鉄も一緒に摂れるプロテインを紹介。鉄が不足しがちな人に!
プロテインにはタンパク質のほかに、さまざまな栄養素が含まれています。プロテインの中には、鉄が含まれたものもあり、不足した鉄を補うこともできます。本記事では、「鉄」も一緒に摂取できるプロテインをご紹介します。外食が続いてしまう場合など、食事が偏ってしまうときの栄養補給に活用してみてはいかがでしょうか。
一日に摂取したい鉄の推奨量
鉄は体に欠かせないミネラルです。日本人の食事摂取基準では、鉄の1日の推奨量が示されています。
参照日:2020年6月10日
年齢や性別で鉄の推奨量は異なり、特に月経のある10~14歳女性が一番高いことが分かります。成長期で鉄の必要量が増え、月経によって鉄が失われるためです。
では、日本人の食事摂取基準で示されている推奨量は、普段の食事から十分に摂取できているのでしょうか。食事内容は人それぞれで、鉄摂取量も個人差がありますが、目安として平成30年(2018年)の国民健康・栄養調査の結果を見てみましょう。
国民健康・栄養調査 鉄摂取量(1人1日あたり平均値)
- 男性20歳以上:8.3mg
- 女性20歳以上:7.5mg
【参考】平成30年国民健康・栄養調査結果
参照日:2020年5月22日
年代によって鉄摂取量は異なりますが、20歳以上の数値をピックアップしました。国民健康・栄養調査の結果と日本人の食事摂取基準の推奨量を比べると、男性の鉄摂取平均値は推奨量より高く、女性は低いことが分かります。
鉄不足を予防するには、どのようにすればよいのでしょうか。
鉄が多く含まれているレバー、肉、魚、ホウレン草などを食べ、なおかつ食事のバランスを整えることが大切です。また、鉄の吸収を促進させるビタミンCを組み合わせると、効率よく摂取することができます。
鉄を含む食品や摂取するコツついては、『「鉄」の食事摂取基準と多く含む食品を紹介!』をご覧ください。
鉄が不足しやすい人
鉄を多く含む食品を食べても、摂取した鉄がすべて吸収されるわけではありません。食物繊維や鉄以外のミネラルなどに、吸収が阻害されることがあるといわれています。
また、鉄の吸収量は体内の鉄貯蔵量によっても変わり、鉄貯蔵量が多いときは吸収率が低くなり、少ないときは多くなるといわれています。体に吸収された鉄の中で、利用されなかった分は汗や尿、便で排泄されるのです。
月経のある女性で不足しがちな鉄ですが、食生活や運動習慣によっても不足してしまう可能性があります。特に不足しやすいといわれているのは以下の人たちです。
- ダイエット中など、食事量が少ない人
- 負荷の高い運動をしている人
食事量が少ない人は、食事からの栄養摂取量が少なくなる傾向があります。そのため、鉄の摂取量も少なくなりがちです。
運動習慣のある人は、トレーニング中に汗をたくさんかきます。汗には鉄が溶けだしていますから、特にアスリートなど負荷の高い運動をしている人と、運動習慣のない人と比べると汗で鉄を失いやすくなるといわれています。
また、マラソンや剣道など、足の裏に衝撃を受けやすいスポーツをしている人は、衝撃で赤血球が壊れ、ヘモグロビンが尿や便とともに体外へ排泄されやすくなるともいわれています。
不足しやすい条件に当てはまる場合は、鉄を含む食品を意識して摂取したいものです。もしも、食事では十分に鉄を摂取できないときは、栄養補助食品などを活用してみるのも1つの選択肢です。
鉄の摂りすぎは注意
鉄は不足しがちな栄養素ではありますが、摂取量が多くなりすぎるのも良くありません。そのため、日本人の食事摂取基準には耐用上限量が示されています。
15歳以上の男性では50mg以上、女性では40mg以上であり、国民栄養調査の数値と比べると4倍以上の数値です。
一般的な食事をしている場合、耐用上限量を超えることは少ないですが、サプリメントや栄養補助食品を取り入れると超えてしまう可能性があります。
鉄不足を解消するためにサプリメントや栄養補助食品を活用するときは、パッケージに記載されている1日分の量を守り、摂りすぎに注意しましょう。
プロテインで補える鉄の量
プロテインを日常的に摂っている人は、タンパク質不足を解消する目的で飲んでいることが多いのではないでしょうか。プロテインを購入するときには、摂取できるタンパク質の量に注目しているかと思います。
