オートミールの栄養素・タンパク質量を解説。欠点は食べ合わせでカバーしよう!
オートミールがメディアで取り上げられることもあり、レシピなども昔に比べて増えてきているかと思います。スーパーマーケットでも、数種類のオートミールが取り扱われており、気になっている方もいるのではないでしょうか。本記事では、オートミールに含まれている栄養素を解説し、食べ合わせなどもご紹介します。
※記事内でご紹介している森永製菓の製品の栄養成分は、2023年3月24日時点のものとなります。
オートミールはどのような食べ物?
オートミールは、イネ科の穀物である燕麦(エンバク)を加工したものです。燕麦はオート麦、オーツ麦とも呼ばれています。燕麦のもみ殻を取り除いたものは固くて食べることができません。そこで、調理がしやすいように加工されたのがオートミールです。シリアルの一種であるグラノーラの主な原料としても、オートミールは使われています。
オートミールは、燕麦のもみ殻を取り除いたあとの加工方法により、形状や食感が異なります。もみ殻を除いた燕麦はオートグローツと呼ばれます。オートグローツを粉砕した「スティールカットオーツ」は、プチプチとした食感があり、20~30分の加熱調理が必要です。燕麦の外皮を粉にした「オーツブラン」はそのまま食べられ、お菓子の材料などに使われます。蒸して押しつぶし、乾燥させた「ロールドオーツ」は、もちっとした食感があり5~10分の加熱調理で食べられます。ロールドオーツを細かく砕いた「クイックオーツ」は雑炊やリゾットにおすすめです。ロールドオーツを調理したあとに乾燥した「インスタントオーツ」はヨーグルトに入れるなどしてそのまま食べることができます。オートミールをお米のように食べたい場合は、ロールドオーツが使いやすいといわれています。
オートミールの栄養素とタンパク質量をご紹介
オートミールには、炭水化物、タンパク質、脂質のほか、ビタミンB群やビタミンE、鉄や亜鉛、マグネシウムなどのミネラルに加え、食物繊維も多く含まれています。オートミール1食分30gに含まれている主な栄養素を表にまとめました。
日本標準食品成分表2020年版(八訂)を参考に筆者作表
参照日:2023年3月21日
日本標準食品成分表2020年版(八訂)を参考に筆者作表
参照日:2023年3月21日
オートミールは上記の食品と比べると、1食あたりのエネルギーは少なく、タンパク質量はごはん1杯分とほぼ同じです。エネルギーを抑えながら、タンパク質を摂取できます。
オートミールの栄養素のポイント
オートミールは、燕麦の外皮を付けたまま加工されています。オートミールを米で例えると、玄米のようなものです。外皮が付いているためオートミールに含まれている食物繊維は多く、玄米1食分に含まれている食物繊維とほぼ同じです。
玄米は精白米と比べると、外皮がある分固くて水がしみ込みにくく、浸水時間を長くとる必要があります。一方で、オートミールのロールドオーツは、調理時間が短く、食物繊維を多く含む穀物の中では、調理しやすいと思います。
オートミールの欠点をカバーできるおすすめ食材&レシピ
日本人が食べ慣れているごはんに比べると、オートミールには独特な風味や食感があると感じる方もいるかもしれません。オートミールに慣れてない場合、食材の組み合わせを工夫することで食べやすくなります。
ロールドオーツをごはんのようにして食べる場合は、カレーやリゾットなど、濃厚な味わいにしてみてはいかがでしょうか。スパイスや食材の風味で、オートミールの独特な風味が気になりにくくなります。
もちもちとしたロールドオーツの食感が気になる場合は、お好み焼きやパンケーキなどの生地に混ぜ込む方法もおすすめです。次に、作りやすいオートミールのレシピをご紹介します。
作りやすいオートミールレシピ
■オートミールのトマトリゾット
食材(1人分)
オートミール(ロールドオーツ) 30g
にんにく 1片
薄切りハーフベーコン 1パック(4~5枚)
ぶなしめじ 1/2袋
玉ねぎ 1/4個
トマトジュース、水 各100ml
鶏がらスープの素 小さじ1/2
ピザ用チーズ 大さじ1
塩、こしょう 各少々
サラダ油 小さじ2
※食材量は目安量です。
作り方
1)ベーコンは短冊切り、玉ねぎとにんにくはみじん切り、ぶなしめじは石づきを落としてほぐす。
2)フライパンや鍋にサラダ油を中火で熱し、①を炒めて軽く火が通ったら、トマトジュースと水と鶏がらスープの素を加える。
3)煮立ったらオートミールを加えて5分煮て、ピザ用チーズを加えて溶かし、塩、コショウで味を調える。
レシピの特徴
- トマトとニンニクの風味でオートミールの風味を抑えられる
- オートミールを使うことで食べ応えが増して満足感が生じやすい
■オートミールのパンケーキ
食材(1人分)
オートミール(ロールドオーツ) 60g
牛乳 100ml
砂糖 10g
卵 1個
サラダ油 小さじ2
はちみつ、メープルシロップ 適量
※食材量は目安量です。
作り方
1)ボウルにオートミール、牛乳、砂糖を入れて混ぜ、20分ほど冷蔵庫に置く。
2)1に卵を加えて混ぜ合わせる。
3)フライパンにサラダ油を中火で熱し、温まったら②を円形に広げて火を弱め、3分ほど焼いたら裏返してさらに焼く。お好みではちみつやメープルシロップをかける。
レシピの特徴
- 牛乳に浸すことで風味がよくなりコクがでる
- 食物繊維もとれるので野菜が調理できない忙しい朝にもおすすめ
オートミールと組み合わせやすいおすすめのプロテイン
ロールドオーツは、水を加えて電子レンジで加熱すると食べられるので調理が手軽な食品です。加熱したロールドオーツを主食とし、主菜や副菜と合わせると栄養バランスが良くなります。しかし、用意できる主菜が少ない場合もあるかもしれません。そのような食事の日には、栄養補助食品のプロテインを組み合わせてみるのも一つの方法です。
ビタミンCを配合「プロテイン効果」
1食あたりタンパク質15gを摂取できる、ソイプロテイン配合の粉末タイプです。オートミールに含まれていないビタミンCも配合されています。積極的に摂取したい鉄や食物繊維も配合され、食事からの摂取不足が気になる方に活用しやすいのではないでしょうか。
カルシウム、ビタミンDを摂取できる「おいしい大豆プロテイン」
1食あたりタンパク質10gを摂取できる、ソイプロテイン配合の粉末タイプです。オートミールだけでは十分に補えないカルシウムや、オートミールには含まれていないビタミンDが配合されています。不足する栄養素の調整に活用しやすいプロテインだと思います。