森永ダイレクトストア公式

  • LINEアイコン
  • instagramアイコン
  • アットコスメアイコン

レチノールとは?小ジワ・ハリ不足が気になる肌に、どう働くのかをやさしく解説

記事をシェアする

  • この記事の監修者 赤須 玲子|赤須医院院長
    この記事の監修者 赤須 玲子|赤須医院院長

    山梨大学皮膚科、トロント大学病理学教室を経て、1998年六本木に赤須医院を開設。確かな臨床経験と美容に精通したきめ細やかな診療が定評。専門はニキビ、シミ、ホクロ、スキンケア全般。著書:「顔そりスキンケア」「2週間でつるつる美肌になる本」(マキノ出版)など。

夕方、洗面所の鏡に映った自分の顔を見て「あれ、今日は少し疲れて見えるかも」と思ったこと、ありませんか。目元の細かな線や、頬のあたりのハリのなさ。年齢のせいと言われればそれまでですが、できることなら、もう少し機嫌よく鏡と向き合いたいものです。 そんなときによく耳にするのがレチノール。よいと聞くけれど、自分にも合うのかわからないという方もいるのではないでしょうか。

レチノールは、小ジワやハリ不足など、年齢とともに気になりやすい肌の変化への働きが注目されています。

レチノールとは?ビタミンAの一種で、肌の状態を整える成分

レチノールは、ビタミンAの一種です。ビタミンAやその類似成分をまとめて「レチノイド」と呼び、レチノールもこのレチノイドに含まれます。レチノイドには、レチノールのほかにもレチナールやレチノイン酸などがあり、形によって働き方が異なります。

レチノールは「レチナール」を経て、最終的にレチノイン酸に変わり、肌の細胞に働きかけます。こうした働きから、肌のハリや小ジワなど、年齢とともに気になりやすい変化へのケアに使われています。

レチノールは肌の中で変化して働きます/STEP1 レチノール:スキンケア製品に配合されるビタミンAの一種/(肌の中で変化)/STEP2 レチナール:レチノールが変換されてできる成分。(さらに変化)/STEP3 レチノイン酸(活性型)/最終的にレチノイン酸となり、肌に働きかける活性型に。/肌の細胞に働きかける/ハリのある肌をサポート:ふっくらとした、弾力のある肌印象へ。/なめらかな肌印象へ:キメを整え、なめらかな肌へ導く。/小ジワケアに活用される:年齢とともに気になる小ジワの目立ちにくい肌へ。※乾燥による小ジワを目立たなくする/まとめ:レチノールは肌の中で段階的に変換され、最終的にレチノイン酸として作用します。

■レチノールの種類|レチノール誘導体・純粋レチノール・トレチノインは何が違う?

レチノールとは?ビタミンAの仲間である「レチノイド」の一つ。3つの種類がある。【レチノール誘導体】作用が穏やかで肌への刺激が少ない/敏感肌・ゆらぎ肌向け/レチノール初心者におすすめ【純粋レチノール】化学修飾されていないレチノール/普通肌・乾燥肌・混合肌向け/大きな肌トラブルがない方におすすめ【トレチノイン】(レチノイン酸)最も強力なレチノール/ニキビ・ニキビ跡に悩む肌/重度のニキビ、深いシワ、シミの治療で使用

「レチノール配合」と書かれた化粧品を見ていると、「純粋レチノール」「レチノール誘導体」といった言葉を目にすることがあります。さらに、皮膚科などでは「トレチノイン」という名前を聞くこともあるでしょう。どれもビタミンAの一種、または関連成分ですが、同じものではありません。

【レチノール誘導体】

パルミチン酸レチノールや酢酸レチノールなど、レチノールに脂肪酸などが結びついた形の成分です。肌に塗ったあと、レチノール → レチナール → レチノイン酸という順に変化し、最終形のレチノイン酸になってはじめて働きます。誘導体はこの変化に3段階かかるため、比較的作用が穏やかとされ肌への刺激が少ないのが特徴です。

【純粋レチノール】

加工していないレチノールそのものを配合したタイプです。肌の中でレチナール → レチノイン酸と2段階で変化して働きます。誘導体より段階が少ないぶん作用が出やすく、人によっては赤みや皮むけなどの刺激を感じやすいです。

【トレチノイン(レチノイン酸)】

トレチノインはレチノイン酸そのもので、一般的な化粧品に使われるレチノールとは作用の強さや使われ方が異なります。日本では美容皮膚科などの自由診療で、医師の診察と管理のもとで使用されるのが一般的です。

古い角質を素早く剥がし、メラニンの排出を助けます。塗り始めは赤み、ヒリヒリ感、皮むけが起こりやすいほか、角層が薄くなることで紫外線の影響を受けやすくなるため、トレチノインの使用期間中は徹底したUVケアの併用が必要です。


このように、同じビタミンAに関わる成分でも、形や働き方、使われ方には違いがあります。

■食品から摂るビタミンAとの違い

「ビタミンAなら食事で摂っているから大丈夫」と思う方も多いかもしれません。確かにレバーやうなぎといった動物性食品にはレチノールが、にんじんやほうれん草などの緑黄色野菜にはビタミンAへと変換されるβ-カロテンが含まれています。

