鶏のから揚げは、お弁当やお惣菜の定番。から揚げ専門店もあり、人気のあるおかずの一つでもあります。その一方で、揚げ物で油が多く含まれるため、食べすぎには気を付けている方もいるのではないでしょうか。本記事では、から揚げに含まれるタンパク質量や栄養素のほか、食べ方と調理法もご紹介します。
鶏のから揚げは、食べやすい大きさに切った鶏肉に、小麦粉や片栗粉などの衣を付けるほか、なにも付けずに油で揚げた料理のことをいいます。使われる鶏肉の部位は、もも肉だけではなく、むね肉、手羽元・手羽先、軟骨などもあり、部位によって栄養素は異なります。
また、衣や下味によってから揚げの味わいだけでなく栄養素も変化します。本項では、このようなから揚げの栄養素の特徴をご紹介します。
まずは、から揚げに使われている鶏肉に含まれている栄養素を見ていきましょう。鶏肉は「タンパク質」を豊富に含む食品で、「炭水化物」はほとんど含まれていません。牛肉や豚肉と比べると「脂質」が少ないことが特徴です。しかし、鶏肉の皮には「脂質」が多く含まれており、から揚げによく使われる皮の付いた鶏もも肉にも脂質が多く含まれています。
また、鶏肉はミネラルやビタミンも幅広く含み、代謝に関わる「ビタミンB群」も摂取できます。もも肉・手羽元・手羽先は、ささみ・むね肉と比べると「ビタミンA」が多いことが特徴です。鶏肉を調理してから揚げにしても、鶏肉の主な栄養素はおおよそ含まれています。
衣を付けて油で揚げるから揚げは、ゆでたり、焼いたりした鶏肉よりも摂取エネルギー量が高くなります。鶏もも肉100gの皮つき・皮なし、ゆで・焼き・から揚げの主な栄養素を比べて、以下の表にまとめてみました。
参照日:2022年12月1日
皮つきも皮なしも、ゆで・焼きと比べると、から揚げの摂取エネルギー量は約100kcal高くなります。やはり、衣や揚げ油の分が大きく影響していると考えられます。また、衣によっても摂取エネルギーが異なります。特に衣が厚めのから揚げは油を含みやすく、薄い衣のから揚げよりも摂取エネルギー量は高くなりやすいです。
上記の表では、一般的な鶏もも肉のから揚げを比較しました。から揚げに使う鶏肉の部位によっては、含まれている脂質量が異なるため、摂取エネルギー量も変動します。脂質が少ないささみやむね肉で作るから揚げは、摂取エネルギー量が低くなると推測できるのではないでしょうか。
さまざまな鶏肉の部位のから揚げのタンパク質量、摂取エネルギー量はどのくらいなのか気になると思います。鶏肉の主な部位のから揚げの栄養成分をまとめました。
なお、上記の栄養成分は日本標準食品成分表2020年版(八訂)を用いた計算値です。鶏肉100gに対し、まぶす片栗粉は鶏肉重量の5%、吸油率は1%で計算をしています(女子栄養大学出版、調理のためのベーシックデータ参考)。下味は塩、こしょうのみです。そのため、「から揚げは摂取エネルギー量が増加」でご紹介している表の数値とは異なります。
摂取エネルギー量が低く、タンパク質量が多いのは、ささみを使ったから揚げです。次は、むね肉を使ったから揚げになります。鶏もも肉と手羽のから揚げは、ほぼ同じです。やはり、脂質が少ない部位を使ったほうが、摂取エネルギー量は低くなります。
一方で、ささみやむね肉のから揚げは、もも肉や手羽肉を使ったから揚げよりも、しっとりとした食感が少ないと感じるかもしれません。ささみやむね肉のパサつきを防ぎたい場合は、下味に砂糖を加えるなどの工夫も必要になると思います。
このような特徴を踏まえても、摂取エネルギー量は気にせずに、おいしい鶏もも肉のから揚げを食べたいという時もあるはずです。そこで、食べ方や調理法で、から揚げの摂取エネルギーをできるだけ控える方法をご紹介します。
