朝こそタンパク質を摂取する!意外な影響と高タンパクな朝食レシピを紹介!
カラダに必要なタンパク質の量は、厚生労働省が示している日本人の食事摂取基準で1日の推奨量が明示されています。1日3回の食事の中で、忙しくて時間が取れない朝は食パン1枚のみなど、簡単に食事を済ませる方もいるかもしれません。朝食で不足したタンパク質は、ほかの食事で補う方法もありますが、朝食・昼食・夕食で十分な量のタンパク質を均等に摂取することで、カラダへの意外な影響があるとの報告があります。
※記事内でご紹介している森永製菓の製品の栄養成分は、2023年6月11日時点のものとなります。
タンパク質、偏って食べていませんか?
朝食・昼食・夕食のうち、ゆっくりと食事をする時間がとれる夕食のボリュームが多くなる方もいるのではないでしょうか。また、1日3回の食事量の偏りが、気になる方もいるかもしれません。
健康なヒトが、1日3回の食事のうちでタンパク質を摂取する量に関わる研究がMamerowらによって行われました1)。この研究では、朝食・昼食・夕食で均等にタンパク質を摂取したグループと、夕食にタンパク質を偏って摂取したグループのカラダの変化を測定しました。結果は、均等にタンパク質を摂取するほうが夕食に偏るよりも、カラダ作りに関わる反応がより起こったと報告されています。
この結果から、朝食でもタンパク質を十分に摂取することで、カラダづくりのサポートが期待されます。理想的なカラダを目指している方は、3回の食事で摂取するタンパク質量を見直してみてはいかがでしょうか。一方で、タンパク質摂取量は個人差があります。まずは、1日でカラダに必要なタンパク質推奨量も意識したいものです。
朝にタンパク質を摂ると良いもう一つの理由
朝食にタンパク質を摂取することで、もう一つカラダに関わる嬉しいことがあります。それは、カラダのリズムのサポートに関わっていることです。
タンパク質はアミノ酸が多数つながって構成されています。タンパク質を構成するアミノ酸の一つであるトリプトファンが、カラダの中でセロトニンに変わり、さらにメラトニンに変わります。メラトニンはカラダのリズムに関わると聞いたことがある方もいるのではないでしょうか。
朝食にタンパク質を多く含む食品を食べることで、トリプトファンをチャージできます。その結果、健康的なカラダづくりへの近道になる期待が持たれています2)。
朝食のタンパク質量
では、一般的な朝食メニューにはタンパク質はどのくらい含まれているのでしょうか。メニュー別で摂取できる、タンパク質、エネルギーなどの栄養素の目安をまとめました。
日本食品標準成分表2020年版(八訂)を参考に筆者作表
参照日:2023年6月11日
日本食品標準成分表2020年版(八訂)を参考に筆者作表
参照日:2023年6月11日
日本食品標準成分表2020年版(八訂)を参考に筆者作表
参照日:2023年6月11日
日本食品標準成分表2020年版(八訂)を参考に筆者作表
参照日:2023年6月11日
上記のメニューをみると、摂取できるタンパク質には幅があると感じるのではないでしょうか。また、タンパク質を多く含む食品以外の穀物からもタンパク質が摂取できると気づかれた方もいるかもしれません。
1日に摂取したいタンパク質は、「日本人の食事摂取基準(2020年版)」に、性別・年齢別に推奨量などが示されています3)。例えば、18~64歳では、男性65g、女性50gです。このタンパク質推奨量を3食で均一に摂取すると考えると、男性では1食で約22g、女性では約17gとなります。
上記の食事例で考えると、主菜が魚の【例1】と卵とハムの【例3】以外では、朝食でもしっかりとタンパク質を摂取したいと考えると不足しています。これらの不足したタンパク質を補うには、チーズやヨーグルト、冷奴、魚肉ソーセージなどを1品追加するのもおすすめです。
一方で、朝食に時間をさけない場合は、プロテインを用いて不足するタンパク質を摂取するのも一つの選択肢になるかと思います。
簡単な高タンパク質 朝食レシピ
焼き鮭やハムエッグなどを料理する時間が取れない場合でも、手軽にタンパク質を補いたい場合は、どのようにしたらよいのか気になる方もいるのではないでしょうか。
タンパク質を含む食材で手軽に使えるものには、チーズや魚の缶詰もあります。これらを使った簡単な朝食レシピを紹介します。
<ツナチーズトースト>
食材(1人分)
食パン6枚切り 1枚
スライスチーズ 1枚
ツナ缶(水煮) 40g
マヨネーズ 小さじ1
ブラックペッパー 少々
※食材量は目安量です。
作り方
