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展示会のコンセプトの作り方と具体例を紹介!成果につながる6ステップ

展示会への出展を企画している段階、もしくは決定した後になって「ブースコンセプトをどういった手順で作ればよいかわからない」「コンセプトらしき言葉を考えたが社内で共有できていない」と悩む担当者は少なくありません。

展示会のコンセプトはブース装飾や配布物の方向性を決める土台であり、作り方を誤ると出展費用に対して成果が見合わない結果を招きかねません。

そこで本記事では展示会の成果につながるコンセプトの作り方を6つのステップで解説します。

業種別の具体例やコンセプトの質を高めるポイントも合わせて紹介しますので、出展準備の参考にしてください。

コンセプトが展示会の成果を左右する理由

展示会のコンセプトは出展で得られる成果を大きく左右する存在です。

というのもコンセプトがブースの装飾・配布物・スタッフの声かけなどすべての準備物に方向性を与えるためです。コンセプトを後回しにしたまま制作へ着手すると、完成後に「意図とずれている」と気づいて作り直しを余儀なくされるケースがあります。装飾物や配布物の発注後に方向性を変えようとすると、費用と時間の両面で大きな損失が生じかねません。

また事前にコンセプトを文書化しておけば社内での認識統一も容易です。出展には複数の部署や外部パートナーが関与するため、コンセプトシートとして共有資料にまとめておくことで「なぜこのメッセージを打ち出すのか」を毎回説明する手間が省けるメリットが得られます。

展示会のコンセプトの作り方6ステップ

ここからは展示会のコンセプトを作るための具体的な手順を6つのステップで解説します。順番に進めていくことで抜け漏れのないコンセプトに仕上がりますので、ぜひ参考にしてください。

来場者が抱える課題を洗い出す

コンセプトづくりの第一歩は来場者が抱える課題の洗い出しです。

自社目線で製品やサービスの特徴を並べるのではなく、来場者が日常的に直面している悩みや困りごとを起点に考えることが重要になります。

例えば製造業向けの展示会であれば「人手不足で生産ラインが回らない」「品質検査に時間がかかりすぎる」「設備の老朽化による停止リスクが高い」といった課題が挙げられるでしょう。

課題を洗い出す際には既存顧客へのヒアリング結果や営業部門が蓄積した商談記録を活用すると精度が上がります。実際の顧客が口にした言葉をそのままメモしておき、頻出する悩みを抽出すればターゲットの解像度を高められるのでおすすめです。

自社が提供できる価値を整理する

来場者の課題を洗い出したら、次に自社が提供できる価値を整理します。ここでいう価値とは製品やサービスそのものではなく、それらを通じて顧客が得られる成果や変化を指すものです。例えば「自動検査システム」という製品名ではなく「検査工程の人件費を削減できる」「不良品の流出を未然に防げる」といった顧客にとっての利益を言語化しましょう。

価値を整理する際には自社の製品やサービスを機能軸ではなくベネフィット軸で書き出すと効果的です。「高精度なセンサーを搭載している」という機能を「微細な傷まで見逃さず品質を担保できる」というベネフィットに変換することで、来場者が自分ごととして受け取りやすくなります。

競合との差別化ポイントを明確にする

来場者の課題と自社の提供価値を整理したら、競合他社との差別化ポイントを洗い出します。展示会には同じ業界の競合企業も多数出展するため、自社ブースを選んでもらうには「なぜ他社ではなく自社なのか」を明確に伝える必要があるのです。差別化ポイントは技術力や価格、納期、サポート体制、実績など複数の切り口で検討しましょう。

差別化ポイントを探す際には自社が得意とする領域を掘り下げることが重要です。例えば「業界で初めて導入した技術」や「特定の業種での導入実績が豊富」といった強みは、来場者にとって大きな判断基準になりえます。

コンセプトを一文に凝縮する

課題・価値・差別化ポイントが揃ったら、それらを組み合わせてコンセプトを一文で表現します。コンセプトは「〇〇に悩む△△向けに、自社の□□で××を実現する」という構造でまとめると訴求内容が明確になります。例えば「人手不足に悩む中小製造業向けに、導入後すぐに使える自動検査システムで検査工程の省人化を実現する」といった形です。

