、高熱、意識がぼんやりするなどの症状がある場合は、夏バテではなく熱中症など別の疾患の可能性も考えられます。気になる体の不調が出ている場合は、病院に行って相談するようにしましょう。

こうした不調を招く「夏バテ」の原因とは?*1

夏バテの原因の一つとして考えられているのが、暑さによる「熱ストレス」です。強い暑さは体に負担をかけ、腸の働きが乱れやすくなります。腸の調子が悪くなることで自律神経も乱れ、なんだか疲れが取れない、よく眠れないといった夏バテらしい不調が出ることがあります。

また、暑い日に飲みたくなる冷たい飲み物も夏バテの要因になります。よく冷えた飲み物を急にたくさん飲んで体の中を冷やしすぎると、自律神経の不調につながり体調を崩す要因にもなります。

夏バテ対策におすすめの食べ物・栄養素

夏バテ対策には、日々の食事を見直すことが大切です。まずは無理のない範囲で、栄養バランスを意識することから始めてみましょう。ここでは、夏バテ対策に役立つ栄養素とおすすめの食べ物を紹介します。

■エネルギー代謝を支える「ビタミンB群」(B1・B2)

ビタミンB群は、食べ物から摂った栄養をエネルギーに変える働きを助ける栄養素*2です。

うなぎ豆腐

特にビタミンB1は、糖質をエネルギーに変換する働きがあり、不足すると疲れやすくなります*3

【ビタミンB1が豊富な食材*4

  • 豚肉
  • うなぎ
  • 大豆製品

にんにくやニラに含まれる「アリシン」は、ビタミンB1の吸収を助けると言われているため、一緒に食べることで効率的に摂取できます*5

卵、レバー、納豆

ビタミンB2は、糖質やたんぱく質、脂質をエネルギーに変える代謝を助ける栄養素*3です。なかでも脂質の代謝に深く関わっています。ビタミンB2もエネルギーをたくさん使う夏に意識して摂取しましょう。

【ビタミンB2が豊富な食材*4

  • レバー
  • 乳製品

■抗酸化作用が期待される「ビタミンC」

キウイ、イチゴ、レモン

ビタミンCは、汗をかきやすい夏場に意識して摂りたい栄養素の一つと言われています。

ビタミンCには抗酸化作用があり、暑さや紫外線などによって発生する活性酸素から体を守る働きが期待されています*3。そのため、夏のコンディション維持にも役立つと考えられています。ビタミンCは、加熱で失われやすい性質があるため、生のまま食べられる果物や野菜を上手に取り入れることで、効率的に摂取できます。

【ビタミンCが豊富な食材*4

  • レモン
  • オレンジ
  • キウイフルーツ
  • いちご
  • ブロッコリー
  • ピーマン(赤・黄・オレンジ)

■体づくりの基本「たんぱく質」

鶏肉、鮭、卵

たんぱく質は、筋肉や臓器、皮膚、髪の毛だけでなく、免疫細胞など体をつくるために欠かせない栄養素*3です。健康な体を維持するためには、毎日の食事からしっかり摂ることが大切です。動物性と植物性のバランスよく組み合わせることで、栄養の偏りを防ぎやすくなります。

暑くて食欲が落ちる日でも、冷しゃぶや冷奴なら食べやすく、毎日の食事に取り入れやすくなります。

【たんぱく質が豊富な食材*4

  • 肉類
  • 魚介類
  • 大豆製品(納豆・高野豆腐など)
  • 乳製品(チーズやギリシャヨーグルトなど)

■汗で失われやすい「ミネラル」

ナトリウムやカリウムは、体内の水分バランスや筋肉の働きに関わる大切な栄養素*3です。特に夏場は発汗量が増えるため、水分だけでなくミネラルも失われやすくなります。毎日の食事から意識して補給することが大切です。

カリウムは、毎日の食事で意識して摂りたい栄養素の一つです。一方でナトリウムは、みそ汁など普段の食事に含まれる塩分から摂れるため、通常は不足を心配しなくてよい場合が多いです。

【カリウムが豊富な食材*4

  • ほうれん草
  • アボカド
  • さつまいも
  • 納豆
  • 海藻類

夏バテ対策につながる食事のポイント

夏は食欲が落ちやすく、汗とともに必要な栄養素も失われがちです。だからこそ、夏バテを防ぐには栄養バランスを意識した食事が大切です。ここでは、食事で押さえておきたいポイントについて解説します。

■食事は1日3回が理想

暑さで食欲がないと、つい食事を抜いてしまうことがあります。しかし、食事回数が減ると、1回の食事だけでは必要な栄養素を十分に補いきれない場合があります*6

特に朝食を抜くと、エネルギー不足によって午前中のだるさや集中力低下につながることもあります*7。そのため、1日3食を意識することが理想*8です。

一度にたくさん食べる必要はありません。食欲がない日は、おにぎりやスープ、果物など、食べやすいものを少しずつ取り入れるようにしましょう。

■こまめな水分補給を意識する

水分補給する男性

夏場は汗をかく量が増えるため、こまめな水分補給が欠かせません。成人では、食事以外から1日あたり約1.2Lの水分摂取が目安*9とされています。

ポイントは、「のどが渇いてから」ではなく、渇く前に少しずつ飲むこと*10です。特に外出時や運動時は、汗をかいて水分が不足しやすいので意識して水分を摂るようにしましょう。

