INTERVIEWS 10
研究所 第二商品開発センター
ゼリー・飲料開発グループ

お客様が求める
「おいしさ」を
ゼロから生み出す。

人々の暮らしに寄り添い、心がほっと温かくなるような存在である“食”に携わりたいという思いから、食品メーカーを志望した。その中でも森永製菓の商品は、部活や受験の時にいつも背中を押してくれた「inゼリー」など、人生の節目で自分のそばにあった。次は、今まで支えてくれた森永製菓の商品を通して、自分が誰かの心に寄り添える商品を届けたいと考えた。また、大学で学んだ化学の知識を活かして開発に貢献できるのではないかとも思い、入社を決意した。

より良い商品を生み出すために

入社後、世界的にも知られる「HI-CHEW」の開発や健康系の基礎研究を経て、現在は幼い頃から親しんでいた「inゼリー」や「おいしいコラーゲンドリンク」をはじめとした通販商品の開発に携わっています。業務内容は、原料や品質の検討、商品のコンセプトやターゲットに沿った味・食感などの検討から品質提案、さらには工場での量産化の検討まで非常に多岐にわたります。
入社前は、研究員といえばもっと基礎研究に特化した仕事だと想像していましたが、実際は開発の全工程に関わっており、自分の視野が大きく広がりました。それが今のやりがいにもつながっています。
もちろん、商品を世に出すまでには多くの苦労があります。「おいしいコラーゲンドリンク」のリニューアルに取り組んだ際もそうでした。お客様の健康志向の高まりに応えて、人工甘味料を天然甘味料に置き換える取り組みでしたが、天然甘味料ではこれまでのようなコクが出なかったり、香りが失われたり……。そこで同じ品質を目指して何百種類ものプロトタイプをつくり、試行錯誤を重ねました。その苦労の甲斐あって、結果として多くのお客様に支持され、売上も伸ばすことができ、ほっと安心するとともに達成感を感じることもできました。

これまでにない新しい「おいしさ」を目指して

すでにブランドとして確立している「inゼリー」や「おいしいコラーゲンドリンク」のリニューアルに加えて、現在は新商品開発プロジェクトにも取り組んでいます。これは、マーケティング部と研究所が連携し、「森永製菓が今チャレンジできていない、新しいことにアプローチしていく商品をつくろう」という発想から始まりました。
お客様のニーズを探索し、当社の戦略と合致する商品コンセプトを立案して、既存の商品にはない価値を付与した商品の開発を進めています。現在は品質の検討のフェーズに入っていますが、課題となっているのは、“嗜好性”と“驚き”のバランスをとることです。
「おいしさ」と一口に言っても、その感じ方は人それぞれ異なるのが難しいところで、研究員やマーケティング担当者、そしてお客様一人ひとりの感じ方も違います。だからこそ自分の感覚を大切にしつつ、人々が求める「おいしさ」は何かを常に意識して検討を重ねていかなければと肝に銘じています。自分たちが開発する商品が、森永製菓の新しい柱として育っていくことを願いながら、私の挑戦はまだまだ続いていきます。

ウェルネスカンパニーへの生まれ変わりに向けて

これまでのキャリアを通じて主に「健康軸」の研究開発に携わってきたことから、森永製菓グループが2030年の目指すビジョンとして掲げる「ウェルネスカンパニーへ生まれ変わります」へ貢献していけたらと考えています。森永製菓はこれまでもパイオニア精神を持って進化を続けてきました。私が携わっている「inゼリー」や「おいしいコラーゲンドリンク」はロングセラー商品であり、大きな売上を誇りますが、その地位に甘んじることなく、常にお客様が何を求めているかを考え、ブラッシュアップを重ねています。
私自身も「次にお客様が求めているものは何か」を常に意識し、他社商品やトレンドのリサーチを欠かしません。国内外問わず、訪れた土地のスーパーで、何か活用できるものはないかと商品を観察しているうちに、気がつけば数時間経っていることもあります(笑)。こうした一人ひとりの情熱が、新たなロングセラーを生み出す原動力になるのだと思っています。

私が思う「就職先として見た際の、森永製菓の良いところ」

若手にも積極的に活躍の場を与えてくれるところです。私は入社間もない時期に「HI-CHEW」の開発を任されるという貴重な機会をいただきました。商品開発の経験もない中で、大きな一つのブランドを研究員として任せていただけたことは、大きなやりがいにつながりました。もちろん開発の過程で行き詰まった時は、上司や先輩がしっかりサポートしてくださり、安心して挑戦できる環境でした。一人ひとりの挑戦や成長を応援してくれる職場だからこそ、研究員としての責任感や自覚が芽生え、着実に成長できていると実感しています。
早いうちから、開発の主担当として自分の手を動かすことで、「この原料を足すとさらにおいしくなる」といった、研究員に求められる感覚を養うことができました。こうした経験が、今の自分の糧になっています。