しかし、食品から摂ったビタミンAは腸で吸収され、全身へ届けられる栄養として使われます。一方でスキンケアは、肌の表面から直接アプローチするもの。同じビタミンAでも、働く場所も通る道も異なります。役割が違う以上、どちらか一方がもう一方の代わりになることはありません。食事で全身のコンディションを整えながら、外側からのケアも並行して続けていくことが大切です。

レチノールに期待できる3つの働き

スキンケア商品のテクスチャを手で確認する女性

レチノールは、どのような肌悩みにも同じように働くわけではありません。ここでは、レチノールに期待されている主な3つの働きを見ていきましょう。

小ジワ|ハリ不足や乾燥による小ジワにどう働く?

鏡を見たとき、目元の細かな線が気になることはありませんか。レチノールは、そうした年齢を感じさせるサインにアプローチする成分として注目されています。

レチノールを肌に塗った研究では、肌のハリを支えるコラーゲンや、水分を保つことに関わる成分が増え、細かなシワにも変化が確認されています*1。

毛穴・キメ|凹凸の目立ちにくさはどこまで期待できる?

「頬の毛穴が以前より目につく」「肌の表面がなめらかに見えない」と感じる方もいるでしょう。

レチノールによって肌表面がなめらかに整うと、毛穴まわりの凹凸が以前より目立ちにくく見える可能性があります。ただし、レチノールを使えば毛穴そのものが小さくなるとは限りません。毛穴の目立ち方には、皮脂の量や肌のハリなど、さまざまな要因が関係しています。

くすみ|乾燥による肌のくすみは明るくなる?

乾燥でキメが乱れると肌表面に細かな凹凸ができ、光がきれいに反射しにくくなるため、肌が暗く見えることがあります。

レチノールは、水分を保持する働きをもつグリコサミノグリカンやコラーゲン産生を増やすことが報告されています*1。うるおいやキメが整えば、乾燥によるくすみが目立ちにくくなり、明るい印象につながる可能性があります。

レチノールの変化はいつから実感できる?【期間の目安表】

レチノールを使い始めると、「どのくらい続ければ変化を感じられるの?」と気になる方も多いでしょう。

レチノールによる肌の変化は、使ってすぐに現れるものではありません。国内の研究では、日本人女性を対象にレチノール配合製剤を使用し、数週間から数カ月にわたって肌の変化を調べたものがあります。

また、海外では24週間から1年をかけて調べた例もあります。一方、早ければ1カ月で変化が見られたとする研究*2は、レチノールではなく医薬品として使われる「トレチノイン」を対象としたものです。

使用期間 研究で報告されている変化・考え方
初期(1〜2カ月)※1 トレチノインの研究では、早いものでは1カ月ほどで光老化による見た目の変化が報告されています。ただし、一般的な化粧品のレチノールにそのまま当てはめることはできません。
中期(4〜6カ月)※2 レチノールを24週間使用した研究では、細かなシワなどの変化が確認されています。数カ月単位で肌の様子を見ることが一つの目安です。
長期※3 レチノールを1年間使用した研究では、目尻の細かなシワなどの変化が報告されています。

※1 Topical tretinoin for treating photoaging: A systematic review of randomized controlled trials
※2 Improvement of naturally aged skin with vitamin A (retinol)
※3 One-year topical stabilized retinol treatment improves photodamaged skin in a double-blind, vehicle-controlled trial

レチノールは濃度や製品によっても使い方が異なり、肌の状態にも個人差があります。「○カ月使えば必ず変わる」と考えず、製品に記載された使い方を守りながら気長に使い続けていきましょう。

効果を感じにくいときに見直したい4つのこと

スキンケア商品のボトル

レチノールを使っていても、なかなか変化を感じられないことがあります。そんなときは、「自分には合わない」とすぐに判断する前に、使い方を振り返ってみましょう。

見直したい4つのポイント

①もう少しだけ、時間をかけてみる

レチノールによる肌の変化は、すぐに現れるとは限りません。短期間で判断せず、肌の様子を見ながら継続することが大切です。季節がひとつ変わるくらいの時間をかけて向き合うようにしましょう。