から揚げに、マヨネーズやタルタルソース、スイートチリソースなどを添える方もいるのではないでしょうか。また、から揚げ定食にマヨネーズが添えてあると、残すのはもったいないからと、マヨネーズをたっぷり付けて食べることがあるかもしれません。
マヨネーズ大さじ1杯あたりの摂取エネルギーは約100kcal、タルタルソース大さじ1杯あたりは約75kcal、スイートチリソース大さじ1杯あたりは約45kcalです。このように、油や砂糖が多く使われた調味料をから揚げに付けると、さらに高エネルギーになるため、付けないことが摂取エネルギー量を抑えるための選択肢の一つになります。
自宅で鶏もも肉のから揚げを調理する場合、皮を取り除くのも摂取エネルギー量を抑える一つの方法です。鶏肉の皮100gには脂質が約50g含まれており、重量の半分が脂肪なため、皮を除くだけでも摂取エネルギーを抑えられます。体重コントロールをしている時期は、鶏肉の皮には脂質が多いということを意識し、皮を食べるのを控える、調理前に取り除くといったことをするとよいでしょう。
から揚げはたっぷりの油で揚げるのが定番ですが、油はエネルギー量が高いため、油の使用量を減らす、使わないといった調理法もポイントの一つです。使用する油を少なくして揚げ焼きにしたり、油を使わずにから揚げを作れる調理器具を利用すれば摂取エネルギー量を減らせます。摂取エネルギー量を減らしたい方は、揚げ油の使用量にも注目してみましょう。
から揚げは脂質が多く、他の肉料理等と組み合わせていくと、全体的に脂質摂取が増えて摂取エネルギーが高くなりがちです。そこで、補食に高タンパク質で低脂質のプロテインを組み合わせることで、必要なタンパク質を確保しつつ摂取エネルギーを必要な範囲内に抑えることができます。
森永製菓が取り扱う、おすすめのプロテイン製品をご紹介します。
1食あたり約20gのタンパク質を摂取できる粉末プロテインです。から揚げ100gに近いタンパク質を摂取できます。含まれている脂質は少ないため、脂質摂取量を控えながらタンパク質を摂取したい方も使いやすいのではないでしょうか。牛乳から抽出されたホエイプロテインとカゼインプロテインを配合。吸収スピードの差でカラダにアプローチします。
1食あたりのタンパク質は約10gの粉末プロテインです。大豆から抽出したソイプロテインを配合。から揚げをよく食べるなど、食事からは動物性タンパク質の摂取量が多い傾向があり、植物性タンパク質も摂り入れたいと考える場合におすすめです。また、食事から摂取するタンパク質量が少ない日に活用しやすいのではないでしょうか。
機能性関与成分であるプラズマ乳酸菌を配合したソイプロテインです。おいしい大豆プロテインに含まれているカルシウム、ビタミンDのほかに、鉄も配合されています。甘さが控えめの森永ココア味で、飲みやすさを感じるのではないでしょうか。1食あたりのタンパク質は10gです。
※プラズマ乳酸菌は、疾病の診断、治療、予防を目的としたものではありません。
1袋あたり5gのタンパク質を摂取できるゼリー飲料です。脂質は含まれておらず、摂取エネルギーは36kcalと低いことも特徴。運動後の栄養補給や夕方の小腹満たしなどにも活用しやすいのではないでしょうか。飲み口が付いたパウチタイプなので、持ち運びしやすく、非常食としてストックすることもできます。
から揚げは高タンパク質のおかずですが、脂質が多く含まれており、摂取エネルギー量も高くなります。から揚げを食べる頻度が多くなると、ヒトによっては摂取エネルギー量がオーバーする可能性もあります。から揚げを食べたい日は、食べ方や調理の工夫をしつつ、摂取エネルギー量を調整しながら取り入れてみてはいかがでしょうか。