「バランスの良い食事をとることが大切」とは分かっていても、いざ実践しようとすると、「栄養バランスの良い食事って何だろう?」と悩む方もいるかもしれません。本記事では、基本的な栄養バランスの良い食事とはどのようなものなのかを解説し、栄養バランスを見直すポイントも紹介します。
※記事内でご紹介している森永製菓の製品の栄養成分は、2025年4月23日時点のものとなります。
カラダに必要な栄養素は、タンパク質・脂質・炭水化物・ビタミン・ミネラルです。栄養バランスの良い食事とは、これらの栄養素の必要量を摂取できる食事を指します。カラダの大きさや活動量は個人差があり、必要な栄養素の量も異なります。
厚生労働省は国民の健康の保持・増進、生活習慣病の発症予防・重症化予防を目的に、科学的根拠に基づき、エネルギー及び栄養素の摂取量の基準を年齢・性別ごとに設けています。これが、「日本人の食事摂取基準」です。
日本人の食事摂取基準を参考にして、個人に合わせた食事調整を行うと栄養バランスが整いやすくなります。しかし、毎日の食事の栄養価計算をするのは、難しいと感じる人もいると思います。手軽に食事の栄養バランスを整えるためには、どのようにしたらよいでしょうか。
栄養バランスが整った食事の基本は、主食・主菜・副菜をそろえることです。
主食・主菜・副菜をそろえる意識を持つだけでも、栄養バランスのとれた食事に近づくと思います。さらに、1日のうちでカルシウムの供給源になる牛乳や乳製品、ビタミンCを多く含む果物も食べると、さらに栄養バランスが整いやすくなります。
毎日自宅で自炊をして食べる方や休日は外食する方、平日の昼食は社員食堂で定食を食べる方など、人によって食生活は異なります。どのような要因で食事の栄養バランスが崩れてしまうのでしょうか。
食事にかけられる時間が限られていると、メニュー選びを負担に感じることもあり、食事メニューをパターン化している方もいるかもしれません。同じ食品を食べ続ける例として、朝は菓子パンのみ、昼食はインスタントラーメンのみのような単品、タンパク質源は簡単な卵料理ばかりになるなどがあります。
食品に含まれている栄養素はさまざまです。1つの食品には、複数の栄養素が含まれていますが、多く含まれている栄養素は食品によって特徴があります。そのため、同じ食品を食べる頻度が高くなると、栄養バランスが偏ってしまう可能性があります。
外食や惣菜は手軽に利用でき、食事の用意が面倒なとき、簡単に食事を済ませたいとき、時間がないときに重宝します。一方で、外食や惣菜は脂っぽいメニューが多かったり、使われている野菜量が少なかったり、量の調整が難しいなどの側面もあります。
外食や惣菜の頻度が高くなると、脂質や炭水化物の摂取量が多くなったり、ビタミンやミネラルが不足したりする可能性もあります。また、味付けが濃い傾向があるため、塩分摂取量が多くなることも注意が必要です。
ランチタイムのサービスでラーメンにご飯が無料で付けられると、ついつい頼んでしまうこともあるかもしれません。外食だけではなく、自宅でインスタントラーメンを食べるときに、おにぎりを一緒に食べることもあるかもしれません。
エネルギー源として大切な栄養素の炭水化物ですが、適量を超えて食べると、利用されずに余った分は脂肪としてカラダに蓄積されます。アスリートのように運動での消費エネルギーが多い場合は、炭水化物の重ね食べが必要なこともあると思いますが、一般的な活動量で重ね食べをすると栄養バランスが偏る要因となる可能性もあります。
どのようなことをすれば、栄養バランスが整うでしょうか。厚生労働省と農林水産省が策定した「食事バランスガイド」を活用するとわかりやすいと思います。栄養バランスを整えていくためのポイントを具体的に紹介します。
食事を簡単にすませたい場合は、おにぎりやパン、ラーメンのように主食中心の単品になってしまうこともあると思います。繰り返しになりますが、栄養バランスを整えるには主食・主菜・副菜をそろえることを意識しましょう。
定食のように主食・主菜・副菜の3品をそろえるだけではなく、「主食+主菜」「主菜+副菜」のように組み合わされたメニューでも問題ありません。メニュー例としては、親子丼、中華丼、五目あんかけうどん、南蛮漬け、シチューなどがあります。
特定の食品を食べ続けると、栄養バランスが偏りやすくなりますが、幅広い食品を使った食事メニューを漠然と考えると、なにを用意したらよいのか迷ってしまうかもしれません。食事メニューを考えるとき、まずは主菜から決めると主食や副菜の組み合わせも、頭に浮かびやすくなると思います。