②休みながらでいいので、間隔を整える

赤みや乾燥が気になって使用を休んでいる場合は、無理に続ける必要はありません。まずは肌を休ませることを優先しましょう。

肌が落ち着いたら、使用量を減らす・頻度を空ける・保湿を先に重ねるなど、前回より負担の少ない条件で再開してみましょう。

③置き場所や管理を見直してみる

レチノールは光や酸素などの影響を受けやすい成分です。使用後はきちんとふたを閉め、製品に記載された方法で保管しましょう。

④紫外線対策をより徹底してみる

紫外線はシワやハリ不足など、さまざまな肌変化に関係しています。レチノールだけに頼るのではなく、日中は日やけ止めなどで紫外線対策を続けることも大切です。

レチノールは、たくさん使えば早く変化するというものではありません。焦らず、肌の調子を見ながら付き合っていくことが、無理なく続けるポイントです。

レチノールを使う前に知っておきたい5つの注意点

レチノールは、使い始めに乾燥や赤みなどが現れることがあり、使い方にも少し注意が必要な成分です。

だからといって、必要以上に心配する必要はありません。最初からたくさん使わず、肌の様子を見ながら少しずつ取り入れることが大切です。

①まずは夜に、少量・週2〜3回から

レチノールを初めて使う場合は、いきなり毎日たっぷり塗るのではなく、少量から始めましょう。

レチノールは光や酸素などの影響を受けやすく、時間とともに成分が変化しやすい性質があります。そのため、基本的には夜のスキンケアに取り入れると使いやすいでしょう。

最初は週2〜3回程度から始め、赤みや乾燥などが出ていないか確認します。問題がなければ、製品に記載された使い方の範囲で、少しずつ使用する回数を増やしていきましょう。腕の内側にレチノールを週3回24週間使用した研究では、小ジワの改善が確認されています*1。毎日使うことにこだわるよりも、肌に無理をさせず続けることが大切です。

②A反応(レチノイド反応)は「好転反応」じゃない

レチノールを使い始めたあとに、赤みや乾燥、皮むけ、ヒリヒリ感などが現れることがあります。こうした変化はA反応(レチノイド反応)と呼ばれることがあります。

ここで注意したいのが、「効いている証拠だから我慢したほうがよい」と考えないことです。
レチノイドによる赤みや皮むけなどは、いわゆる「好転反応」ではなく、肌が刺激を受けて起こる反応です。使い始めは角層の状態が変化し、肌のバリア機能が一時的に低下することで、乾燥や刺激を感じやすくなることがあります。こうした反応は、使い続けるうちに落ち着く場合もありますが、症状が出たまま無理に使い続ける必要はありません。

赤みやヒリヒリ感が強い場合はいったん使用を控え、肌が落ち着くのを待ちましょう。症状が長引く場合や、はれ・強いかゆみなどがある場合は使用を中止し、皮膚科に相談してください。

③紫外線対策が必要な理由

【紫外線対策の例】日焼け止め、サングラス、日傘

レチノールを使うと「日光に当たってはいけない」と聞いたことがある方もいるかもしれません。レチノールは光の影響を受けやすいうえ、使い始めは肌が乾燥したり刺激を感じたりすることがあるため、日やけ止めなどで肌を守ることが大切です。

さらに、紫外線そのものもシワやシミなどの光老化に関わります。せっかくスキンケアを続けるなら、レチノールだけに頼るのではなく、日中の紫外線対策も一緒に行いましょう。

④続けるために欠かせない保湿とバリアケア

レチノールを使うときは、保湿もセットで考えましょう。使い始めは乾燥を感じることがあるため、肌のうるおいを守るケアが大切です。

乾燥が気になる方は、「保湿剤→レチノール→保湿剤」の順に重ねる、いわゆる「サンドイッチ法」を取り入れる方法もあります。ただし、製品によって推奨される使用順序は異なります。まずは商品の説明に従い、化粧水や乳液、クリームなどで肌のうるおいを守りながら取り入れましょう。

⑤日やけ後・施術前後は要注意|使用を避けたいタイミング

いつもは問題なく使えていても、肌が敏感になっているときはレチノールが刺激になることがあります。

日やけした直後や肌あれ・傷があるときは使用を控え、肌が落ち着くのを待ちましょう。また、ピーリングや脱毛、レーザーなどの美容施術の前後も、自己判断で併用せず、施術を受ける医療機関などに確認すると安心です。

使用中に赤み、はれ、かゆみ、強い刺激、色抜けや黒ずみなどの異常が現れた場合は、使用を中止してください。症状が続く場合は、皮膚科などの医療機関に相談しましょう。

レチノールを無理なく続けるために

スキンケア中の女性

レチノールは、少しずつ肌を慣らしながら取り入れていく成分です。まずは週に2〜3回、夜のお手入れの最後に少量を肌になじませてみましょう。最初はそれだけで十分です。

赤みやヒリつきが出た夜は、迷わずひと休みしてください。休むことも、続けるための大切なポイントです。肌の移ろいに気づけたということは、自分をちゃんと見ている証でもあります。今日から、ゆっくり肌を整えていきましょう。

*1 Improvement of naturally aged skin with vitamin A (retinol)
*2 Topical tretinoin for treating photoaging: A systematic review of randomized controlled trials

(参考文献閲覧日:2026年10月19日)

【監修者コメント】

ビタミンAの誘導体であるレチノールは、肌のターンオーバーを整え、コラーゲンの産生を促すことでシワ改善が期待される成分です。その一方で、肌がカサカサしたり赤みが出たりと、肌に与える刺激も無視できません。まずは低濃度のものを少量ずつ使うようにし、同時に紫外線対策と十分な保湿を心がけましょう。レチノールは化粧品に入れられる成分ですが、敏感肌のかたには合わないことがあります。トラブルがあらわれた際は無理して使用せず、皮膚科医に相談しましょう。

関連するコラムはこちら

サンテ・ジャーナルを
シェアしませんか?