本コラムでは、下ごしらえ不要で手軽に食べられる鯖缶についてご紹介します。鯖缶はそのまま食べられるだけでなく、料理の材料としても活用できます。長期保存が可能で、タンパク質を摂取できる非常食やストック食材としても重宝されています。本記事では、鯖缶に含まれている栄養素やアレンジレシピをご紹介します。
※記事内でご紹介している森永製菓の製品の栄養成分は、2023年1月17日時点のものとなります。
鯖はイワシやサンマなどと同じく、背中が青い色をしている「青魚」の仲間です。青魚には、積極的に摂取したいDHAやEPAなどの不飽和脂肪酸や、鉄やビタミンD、代謝に関わるビタミンB群が多く含まれます。その中でも鯖は必須アミノ酸をバランス良く含む、良質なタンパク源です。また、鯖は脂質を多く含む魚で、味わいの指標の一つとして「脂のりが良い」と表現されることもあります。お店で見かける鯖の1切れ分100gの主な栄養素を表にまとめました。
日本標準食品成分表2020年版(八訂)を参考に筆者作表
参照日:2023年1月17日
鯖缶は、鯖をぶつ切りにして骨ごと調理し、缶詰めにしたものです。骨が付いていますが、柔らかくなっているため丸ごと食べることができます。鯖を原料にした鯖缶には、塩で味付けされた「水煮」、醤油で味付けされた「味付け」、味噌で味付けされた「味噌煮」のほか、調味液にオリーブ油を使ったものやカレー煮など、さまざまな種類があります。調理済みのため、缶の封を開けるとそのまま食べられます。お店で手に入りやすい水煮・味付け・味噌煮の100gあたりの栄養素をまとめました。
日本標準食品成分表2020年版(八訂)を参考に作表
参照日:2023年1月17日
原料に使われている鯖そのものの栄養素と比べると、摂取できるタンパク質はほとんど変わりません。味付けや味噌煮では、使われている調味料が反映されて炭水化物量が多くなっています。鯖と大きく違うのはカルシウム量です。鯖缶は骨ごと食べられるため、カルシウムを多く摂取できます。そのほかのミネラルやビタミンは、鯖に含まれている量と大きな違いはありません。
鯖缶は、生魚と違い調理済みであるため、下ごしらえをする必要はありません。そのため、時短料理にも重宝する食材です。次に、手軽にできる鯖缶を活用したレシピをご紹介します。1品足りない日にもさっと簡単に作れるレシピです。
鯖味噌煮缶とキャベツの炒め物
食材(2人分)
鯖缶(味噌煮) 1缶
キャベツ 1/4玉(300g)
醤油 小さじ1
みりん 小さじ1
サラダ油 小さじ2
※食材量は目安量です。
作り方
1.キャベツは食べやすい大きさに切る
2.フライパンにサラダ油を引き、キャベツを入れて表面が透き通るまで炒める
3.2に鯖缶を汁ごと、醤油、みりんを加え、菜箸で鯖を粗くほぐしながら炒め合わせる
ポイント
・鯖缶の汁ごと使うことで味が決まりやすく、調味料の使用量を少なくできる
・鯖を粗くほぐすことで食感を残し、噛む回数が増え満足感も得られる
鯖水煮缶の和風スパイスカレー
食材(3~4人分)
鯖缶(水煮) 1缶
玉ねぎ 1個(200g)
しょうが 2片
トマト缶 1缶(400g)
カレー粉 大さじ1
醤油 大さじ1と1/2
みりん 大さじ1/2
和風顆粒だし 小さじ2
サラダ油 小さじ2
ごはん 適量
※食材量は目安量です。
作り方
1.玉ねぎはみじん切りに、しょうがはすりおろす
2.フライパンにサラダ油をいれ中火で熱し、1を入れてきつね色になるまで炒める
3.2にカレー粉を加えて炒め合わせたら、トマト缶、醤油、みりん、和風顆粒だしを加えて混ぜ合わせ、煮立ったら弱火にして3分ほど煮る
4.3に鯖缶を汁ごと加えて鯖をほぐし、3分ほど煮る
5.器にごはんを盛り付け、4をかける
ポイント
