アスリートでも気にせず食べられる手作りスイーツレシピ
体重の増減が競技に影響するアスリートは、食事バランスや食事量に気をつかって毎日を過ごしている方も多いのではないでしょうか。
ストイックに体づくりをしているなかで、「たまにはスイーツを食べたい」と思う日もあるかもしれません。スイーツのみならず、食べたいものを我慢しすぎると、ストレスがたまる一つの原因にもなります。
そこで、アスリートでも気にせずに食べられる、手作りスイーツのレシピをご紹介します。
アスリートのスイーツ選びのポイント
甘いものが好きな人には、スイーツは魅力的な食べ物かもしれません。
しかし、砂糖や脂肪の量が多いため、一般的にも「スイーツは控えた方がよいもの」というイメージを持たれているのではないでしょうか。確かに、食べ過ぎると体脂肪の増加などの原因となります。
しかし、エネルギー消費量が多いアスリートにとっては、スイーツがエネルギーを供給する食べ物として役立つこともあります。それに加えて、スイーツを食べることで心が落ち着くなど、精神的に良い面も考えられます。
とはいっても、チョコレートやケーキなどの脂質が多いスイーツは、消化に時間が掛かりやすく、体脂肪の増加につながりやすい食べ物でもあります。また、低脂質のスイーツでも糖質が多く使われているものは、食べ過ぎると肥満の原因にもなります。
アスリートだからといってスイーツに限らず、食べてはいけないものなどありません。しかし、その中で、自身の目的に応じて量や栄養を意識して、賢く食べる物を選べるようになることがポイントです。
不足している栄養素を補えるもの
体重コントロールをしているアスリートは、3回の食事を基本にしてエネルギー摂取量を調整しています。例えば、スイーツも食事を補う補食の一部として考えることも一つの方法だと思います。エネルギー補給の目的や、ほかの栄養素を補う目的で選ぶことも一つです。このようなスイーツで使われている主な食材を分類すると、以下の通りです。
- 糖質を多く含み、エネルギー源となるもの:砂糖類、イモ類、米粉、もち、小麦粉など
- タンパク質を多く含み、体を作るもととなるもの:牛乳、乳製品、豆乳、卵など
- ビタミンやミネラルを含み、体の調子を整えるもの:果物など
タンパク質を多く含む乳製品などは、栄養素として脂質も含まれています。そのため、スイーツを作る際に使う乳製品などは、低脂肪の製品を選ぶとよいでしょう。
使われている材料を把握して選ぶ
アスリートの補食として推奨されているのは、主におにぎり、サンドイッチ、カステラ、ようかん、バナナなどです。
米やパンは、糖質のなかでも多糖類であるデンプンが主成分。体のなかでゆっくりと吸収されます。消化にやや時間が掛かるため、運動の2~3時間前に摂ると良いとされています。
カステラ、ようかんなどの和菓子は、砂糖が使われています。砂糖は素早く吸収される特徴があり、運動前に余裕をもってエネルギー補給ができない場合におすすめです。脂質が少ない和菓子は米やパンに比べてエネルギーに変わるのが早いと言われているため、運動の1~2時間前に食べると、運動中のエネルギーとして効率良く使われると考えられています。
バナナなどの果物には、糖質の中でも比較的消化・吸収の早い果糖が多く含まれており、脂質はほとんど含まれていません。ビタミンやミネラルも摂ることができるため、運動前後、運動中の栄養補給に適しています。
食材の特徴を知ると、自分に合うタイミングや目的で食べるスイーツを選ぶことができます。手作りでスイーツを作る場合も、量を調整したり、代替品を使ったりすることも可能です。
アスリートにおすすめの手作りレシピ
アスリートにおすすめのスイーツは、和菓子や果物を使ったものです。脂質が低いので、消化が良く、効率良くエネルギー源になります。これからご紹介するレシピは、和菓子を中心にしました。洋菓子は脂質が多くなってしまう傾向があるためです。
洋菓子を食べたいときは、タイミングや目的を決めるのがおすすめです。「試合が終わったときはケーキを食べても良い」など、自分自身や指導者の方などとルールを決めるとストレスなくスイーツを食べることができます。
低脂質のスイーツ「キウイフルーツ寒天」
食材(直径7cmのココット皿4個分)
キウイフルーツ 1個(100g)
粉寒天 2g
砂糖 20g
水 200ml
作り方
①キウイフルーツは皮を剥き、包丁でみじん切りにする
②鍋に水と粉寒天を入れて火に掛け、砂糖を加えて溶かす
③沸騰したら鍋の火を止めて、①を加えて混ぜ合わせる
④粗熱が取れたら器に流し入れ、冷蔵庫で1~2時間冷やして完成