森永製菓のウイダープロテインに含まれている栄養素は、タンパク質だけではありません。ビタミンB群やビタミンCなどのビタミン、鉄やカルシウムなどのミネラルが含まれているものがあります。含まれている栄養素によって、運動後の栄養補給など、いくつかのシーンに合わせたプロテインを選ぶことができます。
鉄が含まれたウイダープロテインは5種類です。1食あたりで以下の鉄の量を補えます
1食あたりの鉄含有量
- マッスルフィットプロテイン:3.6mg
- マッスルフィットプロテイン プラス:3.6mg
- ジュニアプロテイン:4.6mg
- ウエイトダウンプロテイン:2.6mg
- プロテイン効果:7.0mg
以上のように、プロテインによって摂取できる鉄の量はさまざまです。食事で不足する量を考慮して、プロテインの種類を選ぶとよいでしょう。
鉄と合わせて摂取したい「カゼイン」
効率よく鉄を吸収するには、ビタミンCと一緒に摂取するといった方法があります。そのほかに、カゼインも鉄の吸収に関わり、鉄と合わせて摂取したい栄養成分です。
カゼインとは、牛乳を構成するタンパク質の1つです。牛乳を鍋で温めると表面に薄い膜が張りますよね。これは、牛乳中のカゼインが熱によって固まり、薄い膜になったものです。カゼインは、プロテインの成分の1つとしても使われています。
タンパク質であるカゼインは、アミノ酸が多数結びついた構造をしています。体の中でカゼインが消化されると、アミノ酸の結びつきが短くなり、「CPP(カゼインホスホペプチド)」が生じます。このCPPが、カルシウムや鉄などの吸収を高めると期待されているのです。
鉄は、食物繊維やほかのミネラルなどに吸収を阻害されることがありますが、CPPは鉄の腸管からの吸収を促進するといわれています。そのため、鉄を含む食品は、牛乳やチーズ、カゼインを含むプロテインと合わせて食べると効率よく鉄を吸収できると考えられています。
鉄を含むプロテイン
森永製菓のウイダープロテインのラインナップのうち、鉄を含むプロテインは5種類とお伝えしました。5種類の中で「ウイダーマッスルフィットプロテインプラス」と「ジュニアプロテイン」をピックアップし、プロテインの特徴や含まれている栄養素を解説します。
●ウイダー マッスルフィットプロテインプラス
運動を日常的にしている人や、タンパク質補給をしっかりとしたい人におすすめのプロテインです。1食分20gに含まれているタンパク質は14.2g、鉄は3.6mg。そのほかに、カルシウム、ビタミンB群が含まれています。
味は甘味を控えめにしたカフェオレ味です。水で溶かすほかに、牛乳との相性もよく、好みに合わせて飲むことができます。
配合されているプロテインはホエイ、カゼイン、大豆の3種類。吸収スピードの異なるプロテインを配合しているので、素早く、なおかつ持続的にタンパク質を補給できます。
おすすめの摂取シーンは、運動後と就寝前。理想の筋肉を目指す人におすすめしたいプロテインです。
●ウイダー ジュニアプロテイン
鉄の需要が高まる成長期の、栄養補給にピッタリのプロテインです。1食分20gに含まれているタンパク質は8.4mg、鉄は4.6mg。そのほかに、カルシウム、ビタミンB群、ビタミンDなど、成長期に摂取したい栄養素が含まれています。
味はココア味とヨーグルトドリンク味の2種類あり、使われているタンパク質が異なります。ココア味は大豆とホエイを配合し、ヨーグルトドリンク味はホエイのみです。どちらの味もサッと溶けていくので、ダマが残ることはなく、飲みやすくなっています。摂取シーンは、いつでも問題ありませんが、特に朝食時や運動後がおすすめです。
まとめ
プロテインの中には、鉄を合わせて摂取できるものがあります。タンパク質や鉄などの栄養素は、食品から摂取することが基本になりますが、どうしても食生活が偏ってしまうときには、プロテインも取り入れてみましょう。
<参考>
アスリートと貧血 - 女性アスリート健康支援委員会
http://f-athletes.jp/download/pdf/170620_anemia.pdf
鉄 | 海外の情報 | 医療関係者の方へ | 「統合医療」情報発信サイト
https://www.ejim.ncgg.go.jp/pro/overseas/c03/07.html
(公財)日本健康・栄養食品協会:ミネラルの吸収を助ける食品
http://www.jhnfa.org/mineraru-0.html