普段の水分補給には、水や麦茶がおすすめです。一方でアルコールには利尿作用*11があるため、水分補給目的としては向かない場合があります。コーヒーやエナジードリンクなどカフェインを多く含む飲み物も飲み過ぎると利尿作用により尿量が増える場合があるので、摂り過ぎに注意しましょう。

■量ではなくて質を意識する

夏バテ対策では、「たくさん食べること」よりも、「必要な栄養をしっかり摂ること」が大切です。食欲が落ちている時は、少量でも栄養価の高い食事を意識すると、体への負担を減らしながら栄養補給しやすくなります。

例えば、そうめんを食べる場合でも、麺だけで済ませるのではなく、卵や豚しゃぶ、トマト、オクラなどを加えることで、たんぱく質やビタミン類を補いやすくなります。

また、梅干しやレモンなど酸味のある食材は、食欲増進効果が期待されています。暑さで食欲がない時は、こうした食材を上手に取り入れるよう意識してみましょう。

■冷たいものに偏らず、温かい食事も取り入れる

暑い日は、冷たい飲み物やアイス、冷たい麺類ばかり食べたくなることがあります。しかし、冷たい飲み物を摂ると胃の運動が一時的に低下することが報告されています*12

そのため、夏でもみそ汁やスープなど、温かい食事を適度に取り入れることが大切です。温かい汁物を加えるだけでも、胃腸への負担をやわらげやすくなります。

ただし、屋外で長時間過ごす時や強い暑さを感じる場面では、冷たい飲み物が体温を下げる助けになる場合もあります*13。状況に応じて取り入れながら、冷たいものに偏りすぎないよう意識しましょう。

夏バテ対策に役立つ間食の取り入れ方

フルーツを食べる女性

夏は食欲が落ちやすく、1回の食事量が減ってしまうことがあります。そのような時は、間食を活用して不足しやすい栄養を補うことも、夏バテ対策の一つです。無理に大量に食べるのではなく、食べやすいものを上手に取り入れることがポイントです。

■食欲がない日に取り入れたい食品

暑さで食欲がない日は、ゼリー飲料を活用するのも一つの方法です。ゼリー飲料は、水分・エネルギー・ビタミン類をまとめて補給しやすく、食事が十分に摂れない時の一時的なサポートとして役立ちます。

また、ヨーグルトやバナナ、カットフルーツなども、コンビニで手軽に購入できる間食としておすすめです。特に果物には水分やビタミン、ミネラルが含まれているため、暑い時期の栄養補給に役立ちます。

食欲がない日は無理に食べようとせず、「食べやすいものを少しずつ」がポイントです。

■間食で不足しがちなたんぱく質を上手に補う

夏は麺類中心の食事になりやすく、たんぱく質が不足する場合があります。そのような時は、間食で補う方法もおすすめです。

例えば、プロテインバーは1本で10〜15g程度のたんぱく質を摂取できる商品もあり、手軽に栄養補給しやすい食品です。持ち運びしやすいため、外出先や仕事の合間でも取り入れやすい点もメリットです。

朝食を食べることから夏バテ対策をはじめよう

雑穀ごはん

夏バテ対策では、特別な食事を用意することよりも、毎日の食生活を整えることが大切です。

暑いと食欲が落ち、つい冷たいものに偏りがちですが、それが体の負担になることもあります。不足しがちな栄養を補い、温かい汁物で胃腸をいたわり、水分をこまめに摂る。こうした小さな積み重ねが夏バテを防ぎます。

まずは、朝食をしっかり食べるなど、自分のペースでできることから夏バテ対策を始めてみましょう。

*1 バランスの取れた熱中症及び夏バテの予防法の提案 著 髙田 邦夫
*2 ビタミン | 生活習慣病などの情報(e-ヘルスネット)
*3 「日本人の食事摂取基準(2025年版)」策定検討会報告書p86 タンパク質 P185:ビタミンB1 p198:ビタミンB2 p219 ビタミンC P243:ナトリウムP250:カリウム
*4 「日本食品標準成分表(八訂増補2023年)」
*5 にんにく:東北農政局 - 農林水産省
*6 The effects of skipping a meal on daily energy intake and diet quality
*7 農林水産省 朝ごはんを食べないと?
*8 栄養・食生活|健康日本21アクション支援システム Webサイト
*9 厚生労働省 健康のため水を飲もう講座
*10 環境省「熱中症を防ぐためには」p29
*11 e-ヘルスネット「二日酔いのメカニズム」
*12 The effects of water temperature on gastric motility and energy intake in healthy young men
*13 深部体温と熱中症 | 熱中症ゼロへ - 日本気象協会推進

(参考文献閲覧日:2026年6月24日)

  • この記事の監修者 久手堅 司|せたがや内科・神経内科クリニック 院長
    この記事の監修者 久手堅 司|せたがや内科・神経内科クリニック 院長

    せたがや内科・神経内科クリニック院長。医学博士、総合内科専門医、神経内科専門医、頭痛専門医。
    気圧予報・体調管理アプリ「頭痛ーる」監修医師。
    「気象病・天気病外来」「寒暖差疲労外来」「自律神経失調症外来」などの特殊外来を立ち上げ、これまで8000名を超え、患者目線で行う診察と分かりやすい解説がSNSやメディアで話題を呼んでいる。
    著書に『気象病ハンドブック』(誠文堂新光社)、『自律神経これ1冊ですべて整える』(東洋経済新報社)、監修に『面白いほどわかる自律神経の新常識』『毎日がラクになる! 自律神経が整う本』(宝島社)がある。

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