コンセプトを一文にまとめる際には抽象的な表現を避け、具体的な言葉を選ぶことを意識しましょう。「業務効率化」や「生産性向上」といった言葉は汎用的すぎて来場者の記憶に残りにくいため「検査時間を半減させる」「不良品の流出をゼロにする」といった数字や成果を盛り込むと説得力が増します。

コンセプトシートに落とし込む

続いて一文に凝縮したコンセプトをコンセプトシートとして文書化します。コンセプトシートには凝縮した一文に加えて、背景となる課題・提供価値・差別化ポイント・想定する来場者像・訴求方法などを項目別に整理して記載しましょう。このシートを作成しておくことでブース装飾や配布物の制作を外部パートナーへ依頼する際の指示書としても活用できます。

なおコンセプトシートには可能な限り視覚的な要素も加えましょう。例えばブースのイメージ写真や配色案、参考となる他社事例のスクリーンショットなどを添付しておけば、制作会社とのすり合わせがスムーズに進みます。加えてコンセプトシートには「やらないこと」も明記しておくと方向性のぶれを防げるでしょう。

社内で共有し認識を統一する

コンセプトシートが完成したら社内の関係者へ共有し、認識を統一します。出展には営業部門・マーケティング部門・技術部門・制作担当など複数の部署が関わるため、コンセプトを全員が同じ解像度で理解していないと準備段階で方向性がずれる恐れがあるのです。

社内共有の際には各部署がコンセプトをもとにどういった準備を進めるべきかを具体的に示すことが重要です。例えば営業部門には「このコンセプトに該当する見込み客へ事前にDMを送ってください」、技術部門には「デモ機の準備はコンセプトで打ち出す課題解決シーンに沿った設定にしてください」といった指示を出しましょう。

展示会コンセプトの具体例

ここからは展示会コンセプトの作り方を業種別の具体例で紹介します。それぞれ異なる課題や訴求軸を設定していますので、自社の状況に近いものを参考にしてください。

BtoB製造業の出展コンセプト例

想定する来場者は「人手不足で検査工程に十分な人員を割けず、不良品の流出リスクに悩む中小製造業の生産技術担当者」です。

自社が提供できる価値は「AI画像認識を活用した自動検査システムで検査工程の省人化と品質向上を同時に実現すること」であり、競合との差別化ポイントは「導入後の設定が簡単で特別な技術者を雇わずに運用できること」とします。

これらを組み合わせると「人手不足で検査工程に課題を持つ中小製造業向けに、設定不要で即導入できるAI検査システムで省人化と品質向上を実現する」というコンセプトが完成します。ブースの壁面パネルやデモ機の説明文に反映させることで、来場者は「自分の工場でもすぐに使えそうだ」と感じて足を止める可能性が高まるのです。

ITサービス企業の出展コンセプト例

想定する来場者は「リード獲得に苦戦しており既存の広告手法では成果が頭打ちになっている中堅企業のマーケティング担当者」とします。

自社が提供できる価値は「見込み客の行動データを分析して最適なタイミングでアプローチできるマーケティングオートメーションツールで商談化率を高めること」であり、差別化ポイントは「導入から運用開始までのサポート体制が手厚く、ツールに不慣れな企業でも安心して使えること」です。

一文にまとめると「リード獲得に悩む中堅企業向けに、手厚いサポート付きマーケティングオートメーションツールで商談化率を高める」というコンセプトになります。このコンセプトをもとにブースでは実際の画面を操作しながら「いつ、どんなメールが自動配信されるか」をデモで見せることで、来場者は導入後の運用イメージを具体的に描けるでしょう。

食品・消費財メーカーの出展コンセプト例

たとえば想定する来場者は「店頭での差別化が難しく競合商品に埋もれてしまうことに悩むとある地域のスーパーのバイヤー」とします。

自社が提供できる価値は「地域限定のフレーバーやパッケージデザインでオリジナリティを打ち出せる小ロット対応のお菓子印刷サービス」であり、差別化ポイントは「最小ロットが少なく初めての店舗でも試しやすいこと」とします。