- ツナ缶は汁けをきり、マヨネーズと和える。
- 食パンに1を広げてスライスチーズをのせ、オーブントースターでチーズが溶けるまで焼く。
- ブラックペッパーをお好みでかける。
エネルギー291kcal/タンパク質16.9g/脂質11.4g/炭水化物33.0g
日本食品標準成分表2020年版(八訂)を参考に筆者計算
参照日:2023年6月11日
コメント
・チーズやマヨネーズで脂質を補えるため、ツナは低脂質な水煮缶がおすすめです。
<サンマの蒲焼でおにぎらず>
食材(1人分)
ごはん 160g
サンマの蒲焼缶 1/2缶
梅干し 1/2個
焼のり 大1枚
※食材量は目安量です。
作り方
- サンマの蒲焼缶はほぐし、梅干しの種は取り除く。
- ラップを広げて焼のりをおき、ごはん半量を中心に広げる。サンマと梅干しをのせたら、残りのごはんをのせ、焼のりを四隅から折り畳んで包み込む。ラップで包みながら形を整えて、半分に切る。
エネルギー352kcal/タンパク質12.3g/脂質5.8g/炭水化物65.9g
日本食品標準成分表2020年版(八訂)を参考に筆者計算
参照日:2023年6月11日
コメント
・味が付いた缶詰を使うので、味付けの手間がかかりません。
・さらにタンパク質を補いたい場合は、梅干しの代わりに炒り卵を加えても美味しいです。
ツナ缶やサンマの蒲焼缶などの魚の缶詰は、手軽に魚を食べられる食材です。ほかにもサバのカレー煮やトマト煮、あじの南蛮漬けなどの缶詰があり、種類も豊富なため、お好みのものを選びやすいと思います。
しかし、缶詰は塩分が多いものや、油を多く使っているものもあるため、利用頻度や摂取量には注意したいものです。水煮缶を好みの調味料で味付けすると、塩分や脂質をコントロールしやすくなると思います。
朝食にも活用しやすいおすすめプロテインをご紹介
朝食でなかなかタンパク質を摂りにくい!という場合には、タンパク質を補える栄養補助食品のプロテインを活用してみてはいかがでしょうか。森永製菓が取り扱うプロテインの中から、おすすめの製品をご紹介します。
20gのタンパク質を配合「マッスルフィットプロテイン」
1食あたりで焼き鮭に近い約20gのタンパク質を摂取できる粉末プロテインです。朝食がバナナだけなど、簡単になる日のタンパク質補給にも活用しやすいのではないでしょうか。牛乳由来のホエイプロテイン、カゼインプロテインが配合されています。さらにタンパク質摂取量を増やしたい場合は、水ではなく牛乳で溶かす方法もあります。
1食あたり8gのタンパク質を配合「ジュニアプロテイン」
1食あたりで卵1個分に近い約8gのタンパク質を摂取できる粉末プロテインです。製品名に「ジュニア」と付いているように、成長期に意識して摂取したいカルシウム500mgや鉄4.6mgも配合されています。しかし、成人の方でも、カルシウムや鉄不足が気になる場合に活用しやすいのではないでしょうか。
1本16gのタンパク質入り「inバープロテイン ザクザクチョコ」
1本あたりで卵2個分に近い16gのタンパク質を摂取できるプロテインバーです。サクサクのパフが入ったチョコクランチタイプで、お菓子感覚で食べられます。エネルギーは213kcalと、しっかりとエネルギーチャージもでき、朝食を補うだけでなく、間食や運動前の栄養補給にもおすすめです。
1本で10gのタンパク質補給「inバープロテイン グラノーラ」
1本あたりでハム4枚分に近いタンパク質10gを摂取できるプロテインバーです。ドライフルーツが入ったグラノーラを手軽に食べられます。脂質が0.7gと森永製菓が取り扱うプロテインバーの中では低めです。食事での脂質摂取が気になる場合にも活用しやすいと思います。
タンパク質5gを摂取できる「inゼリー プロテイン」
1袋あたりで牛乳コップ1杯に近いタンパク質5gを摂取できるゼリー飲料です。エネルギーは33kcalのため、エネルギー摂取を控えながらタンパク質摂取ができます。片手で食べられるパウチタイプで、時間がない朝食の栄養補給にも使いやすいのではないでしょうか。
まとめ
1日3回の食事のうち、朝食は軽めになる方もいると思います。軽めになる結果、タンパク質摂取量が少なくなる傾向があります。朝食、昼食、夕食で十分な量のタンパク質を均等に摂取することで、カラダ作りに関わる反応が高まるとの報告もあることから、いつも食べている朝食を振り返ってみてはいかがでしょうか。
<参考>
1)Mamerow MM, et al. J Nutr. 2014;144(6): 876–880
3)日本人の食事摂取基準(2020年版) 参照日:2023年6月11日