車が衝突するほどのタックルなど激しくぶつかり合うラグビーにケガはつきもの。さらに、長時間全力で戦い、連戦を続けるカラダは疲労の蓄積も相当なものに。そんな過酷な状況下で、選手たちはどのように疲れを回復させているのでしょうか。
ここでは、持ち味のスピードを活かしグラウンドを疾走する塚本健太選手に、酷使されたカラダを回復させる方法について伺いました。
過酷さで言うと、普段の練習のほうがしんどいですね。
練習の中に「ターゲット」というのがあるんですけれど、簡単に言うと選手一人ひとりに目標が設定されていて、それをクリアするまでは練習を終わりにすることができない、クリアしても新しいターゲットが設定されるので終われない(笑)。
たとえば、ターゲットトレーニングの中でシャトルランをするのですが、これを延々とやっているとだんだんと手とかがしびれてくるんですよ、しんど過ぎて。たぶん、酸素が足りなくなってくるからだと思うんですけれど。
走りのスピードとかパフォーマンス自体は、若い頃と比べても特に大きな変化はないように思います。
ただ、今まで痛くなったことがないところが痛くなったり、したことのないようなケガをするようになったり、これまで腰とかが痛くなることはなかったんですけれど…。まぁ、これが年齢によるものかどうかはよくわからないのですが(笑)。
カラダの疲れやケガなどフィジカル面のリカバリーについては、チームにいるS&Cコーチやトレーナー、メディカルアドバイザーたちに診てもらっています。
つねにコミュニケーションがとれる状況にあるので、自分が抱えている痛みや、調子が悪いと感じている部分などをこまめに相談して、それに合ったトレーニングプログラムを組んでもらったりしています。
カラダの疲れや筋肉のダメージを回復させるためには、どれだけ早く栄養が摂れるかというところが大きいですね。
チームに入って栄養管理の大切さを知ったことで、自分のカラダをケアする意識が出てきました。
学生時代の無茶苦茶な食生活を振り返ると、よくあれで毎日プレーできたなと思います。今の年齢でパフォーマンスを維持できているのは、こうした食事や栄養に関する意識のおかげ。特にしんどい練習をした翌日の疲労度の違いは、身をもって実感しています。
栄養もそうですけれど、疲れをとるにはやっぱり睡眠をしっかりとること。
僕の場合、疲れていたらとにかく寝ます。普段も毎日8時間は寝るようにしています。ただ、試合の前日は寝つき悪いですね。別に緊張しているとか、ワクワクしているといったわけではないんですけれど。遠征先のホテルなど環境が変わると、どういうわけか寝つきが悪くなってしまうんですよね(笑)。
あとは、オフの日に家族と過ごすことで気持ち的にもリラックスすることができます。まだ子どもが公園などで遊べる年齢ではないので、親の用事に子どもを付き合わせている感じですが、親子で買い物に行ったり、ランチを食べに出かけたりしています。
練習後は決まってプロテインを飲むのですが、最近はピーチ味(リカバリーパワープロテイン)が気に入っています。
しんどい練習をした後は、バニラ味やココア味とかより、サッパリとしたピーチ味が飲みやすくていいですね。ピーチ味はリカバリー用のプロテインなのでちょうどいいかなと。
本当はホエイ、カゼイン、大豆が入ったカフェオレ味(マッスルフィットプロテインプラス)も飲みたいですけれど、味の好みで言うとやっぱりピーチ推しですね。もうクラブハウスのプロテインすべてピーチ味(リカバリーパワープロテイン)にしてほしいくらいです(笑)。