うどんのタンパク質量・栄養素について解説!タンパク質が補給できるうどんレシピも紹介
古くから日本で食べられているうどんですが、地域によってつゆの味や麺のコシの強さが異なり、組み合わせる具材も様々だと思います。
本記事では、具をトッピングしない素うどんに含まれる栄養素について解説し、具材の工夫でタンパク質が摂れるうどんレシピをご紹介します。
うどんの材料と栄養素
うどんの材料は、小麦粉、水、塩です。材料を混ぜてこねると、小麦に含まれているタンパク質からグルテンが形成されます。
うどんの歯ざわりにつながるコシの強さは、グルテンの形成が関わっています。
うどんには、タンパク質量の異なる薄力粉、中力粉、強力粉が使われ、仕上がりのコシの強さで使い分けられています。
うどん1玉の栄養素
うどん1玉の重量は、市販のゆでうどんだと180~200g。うどん店で提供される1杯のうどん重量は、お店や地域によって異なりますが200g前後かと思います。では、うどん1玉の主な栄養素はどのくらいかご紹介します。
ゆでうどん200gあたりの栄養素
・エネルギー:210kcal
・タンパク質:5.2g
・脂質:0.8g
・炭水化物:43.2g
うどんは主に炭水化物を含み、エネルギー源となります。1玉あたりのタンパク質量は、無糖ヨーグルト100gあたりの3.6gよりも多く含まれています。しかし、肉、魚、大豆製品など、タンパク質を主に含む食品と比べると、うどんのタンパク質量は不十分と思われます。
また、脂質が少ないほか、ビタミンやミネラルも際立って多くはありません。そのため、うどんとつゆ、薬味のネギだけの素うどんで食事を済ましてしまうと、炭水化物以外の栄養素は不足してしまうかもしれません。
うどんのみだと不足しがちな栄養素
うどんのみの食事の際に、不足しがちな栄養素は、タンパク質、ビタミン類などです。うどんは、比較的さまざまな具材を合わせやすいというのが特徴だと思います。うどんに足りない栄養素を補う食材をご紹介します。
タンパク質を補う肉・魚介類・大豆製品・卵・乳製品
タンパク質を主に含む食べ物は、肉、魚介類、大豆製品、卵、乳製品です。
うどんに合わせるなら、甘辛く味付けした牛肉や豚肉、エビやちくわの天ぷら、豆腐や油揚げ、卵などが定番かと思います。
定番の食材のほかに、ひき肉を使って担々麺風のうどんにしたり、サバ缶をトッピングしたり、乳製品を使ってクリームうどん(パスタ風)にしたりするのもおすすめです。
日本人の食事摂取基準2015年版によると、1日あたりのタンパク質推奨量は18歳以上の男性で60g/日、女性で50g/日です。1日の推奨量を目安に、タンパク質を多く含む食材をうどんに追加しましょう。
食材に含まれるタンパク質の目安量
・若鶏モモ肉(皮つき 生)1/3枚(100g):16.6g
・豚ロース(脂身つき 生)スライス2枚(50g):9.7g
・和牛肩ロース(脂身つき 生)焼肉用5枚(50g):6.9g
・サバ 生1/2切れ(50g):10.3g
・木綿豆腐1/3丁(100g):6.6g
・卵1個 生(50g):6.2g
・普通牛乳 200ml:6.6g
ビタミン・ミネラルを補う野菜
一部のビタミンやミネラルを補えるのは野菜です。
うどんのメニューで野菜を補うには、トッピングに野菜のかき揚げや、野菜たっぷりのあんかけうどんなどを選ぶのが定番かと思います。
使う野菜に決まりはないため、家庭で作る場合は、冷蔵庫に残っている野菜をうどんに追加することで工夫してみましょう。
厚生労働省は、1日あたりの野菜平均摂取量を目標350gとしています。1食に換算すると、120g程度となります。1食の目安量は、生の状態で両手にのるくらいです。その野菜を加熱すると、かさが減りますので、片手にのるくらいになります。
トッピングで栄養素を補えないときは栄養補助食品を活用
外食でうどんを食べるとき、トッピングなどで栄養素を補えない場合があるかもしれません。そんなときは、栄養補助食品を活用してみてはいかがでしょうか。手軽に食べられる栄養補助食品に、バータイプやゼリータイプがあります。
●inバープロテイン ベイクドチョコ
おやつ感覚で食べられるチョコレート味のプロテインです。1本に15gのタンパク質が配合されています。また、ビタミンB群も同時に摂取できることも特徴です。甘さ控えめで食べやすく、食べ応えと満足感もあり、おすすめです。
●inゼリー プロテイン
片手で手軽に飲めるヨーグルト味のプロテインゼリーです。1袋あたりのタンパク質量は5gで、エネルギーは90kcalです。ビタミンB群も配合されており、運動前後の栄養補給のほか、小腹がすいたときの補食にもおすすめです。ゼリータイプで喉ごしが良く、忙しいときにも飲みやすいのが特徴です。
タンパク質をしっかり摂れるうどんレシピ
素うどんに不足しがちな栄養素を補えるレシピをご紹介します。レシピではゆでうどんを使っていますが、乾麺や生麺を鍋でゆでたものや冷凍うどんを使っても構いません。レシピの具材量を目安にして、家にある具材でアレンジしてみてはいかがでしょうか。