・醤油、みりん、和風顆粒だしで味付けすることで、鯖の味わいにあう和風カレーになる
・しょうがをたっぷり使うことで、鯖の臭みをやわらげる
鯖味付け缶と大根のレンジ煮
食材(2人分)
鯖缶(味付け) 1缶
大根 1/4本(300g)
塩 少々
※食材量は目安量です。
作り方
1.大根は皮をむき、2mm厚さの半月切りにする
2.耐熱皿に大根を並べ、鯖缶の汁を回し入れ、塩をふり、ふんわりとラップをして600Wの電子レンジで5分加熱する
3.2を取り出し、鯖を大根の上にのせ、再びふんわりとラップをして600Wで2分加熱する
ポイント
・大根を薄く切ることで柔らかくなりやすく、加熱時間が短くなる
・加熱すると大根から水分が出て、煮汁で煮込んだような仕上がりになる
鯖缶は良質なタンパク質を摂取できる食材の一つです。調理せずにそのまま食べることもでき、100gで約20gのタンパク質を摂取できます。カラダに必要なタンパク質は食事から摂取することが基本ですが、食欲がない日などに栄養補助食品を活用する場面もあるかもしれません。森永製菓が取り扱う、おすすめの栄養補助食品をまとめました。
1食あたり約20gのタンパク質を配合した粉末プロテインです。鯖缶100gとほぼ同じタンパク質を摂取できます。カルシウム300mg、鉄3.6mg、ビタミンB群も配合。水や牛乳などに混ぜ合わせるだけで、手軽にタンパク質、ミネラル、ビタミンを摂取でき、運動後の栄養補給にもおすすめです。配合されているタンパク質は牛乳由来のホエイプロテインとカゼインプロテイン。吸収が速やかなホエイと緩やかなカゼインの吸収スピードの差で、カラダづくりをサポートします。
1食あたり10gのタンパク質を摂取できる粉末プロテインです。ゆっくりと消化される大豆プロテインが配合されており、満足感が持続すると感じる方もいると思います。カルシウム210mg、ビタミンD2.0μg、ビタミンB群も配合。鯖缶に多く含まれている栄養素も摂取できます。食事からは動物性タンパク質が多くなりがちで、植物性タンパク質も摂取したいと考えている方も取り入れやすい栄養補助食品ではないでしょうか。
1食あたり約8gのタンパク質を摂取できる粉末プロテインです。ジュニアと名前がついている通り、成長期に意識して摂取したいカルシウム500mg、鉄4.6mgも配合されています。成長期だけでなく、カルシウム不足が気になる成人も活用しやすいのではないでしょうか。ホエイプロテインと大豆プロテインが配合されており、食事で不足したタンパク質を補えます。
1本あたりで約16gのタンパク質を摂取できるプロテインバーです。クランチがたっぷりと入ったチョコバーで、ザクザクとした食感も楽しめます。吸収スピードの異なるホエイ、カゼイン、大豆のタンパク質が入っているほか、代謝に関わるビタミンB群も配合。摂取エネルギー213kcalで、運動などで消費した栄養素をチャージできます。封を開けるだけで手軽に食べられるため、スポーツジムで汗を流したあとの栄養補給などにも活用しやすいのではないでしょうか。
1袋あたり約5gのタンパク質を摂取できるゼリー飲料です。カラダに吸収されやすいホエイペプチドの状態で含まれています。摂取エネルギー33kcal、脂質0gで糖質も控えめなことが特徴。代謝に関わるビタミンB群も配合されています。運動後の栄養補給、軽食になった食事のタンパク質補助など、さまざまなシーンで活用しやすいのではないでしょうか。また、常温で日持ちするため、ストックして非常食にもおすすめです。
鯖缶は良質なタンパク質を摂取できる食材です。不飽和脂肪酸、カルシウム、ビタミンB群なども多くまれています。手軽に使える食材であり、時短料理にも活用しやすいと思います。食事に鯖缶を取り入れてみてはいかがでしょうか。