昔から親しまれている魚肉ソーセージは、手軽に食べられる上、栄養も豊富な食品です。最近では、特定保健用食品として認可された製品もあり、健康志向の方にも人気があります。
魚肉ソーセージには、どのような栄養素が含まれているのでしょうか。本記事では、魚肉ソーセージの栄養素・タンパク質を解説し、活用レシピも紹介します。
※記事内でご紹介している森永製菓の製品の栄養成分は、2024年9月17日時点のものとなります。
魚肉ソーセージとは、たら、まぐろ、かじき、アジなどの魚肉のすり身を主原料にしたソーセージです。魚肉にデンプンなどのつなぎを加え、塩や香辛料などで味付けしたものをケーシングに詰めて作られています。魚肉ソーセージは「フィッシュソーセージ」とも呼ばれています。
普段なにげなく食べている魚肉ソーセージには、どのような栄養素が含まれているのでしょうか。日本標準食品成分表に記載されている栄養素をもとに解説します。製造するメーカーによって、魚肉ソーセージに含まれている栄養素は異なるため、パッケージに記載の栄養素を参考にしてください。
魚肉ソーセージの1本あたりの重量はメーカーによって異なり、一般的に1本65~70gです。1本あたり70gとして、摂取できる主な栄養素を表にまとめました。
日本食品標準成分表2020年版(八訂)を参考に筆者作表
参照日:2024年9月17日
魚肉ソーセージは魚肉を主材料としているため、タンパク質を多く含んでいます。豚肉などの食肉を使ったソーセージと比べると、含まれている脂質が少ないことが特徴です。
魚肉ソーセージには、丈夫なカラダづくりに役立つカルシウムや鉄、代謝に関わるビタミンB群を含んでいます。また、製品によってはカルシウムやDHA、EPAなどが配合されており、不足しがちな栄養素を補えるのではないでしょうか。
タンパク質を多く含む食品には肉類、魚介類、卵、大豆・大豆製品、乳・乳製品があります。タンパク質を多く含む主な食品と比べると、魚肉ソーセージから摂取できるタンパク質はどう異なるのでしょうか。1食あたりのタンパク質を表にまとめました。
日本食品標準成分表2020年版(八訂)を参考に筆者作表
参照日:2024年9月17日
タンパク質を多く含む食品と魚肉ソーセージを比較すると、1食あたりでは肉や魚には劣りますが、卵や豆腐、牛乳と近いタンパク質を摂取できることが分かります。
魚肉ソーセージは料理で使うほかにも、タンパク質不足が気になるときに活用しやすい食品です。魚肉ソーセージを活用する場合、どのようなメリットやデメリットがあるのでしょうか。
魚肉ソーセージは、加熱しないでそのまま食べられます。小腹が空いたときの間食、食事が十分にとれず、おにぎりのみになってしまう時のタンパク質補給など、さまざまなシーンで活用しやすいと思います。
また、常温でも保存できることから、持ち運びしやすいことが特徴です。運動後の栄養補給のように、外出先での栄養補給に活用しやすいと思います。
味付けされてそのままおいしく食べられる魚肉ソーセージは、1本あたり食塩相当量1g以上です。食事から摂取する食塩の量が多い場合、タンパク質補給に魚肉ソーセージを活用すると、1日の食塩摂取量が多くなってしまう可能性があります。
日本人の食事摂取基準に示されている1日の食塩摂取量の目標は男性7.5g未満、女性6.5g未満です。日本人の食生活は汁物や漬物、干物など、さまざまなメニューから食塩を摂取する傾向があり、1日10g以上になることもあります。魚肉ソーセージをタンパク質補給に活用する場合は、食塩の量に注意したいものです。
魚肉ソーセージは加熱の必要がないため、手軽に調理しやすく、アレンジの幅も広いです。魚肉ソーセージを使ったレシピをご紹介します。
食材(2人分)
ご飯 300g
魚肉ソーセージ 1本
プロセスチーズ 2個(約14g/個)
たくわん 15g
炒りごま 小さじ1
青のり 小さじ1/4
※食材量は目安量です。
作り方
ポイント
食材(2人分)
魚肉ソーセージ 2本
キャベツ 1/4個
ニンジン 1/2本
すりおろしにんにく 小さじ1
オイスターソース 大さじ1
豆板醤 小さじ1/2~1(お好みで調整)
サラダ油 大さじ1/2
※食材量は目安量です。
作り方
ポイント
食材(2~4人分)
魚肉ソーセージ 1本
もやし 1袋
炒りごま 小さじ2
塩 小さじ1/4
ごま油 小さじ2
※食材量は目安量です。
作り方
ポイント
タンパク質不足が気になる場合、
ホエイプロテインとカゼインを配合しています。1食あたりで摂取できるタンパク質23.3gであり、魚肉ソーセージ約4本分のタンパク質です。食塩相当量0.08~0.39gで、魚肉ソーセージと比べると少ないです。
商品名の通り大豆プロテインを配合しています。1食あたりのタンパク質10.4gで、魚肉ソーセージ1本と近いタンパク質量です。食塩相当量は0.21~0.47gで、丈夫なカラダづくりに関わるカルシウムやビタミンDも配合されています。
大豆プロテインを配合しています。1食あたりタンパク質15.6gで、食塩相当量0.18~0.84gです。カラダの調子を整える鉄や、美容に関わるビタミンCも配合されています。植物性タンパク質を摂取したい方が活用しやすいのではないでしょうか。
爽やかな味わいのゼリー飲料です。1袋あたりタンパク質5gを配合しています。脂質0gで低糖質のため、タンパク質を中心に摂取したい場合に活用しやすいのではないでしょうか。食塩相当量0.038~0.19gと控えめなことも特徴です。
ザクザクとしたクランチの入ったチョコレートのプロテインバーです。1本あたりのタンパク質16.9g、食塩相当量0.27~1.1gです。エネルギー185kcalであり、小腹が空いたときのエネルギー補給にも活用しやすいと思います。
魚肉ソーセージ1本で、牛乳コップ1杯分や木綿豆腐1/3丁に近いタンパク質量をとることができます。調理なしでそのまま食べられるほか、さまざまな料理に活用でき、タンパク質不足が気になる場合に活用しやすいと思います。食塩摂取量に気を付けながら、魚肉ソーセージを活用してみてはいかがでしょうか。
<参考>
1)品質表示基準の見直しについて 「魚肉ハム及び魚肉ソーセージ」 参照日:2024年9月17日
2)日本食品標準成分表2020年版(八訂) 参照日:2024年9月17日
3)「日本人の食事摂取基準」(2020年版) 参照日:2024年9月17日
プロテイン効果