多くの製品が市販されている「プロテイン」ですが、プロテインは製品によって含まれる栄養成分が異なることをご存知でしょうか?
数種類のプロテインで栄養成分を比較してみると、製品ごとの利用シーンや目的の違いを理解しやすく、自分にあったプロテインを選ぶ助けになります。本記事では、森永製菓のウイダープロテインのラインナップから製品をピックアップして比較し、どのように栄養成分が異なるのかを解説します。
配合されているタンパク質には、牛乳由来の「ホエイ」や「カゼイン」、豆由来の「大豆(ソイ)」や「エンドウ豆」などがあります。タンパク質の種類によって吸収スピードが異なり、製品によっては数種類ブレンドされているものもあります。
すべてのウイダープロテインに、共通して配合されている栄養成分があります。
それは、ビタミンB群です。ビタミンB群には、「ビタミンB1・ビタミンB2・ビタミンB6・ビタミンB12・ナイアシン・パントテン酸・葉酸・ビオチン」の8種類があり、ウイダープロテインにはビオチンを除いた7種類のビタミンB群が含まれています。
ビタミンB群が含まれている理由は、さまざまな代謝に関わるからです。エネルギー代謝、糖質代謝、アミノ酸代謝などの補酵素として働くビタミンB群は、代謝をスムーズに行うために体内で働いています。
ビタミンB群について詳しくは、「ビタミンB群の働き、多く含まれる食品を紹介」を参考にしてください。
そのほかにプロテインに含まれている栄養成分は、不足しやすいカルシウムや鉄などのミネラルや、ビタミンCやビタミンDなどの各種ビタミンです。
では次に、ウイダープロテインの栄養成分を比較します。基準には「マッスルフィットプロテイン(ココア味)」を使用します。まず、マッスルフィットプロテインの特徴を詳しく紹介します。
マッスルフィットプロテインは、理想のカラダづくりを目的にしたプロテインです。
吸収スピードの速い「ホエイ」とゆっくり吸収される「カゼイン」の2種類を配合しています。さらに効率的なカラダづくりに役立つ、ウイダー独自の「酵素処理ルチン(Eルチン)」も含まれています。
味は、ココア味とバニラ味があり、どちらも風味が良く、また、さらっとしていて飲みやすいです。飲むタイミングは、運動後や就寝前がおすすめです。吸収スピードの違うタンパク質が含まれているため、エネルギーを消費した運動後には、素早く吸収されるホエイが効率的に働き、就寝中はカゼインにより、持続的にタンパク質を供給できます。
ビタミンB群はすべてのウイダープロテインに含まれていますので、ビタミンB群以外の成分を比較します。
先ほどご紹介した「マッスルフィットプロテイン(ココア味)」と、4種類のプロテインを比較していきましょう。
【比較①】「マッスルフィットプロテインココア味」と「リカバリーパワープロテイン」
リカバリーパワープロテインは、運動後のリカバリーを目的としたプロテインです。
運動後は、体に蓄えていたエネルギー源を消費した状態です。運動後に栄養補給をしないままでは、体のリカバリーに影響するといわれています。そこで、運動後には栄養を補給することが必要と考えられています。
運動後の栄養摂取は、糖質とタンパク質をバランスよく摂取することが必要だといわれており、リカバリーパワープロテインでは糖質とタンパク質をバランスよく摂れるよう配合しています。
マッスルフィットプロテインと比べると炭水化物の量が多く、タンパク質量は少ないです。糖質が多い分、リカバリーパワープロテインの方がエネルギー量は高くなっています。
また、ミネラルは含まれていませんが、運動後の体を守るビタミンCが含まれています。速やかに吸収される「ホエイ」入りで、どの成分も運動後の栄養補給を目的にした配合になっています。
【比較②】「マッスルフィットプロテイン(ココア味)」と「ウエイトアップビッグ(バニラ味)」
ウエイトアップビッグは、体を大きくする目的のプロテインです。
活動量が多く、消費エネルギー量が摂取エネルギー量よりも多い人は、タンパク質だけではなく、エネルギー源になる糖質も同時に摂取することで、効率よくエネルギーを補うことができます。
マッスルフィットプロテインと比べると、含まれているタンパク質量は少なく、デキストリンや果糖が配合され、エネルギー量が高くなっていることが特徴です。食欲を増すことが期待されているオルチニンも配合されています。
カルシウムは同量配合されており、ウエイトアップビッグにはカルシウムの吸収を助けるビタミンDも含まれています。
【比較③】「マッスルフィットプロテイン(ココア味)」と「ウエイトダウンプロテイン(フルーツミックス味)」
ウエイトダウンプロテインは、減量したい人をサポートするプロテインです。
減量時は、摂取エネルギー量より消費エネルギー量を多くするため、食事の量を控えたり、運動量を増やすことで、通常よりも栄養が不足しがちです。ウエイトダウンプロテインには、不足しがちな栄養成分が配合されています。
マッスルフィットプロテインと比べると、タンパク質とエネルギーは少なくなっていますが、通常の食事で不足しやすいカルシウムは2倍の量が含まれています。
さらに、脂肪の燃焼に関係するといわれているといわれているカルニチンや、食欲の調整に関係すると考えられているヒスチジンが配合されていることが特徴です。そのほかには、ビタミンAやビタミンCなど不足しがちな栄養成分を配合しています。
【比較④】「マッスルフィットプロテイン(ココア味)」と「プロテイン効果(ソイカカオ味)」
プロテイン効果は、運動で理想のボディラインを目指す方向けのプロテインです。
1食あたり15.5gのタンパク質を摂取できます。ゆっくりと消化する「大豆(ソイ)」を配合しており、腹持ちの良さが特徴です。さらに、ウイダー独自の「酵素処理ルチン(Eルチン)」も配合されています。
マッスルフィットプロテインと比べると、ほぼ同量のタンパク質を摂取できます。そのほかには、鉄が2倍量含まれ、ビタミンCとビタミンEも配合されています。
以上のように、プロテインを比較すると、含まれている栄養成分の特徴が分かりやすくなると思います。購入を迷っている場合は、プロテインを比較することで、自分に合う商品が見つかりやすくなるのではないでしょうか。
「パワーを強化したい」「スタイルアップしたい」「不足する栄養成分を補いたい」など、プロテインを飲むきっかけはさまざまだと思います。プロテインを比較する前に、目的や飲むタイミング別に分けてみると、候補を絞り込むことができます。
●理想の筋肉やボディラインを目指すために
「マッスルフィットプロテイン」「マッスルフィットプロテインプラス」
●運動後の栄養補給に
「リカバリーパワープロテイン」
●健康的な体作りのために
「おいしい大豆プロテイン」「プロテイン効果ソイカカオ味」
●成長期の栄養サポートのために
「ジュニプロテイン」
●体重コントロールの補助をするために
「ウエイトアップビッグ」「ウェイトダウンプロテイン」
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体をパワーアップしたい場合は、「理想の筋肉やボディラインを目指すために」のプロテインを選び、その中でプロテインの栄養成分を比較してみましょう。注意すべきこととして、複数のプロテインを活用したい場合や、1日数回摂取する場合は、特化している栄養素の過剰摂取になる可能性もあるため、摂取する量に換算して、栄養成分を確認しましょう。
目的別のプロテインについての詳細は「プロテインを目的別に紹介。プロテインは目的を意識して選ぼう!」をご覧ください。
数種類あるプロテインの中で、自分に合うプロテインを選ぶには、まず目的を明確にしていきましょう。2~4種類にターゲットを絞り、栄養成分を比較することで、自分にピッタリのプロテインがきっと見つかるでしょう。
プロテイン効果