ポイント
・寒天はエネルギー0kcalの食材
・キウイフルーツはビタミンCが豊富
・砂糖の量は控えめにしてあるため、活動量などを考慮して調整する
子どもでもおいしくタンパク質補給「豆腐白玉だんご」
食材(1人分)
木綿豆腐 40g
白玉粉 40g
きな粉 小さじ1
砂糖 小さじ1/2
作り方
①ボウルに白玉粉を入れ、木綿豆腐を崩しながら混ぜ合わせる
②耳たぶくらいの固さになったら、直径2cmに丸める
③鍋にたっぷりの湯を沸かして②を茹で、浮き上がった団子を冷水にとる
④水気を切った白玉団子に、きな粉と砂糖を混ぜ合わせたものを掛けて出来上がり
ポイント
・白玉粉に木綿豆腐を加えてタンパク質をプラスする
・きな粉も高タンパク質の食品
・モチモチした団子は食べ応えがあり満足感を得られる
運動前のエネルギー補給に「サツマイモどら焼き」
食材(直径8cm、4個分)
[生地]
ホットケーキミックス 100g
卵 1個
水 50ml
みりん 大さじ1/2
サラダ油 適量
[サツマイモあん]
サツマイモ 120g(約1/2本)
砂糖 小さじ2
低脂肪牛乳 小さじ3
作り方
①サツマイモは水で洗い、皮を付けたままラップを掛けて、600Wの電子レンジで2分加熱し、上下を返して柔らかくなるまで加熱する
②柔らかくなったサツマイモの皮を剥いて裏ごしし、砂糖、牛乳を混ぜ合わせ4等分にして丸める
③ボウルへ生地の材料を全て入れ、混ぜ合わせる
④サラダ油を引いたホットプレートやフライパンで、直径約8cmになるように生地を流して両面焼く
⑤焼き上がった生地に、②のサツマイモあんをサンドし、ラップで包む
⑥生地とサツマイモあんが馴染んだら完成
ポイント
・サツマイモは加熱すると甘味があるため、砂糖の量が少なくても満足感がある
・低脂肪乳を使うことで脂質の量を抑えられる
・サツマイモにはビタミンやミネラルも含まれる
高脂質なアイスクリームをヘルシーに「フローズンヨーグルト」
食材(4人分)
無脂肪プレーンヨーグルト 200g
低脂肪生クリーム 100g
冷凍ブルーベリー 90g
砂糖 10g
作り方
①キッチンペーパーを敷いたザルに無脂肪プレーンヨーグルトを入れ、一晩冷凍庫で水切りする
②低脂肪生クリームに砂糖を加え、角が立つまで泡立てたら①を混ぜ合わせ、冷凍ブルーベリーを混ぜる
③バットに流し入れ、冷凍庫で2~3時間冷やし、スプーンですくってお皿に盛り付けたら完成
ポイント
・高脂質のアイスも無脂肪ヨーグルトと低脂肪生クリームを使うと脂質を控えめにすることができる
・ビタミンやミネラルを含むブルーベリーを加える
・ヨーグルトを水切りすると濃厚でコクのある味わいになる
手軽に食べられるバータイプの栄養補助食品を取り入れる
スイーツを作る時間が無い、材料が余ってしまうなど手作りが難しい場合は、栄養補助食品を取り入れるのもおすすめです。食べ応えと腹持ちが良く、お菓子感覚で食べられるものに、バータイプの「inバープロテイン ベイクドチョコ」「inバープロテイン グラノーラ」があります。
●inバープロテイン ベイクドチョコ
チョコレートが食べたいけれど、タンパク質も摂りたい人におすすめの栄養補助食品です。1本209kcalで、タンパク質は15.9g含まれています。しっとりとしたクッキーのような味わいで、洋菓子を我慢しているときにおすすめです。また、食事が十分に食べられないときなどのエネルギー補給や、運動前の栄養補給にどうぞ。
●inバープロテイン ベイクドビター
「inバープロテイン ベイクドチョコ」のエネルギーが気になる場合は、糖質を40%オフにしたベイクドビターもあります。1本199kcalで、タンパク質は16.2g 含まれています。甘さが控えめですが、満足感はベイクドチョコと同等。食物繊維が6.8g含まれているので、野菜の摂取量が少ない日にもどうぞ。
●inバープロテイン グラノーラ
高タンパク質で低脂肪のプロテインです。1本約114kcalで、10.7gのタンパク質を摂ることができます。グラノーラをバーにしているため、食べ応えは抜群。半分食べ終わったあたりでも、お腹が満たされていく感覚があります。ドライフルーツも混ぜられているので、フルーツの甘味や食感がGood。甘いものを食べたいときの気持ちを満足させてくれる1品です。
まとめ
アスリートだからといって、スイーツを食べてはいけないわけではありません。自分の食事量を把握し、どのタイミングで食べるのかが大切です。スイーツを補食の一つとして上手く取り入れると、ストレスのない食生活を送ることができるのではないでしょうか。