じゃがいもは、茹でてホクホクした食感を味わうほかに、ペースト状にして滑らかにするなど、調理方法によって味わいが変化する食品です。世界中では、さまざまなじゃがいも料理が食べられており、日本でも季節を問わず食べられています。本記事では、じゃがいもにどのような栄養素が含まれているのか、特徴などとともに解説します。
※記事内でご紹介している森永製菓の製品の栄養成分は、2025年1月29日時点のものとなります。
じゃがいもはスーパーマーケットで一年中購入できます。また、日持ちすることから、家庭でストックしている食品の一つではないでしょうか。まずは、じゃがいもの特徴や種類を紹介します。
じゃがいもは、土の中にある茎の先端にデンプンを蓄えて膨らんだものです。冷涼な気候を好んでじゃがいもは育つことから、地域によって収穫時期、1年で収穫する回数が異なります。暖地では春植えと秋植えが行われる場合もあり、年2回収穫することができます。
じゃがいもを購入するときは、皮に傷がなく、ハリがあるものを選ぶことがおすすめです。じゃがいもに日光が当たると皮が緑色になり、毒性のあるソラニンやチャコニンが作られるため、皮が緑色のものは避けましょう。また、じゃがいもの芽にも毒性があるため、家庭で保管中に芽が出た場合は、調理時に取り除きます。
じゃがいもを保存する際は、日の当たる場所は避け、涼しくて風通しの良い場所を選ぶようにしましょう。
じゃがいもはさまざまな種類があります。一般的に料理に使われるのは、「男爵」や「メークイン」です。男爵はホクホクとした食感であり、じゃがバターやポテトサラダ、コロッケなどに向いています。メークインは煮崩れしにくいため、カレーや肉じゃがのような煮込み料理や炒め物に使いやすいのです。
そのほかに、一般的なじゃがいもとは色合いの異なる品種もあります。例えば、黄色の色味が強い「インカのめざめ」、紫色の「シャドークイーン」、ピンク色の「ノーザンルビー」です。色合いが異なっても、調理方法は一般的なじゃがいもと変わりません。
また、「新じゃがいも」と呼ばれるものは、収穫されてすぐに出荷されるじゃがいもで、品種の違いではありません。みずみずしくて皮が薄いことが特徴であり、新じゃがいもは皮がついたまま食べられます。
ヒトのカラダは食べたものの栄養素を利用し、生命維持や活動を行っています。特定の食品に偏らず、さまざまな食品を幅広く食べることで、カラダに必要な栄養素が摂取しやすいといわれています。じゃがいもには、どのような栄養素が含まれているのでしょうか。
じゃがいもに含まれている主な栄養素は炭水化物です。炭水化物はエネルギー源となる栄養素で、海外ではじゃがいもを主食にする国もあります。
じゃがいもに含まれている栄養素を表にまとめました。生の栄養素も記載していますが、じゃがいもは生で食べることはないため、栄養計算したい場合は、加熱調理されている数値を参考にしてください。
※食物繊維は「AOAC食物繊維総量」を記載しています
日本食品標準成分表2020年版(八訂)を参考に筆者作表
参照日:2025年1月29日
日本で主食として食べられているご飯(穀類/こめ/[水稲めし]/精白米/うるち米)100gのエネルギーは156kcalであり、じゃがいも100gの方がエネルギー量は少ないです。
じゃがいもに含まれているそのほかの栄養素は、際立って多くはないものの、食物繊維やビタミンC、ビタミンB1、ビタミンB2、カリウムなど幅広く含まれています。
ビタミンCは加熱によって壊れやすい性質があり、野菜に含まれているビタミンCを損失させないように摂取するには、生で食べる、加熱時間を短くするなどの工夫が必要です。じゃがいもに含まれているビタミンCは、でんぷんに守られているため、加熱しても失われにくいといわれていますが、生のじゃがいもと比べると減少します。
日本では、ポテトサラダや肉じゃがのように、副菜としてじゃがいもを食べることが多いと思います。じゃがいもを使った料理は炭水化物が多いため、エネルギー摂取量が過剰にならないよう、食べすぎには注意したいものです。
カラダづくりをしている方は、食品に含まれているタンパク質量が気になる方もいると思います。じゃがいも100gに含まれているタンパク質量を表にまとめました。
日本食品標準成分表2020年版(八訂)を参考に筆者作表
参照日:2025年1月29日
じゃがいものタンパク質は100gあたり約2gです。ご飯(穀類/こめ/[水稲めし]/精白米/うるち米)100gのタンパク質は2.5gであるため、じゃがいもはご飯と同じくらいのタンパク質が含まれています。
じゃがいもにはさまざまな調理法があります。改めて、じゃがいもの調理方法を確認してみましょう。
