カルシウムの摂取目安量とカルシウムを多く含む食品を紹介
日本人の食事で不足しがちなミネラルの一つにカルシウムがあげられます。カルシウムは、さまざまな食材に含まれており、栄養バランスの整った食事をして摂取することが基本です。本記事では、カルシウムの摂取目安量とカルシウムを多く含む食品をご紹介します。
※記事内でご紹介している森永製菓の製品の栄養成分は、2024年5月22日時点のものとなります。
カルシウムの摂取量は?1)
カルシウムはヒトの体に存在するミネラルでもっとも多く、体重の1~2%を占め、ほとんどが骨に存在します。カルシウムは尿などと共に排泄されるため、食事から摂取する必要があります。どのくらいの量のカルシウムを摂取すればよいのでしょうか。
カルシウムの食事摂取基準1)
食事から摂取したカルシウムは吸収されて、カラダづくりの材料となるほか、カラダの調子を整える働きがあります。必要なカルシウム量は日本人の食事摂取基準(2020年版)に示されています。
日本人の食事摂取基準(2020年版)を参考に筆者作表
参照日:2024年5月22日
1日の推奨量は年齢、性別で異なり、カラダが大きくなる成長期には、カルシウム推奨量もそれに伴い多くなっています。
全世代で不足しがち1)2)
日本人のカルシウム摂取量は不足しがちといわれますが、どのくらい不足しているのでしょうか。2019年に行われた「国民健康・栄養調査」によると、全年代の1日の平均摂取量は男性517mg、女性494mgでした。また、詳細に年齢別の調査結果を見ると、年代別にカルシウム摂取量の傾向が明らかになっており、平均値は以下の通りです。
令和元年「国民健康・栄養調査」の結果を参考に筆者作表
参照日:2024年5月22日
日本人の食事摂取基準(2020年版)のカルシウムの推奨量と比べると、年齢区分が異なるのでひとまとめにはできませんが、ほぼ全ての年代でカルシウムが不足していると考えられます。また、7~14歳の男性と女性のカルシウム摂取量が多いのは、学校給食で牛乳を摂るなど、バランスのよい食事をしているからだと考えられます。
ほかのミネラルとのバランスが影響1)
カルシウムを効率良く摂るには、1日3回の食事をバランスよく食べることが大切です。カルシウムを多く含む牛乳・乳製品、大豆製品、野菜、海藻類など、幅広い食材を摂取することで、カルシウムの摂取量も満たされると考えられます。
また、カルシウムは一度にたくさん摂取しても吸収できる量は限られるといわれています。一度にまとめて摂るのではなく、毎食ずつ、コツコツ摂ることがおすすめです。
過剰摂取の可能性は?1)2)
栄養素を意識すると、過剰摂取が気になる方もいるかもしれません。カルシウムは、過剰摂取にならないために、18歳以上の男性と女性ともに耐容上限量2,500mgが設定されています。「耐容上限量以上摂取した場合には、過剰摂取による健康障害が生じる潜在的なリスクが存在することを示す量」として設定されていますが、個人差もあるため、数値を超えたからといって、必ずしも過剰症が起こるわけではありません。
前述した国民健康・栄養調査の結果を参考にすると、一般的な食事をしていれば耐容上限量を超えることはほとんどないと思われます。しかし、栄養補助食品などでカルシウムを摂取している場合には、改めて摂取量を確認してみてはいかがでしょうか。
カルシウムを多く含む食品
カルシウムを多く含む食品には、牛乳・乳製品、大豆製品、魚介類、野菜・海藻類などがあります。食品によってカルシウムの吸収率が異なるため、その特徴も把握すると効率良くカルシウムを摂取できると思います。以下に簡単にまとめたものをご紹介します。
牛乳・乳製品
カルシウムを多く含み、吸収率が高いのが牛乳・乳製品です。学校給食に牛乳200mlが毎日提供されている理由の一つは、手軽にカルシウムが摂取できるためと考えられます。
牛乳を原料にしたチーズ、ヨーグルト、アイスクリームなどの乳製品も、カルシウムを豊富に含んでいます。牛乳を飲むとお腹がゴロゴロする乳糖不耐症の方も、乳糖が分解されているチーズなどの乳製品であれば取り入れやすいでしょう。
日本食品標準成分表2020年版(八訂)を参考に筆者作表
参照日:2024年5月22日
表のように乳製品にはカルシウムが多く含まれているため、日常的に牛乳・乳製品を摂取していると、カルシウムの1日の推奨量に近づきやすくなります。
大豆製品
牛乳・乳製品の次に吸収率が良いのは、豆腐や油揚げ、納豆などの大豆製品です。和食でおなじみの大豆製品は、タンパク質も豊富に含みます。
日本食品標準成分表2020年版(八訂)を参考に筆者作表
参照日:2024年5月22日
牛乳・乳製品と比べるとカルシウム含有量は少ないですが、食べる頻度を考えると、優秀なカルシウム補給源となる食品です。
