INTERVIEWS 11
経理部 経理グループ 第一担当

「守り」と「攻め」の
経理を追求する。

幼少期、食物アレルギーに悩まされ、食の楽しさに触れる機会が少なかった。だからこそ、自分にとって“お菓子”は、一人ひとりを笑顔にしてくれる特別な存在だった。この原体験からお菓子メーカーを志望し、なかでも誰もが知るブランドを持ち、グローバル展開を推進している森永製菓に惹かれた。また、会社説明会を通じて、若手にも大きな裁量が与えられ、失敗を恐れずチャレンジできる「パイオニア精神」を感じ、自分の成長意欲を存分に発揮できる環境だと思い、入社を決めた。

数字と仕組みで、会社の今と未来を創り上げていく

経理・予算管理・財務の3グループから構成される経理部の中で、私は“外部報告の土台づくり”を担う経理グループに所属しています。具体的には、単体・連結決算、税務、開示対応を中心に、国際会計基準(IFRS)の導入検討等も行っています。私たちが扱う 財務情報は、外部ステークホルダーからの信頼や企業価値の評価に直結するもの。だからこそ、正確性と期日厳守を徹底し、日々緊張感を持って業務に取り組んでいます。
こうした「守り」の業務に加え、税負担の軽減等の経営効率の向上や、事業部門と一体となって経営変革を前進させる「攻め」の取り組みも、経理部の重要なミッションです。例えば税務では、法で認められた範囲内で最大限に税額控除等の優遇措置を活用できるよう意識しています。最近では国際税務の論点検討チームにも参画し、日本国内にとどまらず、グローバルでの税務ガバナンス体制構築にも携わっています。
また、国際会計基準(IFRS)の導入に向けては、関係会社を含めグループ全体で新しい仕組みづくりに取り組んでいます。グループ会社全体での会計論点の整理に加え、導入後の運用方法や、それに伴うシステム改修など、次から次へと課題は生じます。その一つひとつをクリアしていくのは容易ではありませんが、それ以上に大きなやりがいを感じています。

会社の戦略と現場の橋渡し役として

森永製菓は、財務戦略の一つとして資本コスト経営の推進を掲げています。その実現にあたって重要となるのが、全従業員に資本コスト経営の意識を根付かせることです。そこで入社2~3年目の頃、自ら手を挙げ、社内の啓発活動の一環として「資本コスト経営」をテーマとした短編教育動画の企画・制作に挑戦しました。その中で重視したのは、各部門の従業員にヒアリングを行い、会計分野に馴染みがない方でも理解しやすいよう、できるだけ噛み砕いた表現を心がけることでした。それは自分自身が内容を深く理解していなければできない取り組みであり、私自身、新たな知識のインプットを重ねながら進めていきました。
ただ、職種や年次、キャリアによっても理解度にばらつきがあり、また、専門的かつ抽象的な会計の概念を「自分事」としてとらえてもらうのは容易ではありませんでした。最終的にグループ全体で6割超の視聴を達成できたことは一つの成果でしたが、従業員一人ひとりの行動変容につなげるためには、さらなる工夫が必要だと学びました。同時に、会社として推進したいことと現場をつなぐ“橋渡し役”こそ、経理部の大切な役割であると改めて実感しました。

経理の経験を活かして、その先のステップへ

今後の目標は、経営判断に資する提言ができる人材になることです。そのために、将来的には財務情報を整理・開示した 先にあるIR活動にも携わってみたいと思っています。経理部が取りまとめた財務情報を 、投資家の方々にいかに言語化して伝えているかを知りたいです。それにより、財務情報が社会にどのような影響を与えるのかを実感したいと思っています。そうした理解が深まることで、社会的な影響から逆算して、「このようにした方がよいのでは」と、より的確かつ経営視点に立った提言を行えるようになると考えています。
また、海外事業にも興味を持っています。現在好調な米国に加えて、ヨーロッパやアジアも含めて、よりグローバルな会社になるための一翼を担いたい。現地駐在でも、本社機能としての海外事業部でも、これまで経理部で培ってきた経験は必ず活かすことができると信じています。

私が思う「就職先として見た際の、森永製菓の良いところ」

経理部で言えば、「数字の一気通貫」を体験できる環境であることが魅力です。CFO直轄の経理部では、経理・予算管理・財務の3つのグループが隣接し、決算・税務・開示から予算編成・統制、資金管理や財務施策の立案・実行までを同じ部署内で連携しながら進めています。そのため、早い段階から会社経営の視点を養うことができます。
また、職場環境としても、老舗ならではの安定基盤を持ちながらも若手に裁量が与えられ、挑戦を後押ししてくれる風土があります。そして何より、人の温かさを日々実感しています。時には自社商品を食べながらリラックスした雰囲気で仕事をすることもあり、そんな環境で働けることが大きな魅力です。