カレーやスープのほか、粉ふきいものように、じゃがいもを茹でて食べることは多いと思います。じゃがいもの茹で方の基本は、沸騰した湯に入れるのではなく、水から茹でます。鍋にじゃがいもを入れ、じゃがいもがかぶるくらいの水を加えて火にかけ、沸騰したら火を弱めて柔らかくなるまで茹でます。じゃがいもを丸ごと茹でる場合は、大きさによっても変わりますが、20分程度加熱します。
じゃがバターのように、じゃがいもをホクホクとした食感に仕上げるなら、蒸す方法がおすすめです。じゃがいもを丸ごと蒸す場合は、蒸し器を熱して蒸気が上がっている状態を保ち、柔らかくなるまで30分程度加熱します。茹でるよりも時間は掛かりますが、蒸すことで水っぽくなることを防ぎます。
ポテトサラダに使うじゃがいもは、電子レンジ加熱する方法もあります。じゃがいもを丸ごと加熱したい場合、ゆでるよりも早く柔らかくなりやすいです。丸ごと加熱する場合は、よく洗って皮が付いたままラップで包み、600Wの電子レンジで3分程度加熱したら、加熱ムラができないように裏返して再度3分程度加熱します。
また、切り分けたじゃがいもを加熱する場合は、皮をむいて同じ大きさに切ったじゃがいもを耐熱容器に並べ、ふんわりとラップをして電子レンジで加熱します。加熱時間は切り分けた大きさや量に合わせて調整してください。
じゃがいもは淡白な味わいであり、和・洋・中など、味付けの幅が広いです。また、他の食品との相性も良く、組み合わせはさまざまです。じゃがいもは炭水化物を多く含むため、タンパク質、ビタミン、ミネラルを含む食品と組み合わせたレシピを2品紹介します。
食材(2人分)
じゃがいも 2個
玉ねぎ 1/2個
水 150ml
牛乳 150ml
バター 10g
塩、コショウ 各少々
パセリ(お好みで) 適量
※食材量は目安量です。
作り方
ポイント
食材(2人分)
じゃがいも 2個
ブロッコリー 1/2株
ブロックベーコン 100g
にんにく 1片
塩、粗びき黒コショウ 各少々
サラダ油 大さじ1
※食材量は目安量です。
作り方
じゃがいもは炭水化物が豊富に含まれている一方で、タンパク質はあまり含まれていません。じゃがいもと、タンパク質、ビタミン、ミネラルが含まれる食材を組み合わせてとることが理想です。しかしながら、忙しいなどが原因で偏った食事になってしまい、食事から十分にタンパク質を摂取することが難しい日もあるかもしれません。
このような場合、栄養補助食品であるプロテインを活用することも選択肢の1つになります。森永製菓が取り扱うプロテインは、粉末タイプやバータイプなどさまざまな形状があります。おすすめのプロテインを紹介します。
牛乳由来のホエイプロテインとカゼインを配合しています。吸収スピードの異なる2種類のタンパク質を配合することで、カラダづくりを持続的にサポートします。1食あたりタンパク質23.3g(森永ココア味)で、一般的な食事1食分のタンパク質を摂取できるプロテインです。
植物性タンパク質である大豆プロテインを配合しています。大豆プロテインは、カラダへ緩やかに吸収される特徴があるため、満足感が持続すると感じる方もいると思います。1食あたりタンパク質15.6gであり、食事が軽食になった日のタンパク質補給にもおすすめです。
大豆プロテインを配合しています。大豆特有の香りや苦味が抑えられており、飲みやすいと感じるのではないでしょうか。1食あたりタンパク質10.4gであり、食事で不足するタンパク質量の調整や、健康づくりなどに活用しやすいと思います。
1袋あたりタンパク質5gを摂取できるゼリー飲料です。脂質がゼロのため、脂質を控えながらタンパク質を補いたい場合に活用しやすいと思います。持ち歩きやすいので、タンパク質の不足が気になる外出先での活用もおすすめです。
お菓子感覚で食べられる、しっとりとした食感のプロテインバーです。1本あたりエネルギー208kcal、タンパク質15.8gを摂取できます。エネルギーもしっかり補給できるため、小腹が空いたとき、仕事の合間の栄養補給など、さまざまなシーンで活用しやすいのではないでしょうか。
じゃがいもは品種に合わせてレシピを変えたり、電子レンジ調理などじゃがいもの調理方法を工夫したりすることがおすすめです。じゃがいもの栄養素の特徴として、エネルギー源となる炭水化物が多く含まれている一方で、タンパク質はあまり含まれていません。そのため、タンパク質を多く含む食材と組み合わせたり、栄養補助食品を活用したりして、カラダに必要な栄養素を取り入れてみてはいかがでしょうか。
<参考>
1)自然毒のリスクプロファイル:高等植物:ジャガイモ 参照日:2025年3月10日
プロテイン効果