魚介類
魚介類のカルシウム吸収率は、牛乳・乳製品や大豆製品には劣りますが、日本人の食生活に取り入れやすい食材でもあります。海に囲まれている日本は、魚介類の種類も豊富です。
日本食品標準成分表2020年版(八訂)を参考に筆者作表
参照日:2024年5月22日
魚介類の種類によってカルシウム量は異なり、骨まで食べられる小魚や、殻ごと食べる小エビ、うなぎなどに多く含まれています。また、手ごろに食べることができるサバの缶詰などは、骨まで柔らかくなって食べることができるため、カルシウムの補給ができる食材です。
野菜・海藻類
野菜や海藻に含まれているカルシウムの吸収率は、それほど高くありません。しかし、ビタミンやミネラル、食物繊維など、体の調子を整える栄養素の摂取が期待できるので、活用したい食品です。
日本食品標準成分表2020年版(八訂)を参考に筆者作表
参照日:2024年5月22日
葉物野菜は積極的に摂りたい食材ですが、量が気になる場合は、加熱してカサを減らすことで食べやすくなると思います。塩昆布はごはんにのせるだけでなく、野菜と和えて調味料のように取り入れることもできます。
ビタミンDを含む食品を一緒に摂取する 1)
カルシウムを含む食品とともに摂取したいのが、ビタミンDです。ビタミンDは、きのこ類や魚に多く含まれているほか、日光に当たることで体内でも合成されます。カルシウムの吸収促進やカラダづくりに関わっているため、カルシウムと一緒に摂取するのがおすすめです。
きのこと鮭のクリームシチューや、シイタケの肉詰めにチーズを乗せたりすると、カルシウムとビタミンDを一緒に摂取しやすくなります。
成長期のカルシウム推奨量は最も多い1)
前述した日本人の食事摂取基準では、成長期に差し掛かる12~14歳のカルシウム推奨量が最も多くなっています。成長期のお子さんがいるご家庭ではカルシウムの摂取量を見直してみてはいかがでしょうか。
おやつに乳製品や小魚を取り入れる
成長期には成人よりも多いカルシウム量を摂取する必要がありますが、食べられる量は個人差があります。食事量が少なく、カラダに必要なカルシウムが不足する場合は、間食で牛乳やヨーグルト、チーズ、小魚を取り入れることも一つの方法です。また、牛乳に溶かしたココア、ミキサーで作ったバナナミルクなどを朝食や間食で飲むのもおすすめです。
アスリートのカルシウム摂取3)
アスリートは運動量が多いだけでなく、汗からのカルシウム損失もあるため、十分なカルシウム摂取を心がけましょう。少なくとも日本人の食事摂取基準(2020年版)で示されている推奨量を下回らないようにする必要があると考えられます。1日3回の食事に加えて間食を上手に取り入れて、カルシウムを多く含む食品を取り入れることがおすすめです。
プロテインでどれくらいのカルシウムを摂取できる?
食事からのカルシウムがどうしても不足してしまうといった日には、栄養補助食品の活用も選択肢になると思います。さまざまな栄養補助食品のうち、プロテインにもカルシウムが配合されています。森永製菓が取り扱うプロテインの中から、カルシウムを摂取できる製品をご紹介します。
理想のカラダづくりに役立つ「マッスルフィットプロテイン」
牛乳由来のタンパク質であるホエイプロテインとカゼインを配合し、吸収時間の差でカラダづくりをサポートします。4種類のフレーバーがあり、飽きずに飲み続けやすいことも特徴です。1食あたりタンパク質23.3g(森永ココア味)を摂取できます。牛乳との相性もよく、カルシウム不足が気になる日は牛乳で溶かすこともおすすめです。1食あたりで摂取できるカルシウム量をまとめました。
日本食品標準成分表2020年版(八訂)を参考に筆者作表
参照日:2024年5月22日
カラダづくりをサポートする「ジュニアプロテイン」
1食あたりタンパク質8.4gとともに、成長期に摂取したいカルシウムとビタミンDを配合しています。栄養バランスを整えるには1日3回の食事が基本になりますが、カルシウムやビタミンDが不足しがちなときには、ジュニアプロテインは活用しやすいのではないでしょうか。成長期以外の年齢の方が活用することもできます。ココア味なので牛乳と相性も良く、朝食時や間食にホットココアのように飲むのもおすすめです。
日本食品標準成分表2020年版(八訂)を参考に筆者作表
参照日:2024年5月22日
植物性タンパク質を摂取できる「おいしい大豆プロテイン」
緩やかに吸収される大豆プロテインを配合しています。1食あたりタンパク質10.4gとともに、カルシウムやビタミンDも摂取でき、健康維持やカラダづくりなど、幅広い目的で活用しやすいのではないでしょうか。牛乳と相性のよい2種類のフレーバーがあります。