2つを組み合わせると「店頭で埋もれずに差別化したい地方スーパー向けに、小ロット対応のオリジナルお菓子印刷で独自性を打ち出す」というコンセプトが完成します。ブースではサンプル商品を実際に手に取ってもらいながら「自店舗の周年記念や地域イベントでこういった商品を販売できる」というイメージを具体的に伝えることで、バイヤーの興味を引けるでしょう。

展示会のコンセプトの質を高める3つのポイント

最後に展示会のコンセプトをさらに磨き上げるためのポイントを3つ紹介します。コンセプトの訴求力を一段と高められるので、ぜひ取り入れてください。

来場者視点かつ課題起点の言葉にする

展示会のコンセプトは自社目線ではなく来場者視点で表現することが大前提です。

自社の製品名や技術用語を並べても来場者の記憶には残りにくく、ブースの前を素通りされる可能性が高まります。来場者が日常的に抱えている課題を起点にして「この悩みを解決できる」と感じてもらえる言葉を選びましょう。

例えば「高精度センサー搭載の検査装置」というコンセプトよりも「検査ミスをゼロにして不良品流出を防ぐ自動検査システム」と表現したほうが来場者にとっての価値が伝わりやすくなります。技術仕様や製品スペックはパンフレットや説明資料で補足すればよいため、コンセプトではあくまで課題解決の成果を言語化することに注力しましょう。

自社ブランドのコンセプトと連動させる

展示会のコンセプトは単発のイベント用メッセージとして完結させるのではなく、自社ブランド全体のコンセプトと連動させることで一貫性を持たせられます。

自社が普段から打ち出しているブランドメッセージや企業理念と整合性が取れているコンセプトであれば、展示会後も一貫した印象を与えられます。来場者がウェブサイトや営業資料を見た際に違和感なく受け入れられるからです。

例えば自社が「中小企業の成長を支援する」というブランドメッセージを掲げているのであれば、展示会のコンセプトも「中小企業が抱える〇〇課題を解決する」という形で連動させると訴求に一貫性が生まれます。

逆に普段は大企業向けのサービスを前面に出しているのに展示会だけ中小企業向けのコンセプトを掲げると、来場者が自社のポジショニングを判断しにくくなる恐れがあるためご注意ください。

既存顧客へのヒアリング結果を反映する

展示会のコンセプトを作る際には既存顧客へのヒアリング結果を積極的に反映させることをおすすめします。実際に自社の製品やサービスを導入している顧客が「どういった課題を抱えていて、導入後にどういった成果を得たか」を聞き取ることで、来場者に刺さる訴求軸を見つけられるからです。

ヒアリングでは顧客が導入前に抱えていた悩みを具体的に掘り下げましょう。「業務効率を上げたかった」という抽象的な回答ではなく「月末の集計作業に丸一日かかっていて他の業務が圧迫されていた」といった具体的なエピソードを引き出すことが重要です。このような生の声をもとにコンセプトを組み立てれば、同じ悩みを持つ来場者に対して高い共感を得られます。

まとめ

展示会のコンセプトは来場者の課題を起点に自社の提供価値と差別化ポイントを組み合わせて一文で表現することで、ブース全体の訴求に一貫性を持たせられます。コンセプトシートとして文書化し社内で認識を統一することで、準備段階から当日の運営まで方向性のぶれを防げます。本記事で紹介してきた6ステップの作り方を参考にしながら、効果的なコンセプトを作成してください。

展示会の出展準備では配布物や装飾物の制作に加えて、来場者へ配るノベルティの検討も重要です。「おかしプリント」ではハイチュウやラムネ、ミルクキャラメルにオリジナルデザインを印刷できるサービスを提供しており、小ロットから対応可能なため初めての出展でも気軽にご利用いただけます。展示会のコンセプトに合わせたデザインでお菓子を用意すれば、来場者の記憶に残るブースづくりを実現できますので、ぜひお気軽にお問い合わせください。