鍋焼きうどん
食材(2人分)
ゆでうどん 2袋
鶏むね肉 160g
小松菜 1/4束
長ネギ 1/2本
シイタケ 2枚
かまぼこ 15g
顆粒和風だしの素 小さじ2
水 650ml
醤油 大さじ1
みりん 大さじ1
卵 2個
作り方
①鶏むね肉は食べやすい大きさに切り、小松菜は長さ5cmに切り、シイタケは根元の固い部分を切り取ってから半分に切り、かまぼこは薄切りにする
②鍋に顆粒和風だしの素、水、醤油、みりんを入れて混ぜ、ゆでうどん、①を入れ中火に掛け、煮立ったら弱火にして具材に火を通す
③卵を落とし入れ、フタをして火を通す
ポイント
・鶏むね肉と卵、かまぼこでタンパク質を補う
・鍋に具材を入れて火を通すだけなので手軽に作れる
かきたまうどん
食材(2人分)
ゆでうどん 2袋
めんつゆ(3倍濃縮) 140ml
水 600ml
しめじ 100g
ニンジン 1/2本
長ネギ 1/2本
ちくわ 2本
卵 2個
片栗粉 大さじ1
水 大さじ1
作り方
①しめじは石づきを切り落としてほぐし、ニンジンは長さ5cmの短冊切りに、長ネギは小口切りに、ちくわは輪切りにする
②ボウルに卵を割って溶き、別の容器に片栗粉と水を混ぜて溶いておく
③鍋にめんつゆ、みりん、水、①を入れて中火に掛け、煮立ったら弱火にして火を通す
④再び沸騰させ、水溶き片栗粉を回し入れる
⑤④にゆでうどんを入れ、表示通りの時間ゆでる
⑥⑤に溶き卵を回し入れ、火が通ったら器に盛り付ける
ポイント
・ちくわと卵でタンパク質を補う
・きのこを入れ食物繊維の量をアップする
・とろみのあるつゆは温かさが持続するうえ、うどんと具材に良く絡む
焼うどん
食材(2人分)
ゆでうどん 2袋
豚コマ切れ肉 160g
キャベツ 2枚
ニンジン 1/4本
長ネギ 1/2本
油揚げ 1枚
塩 少々
サラダ油 小さじ2
醤油 大さじ1と1/2
みりん 大さじ1
顆粒和風だしの素 小さじ1/2
水 大さじ2
カツオ節 適量
ゴマ油 小さじ1/2
作り方
①豚コマ切れ肉は食べやすい大きさに切り、キャベツは2cmの角切り、ニンジンは長さ5cmの短冊切りにし、長ネギは幅5mmの斜め切り、油揚げは長さ3cmの短冊切りにする
②ボウルに醤油、みりん、顆粒和風だしの素、水を混ぜ合わせる
③フライパンにサラダ油を熱し、キャベツ、ニンジン、長ネギを入れてしんなりするまで炒め、豚コマ切れ肉、油揚げを加えて火を通して塩で味付けする
④③の具材をフライパンのフチによせ、空いたスペースにゆでうどんを入れて菜箸でほぐす
⑤④に②を回し掛け、全体に馴染ませたらフタをして1分ほど蒸らす
⑥ゴマ油を回し掛けて混ぜたら、カツオ節を散らす
ポイント
・豚コマ切れ肉のほかにひき肉でも代用できる
・野菜はキャベツ、水菜、小松菜など、冷蔵庫にある葉物野菜もおすすめ
豚しゃぶうどん
食材(2人分)
ゆでうどん 2玉
豚ロース薄切り肉 160g
レタス 3枚
パプリカ 1/2個
ミニトマト 6個
塩 適量
ヨーグルト 80g
味噌 大さじ1/2
めんつゆ(3倍濃縮) 大さじ1/2
砂糖 大さじ1/2
すりゴマ 20g
作り方
①レタスは一口大に手でちぎり、パプリカは薄切りにし、ミニトマトは半分に切り、豚ロース薄切り肉は幅3cmに切る
②鍋にたっぷり熱湯を沸かし、ゆでうどんを表示通りの時間ゆでたらザルに上げて流水で冷やす
③うどんをゆでた湯で、豚肉をゆで、冷水にとって水気を切る
④ボウルにヨーグルト、味噌、めんつゆ、砂糖、すりゴマを入れて混ぜ合わせる
⑤器にうどん、野菜、豚しゃぶを盛り付け、④のタレを掛ける
ポイント
・生野菜をたっぷりと食べられるサラダうどんは、水に溶け出しやすいビタミンCも効率良く摂取できる
・豚ロース肉はしゃぶしゃぶにすることで、余分な脂質を落とせる
・ゴマだれにヨーグルトを使用し、タレでもタンパク質を補う
キムチ焼うどん
食材(2人分)
ゆでうどん 2袋
豚コマ切れ肉 160g
白菜キムチ 200g
ニラ 1/4束
水 大さじ3
塩 適量
サラダ油 小さじ2
作り方
①豚コマ切れ肉は食べやすい大きさに切り、ニラは長さ5cmに切る
②白菜キムチに水を加える
③フライパンにサラダ油を熱し、豚コマ切れ肉に火を通す
④③の具材をフライパンのフチによせ、空いたスペースにゆでうどんを入れて菜箸でほぐし、ニラと②を加えて炒め合わせる
⑤全体が馴染んだらフタをして1分ほど蒸らす
⑥味見をして塩で味を調える
ポイント
・豚コマ切れ肉でタンパク質を補う
・旨味のある白菜キムチで味付けするので手軽に作れる
まとめ
うどんは組み合わせる具材によって足りない栄養素を補う工夫が必要かと思います。
幅広い食材と相性が良いため、冷蔵庫に残っているものを使って工夫してみてはいかがでしょうか。
外食でうどんを食べるときも、肉や魚、野菜を一緒に食べられるメニューや、トッピングの食材を意識することで、バランスが整いやすくなります。