肉類が続くとしても、豚肉を食べた次の食事は鶏肉にするなどして、できる限り同じものが続かないようにすることもおすすめです。主にタンパク質を含む食品に多く含まれているビタミンやミネラルを表1にまとめました。
日本食品標準成分表2020年版(八訂)を参考に筆者作表
参照日:2025年4月23日
このように食品によって豊富に含まれるビタミンやミネラルが異なります。タンパク質源となる食品も幅広く食べると、カラダに必要な複数の栄養素を摂取しやすくなると思います。
主食・主菜・副菜をそろえても、ご飯を丼で2杯食べたり、卵を1食で10個分使った料理を食べたりすれば、栄養バランスは偏ってしまいます。自分の適量を知るには、自らの手を使うこともおすすめです。身長の高い人は手も大きい傾向があるように、手の大きさは人によって異なります。食事の適量を量るのに手は使いやすいと思います。
ご飯の場合は、両手を茶碗の形にしてのる分を、肉や魚は片手の平にのる分が目安です。野菜やきのこ、海藻類は、生の場合は両手にのる分、加熱したものは片手にのる分が1食の目安量です。食事バランスガイドにも目安量の記載があり、これらを参考にすることもおすすめです。
乳製品にはカルシウム、果物にはビタミンCが多く含まれています。カルシウムは日本人が不足しがちなミネラルです。乳製品はカルシウムの吸収率が良いといわれており、カルシウムの供給源としておすすめです。
ビタミンCは果物だけではなく、野菜にも多く含まれていますが熱に弱い性質があります。生のまま食べることが多い果物を食べると、ビタミンC摂取に役立ちます。
菓子類や嗜好飲料は、砂糖や油脂が多く含まれているため、たくさん食べすぎると栄養バランスが崩れてしまいます。間食で楽しむ菓子類や嗜好飲料は200kcal以内が目安といわれています。
また、間食をするタイミングによっては、間食が原因で、食事の時間にお腹が空かず、食事量に支障がでる場合もあるかもしれません。食事のリズムが崩れないようなタイミングで間食を楽しみましょう。
栄養バランスは1食で整える必要はなく、食べ過ぎたもの、食べなかったものを次の食事、翌日の食事で調整しても問題ありません。また、不足した栄養素を手軽に摂取したい場合は、栄養補助食品を活用することも方法の一つです。森永製菓が取り扱う栄養補助食品から、不足する栄養素をサポートできるものを紹介します。
1袋あたりタンパク質5gを補えるゼリー飲料です。脂質ゼロでエネルギーは35kcalであり、摂取エネルギーを抑えながらタンパク質を補えます。また、カルシウムのほか、代謝に関わるビタミンB群も摂取できます。
ビタミンB群のほか、ビタミンA、ビタミンCなど12種類のビタミンを摂取できます。野菜不足が気になる日に活用しやすいのではないでしょうか。ビタミンAを含むため、妊娠を希望する女性や妊娠3か月以内の方は過剰摂取にならないよう注意してください。また、成人の1日に必要なビタミン量が配合されているため、小児は摂取を避けてください。
しっとりとした食感のプロテインバーで、小腹が空いたときの間食、運動後の栄養補給にも活用しやすいと思います。1袋あたりエネルギーは199kcal、タンパク質は15.8gを摂取できるほか、ビタミンB群、食物繊維も含まれています。
水や牛乳に溶かして飲む粉末プロテインです。1袋あたりタンパク質は23.3gを摂取できます。また、不足しがちなカルシウムは415mg、鉄は3.6mgやビタミンB群も配合されており、カラダづくりや代謝をサポートします。
カラダづくりをサポートするカルシウムや鉄も摂取できる粉末プロテインです。1食あたりタンパク質は8.4gを摂取できます。成長期の子どもだけではなく、成人も活用しやすい栄養素が含まれています。
栄養バランスが整っているのか知りたい場合は、まずはいつもの食事を振り返ってみることがおすすめです。栄養素が偏っていると感じていても、実は栄養バランスが整った食事をしている場合もあるかもしれません。偏っていると感じた場合は、自分に合った栄養バランスを整えるポイントから取り組んでみてはいかがでしょうか。
<参考>
1)日本人の食事摂取基準(2025年版) 参照日:2025年4月23日
2)食事バランスガイドについて 参照日:2025年4月23日
3)1日の目安って? 手ばかりをマスターしよう! 参照日:2025年4月23日