良質なタンパク質とは?良質なタンパク質を含む食材とメニューを紹介
タンパク質は主菜となる肉・魚・卵・大豆製品などだけでなく、主食となるごはん・パン・麺類、副菜となる野菜・きのこなど、多くの食材に含まれています。タンパク質を含む食材の中でも「良質なタンパク質が含まれている」と聞いたことがあるかもしれません。
良質なタンパク質とはどのような食材なのでしょうか。今回は、良質なタンパク質について解説し、それらを含む食材や活用メニューを紹介します。
※記事内でご紹介している森永製菓の製品の栄養成分は、2023年7月10日時点のものとなります。
良質なタンパク質とは1)
良質なタンパク質とは、“必須アミノ酸(体内で作り出すことのできない9種類のアミノ酸)がバランス良く含まれたタンパク質”のことです。
そもそもタンパク質は、アミノ酸が長くつながったもので、必須アミノ酸の含まれている割合が食材によって異なります。必須アミノ酸は、バランスがとれていないと利用効率が下がるため、必須アミノ酸の“量”だけでなく“種類”も重要な指標となります。
必須アミノ酸のバランスはアミノ酸スコアでわかる1)
必須アミノ酸がバランス良く含まれた良質なタンパク質であるかどうかは、“アミノ酸スコア”でわかります。アミノ酸スコアとは、食べ物に含まれる必須アミノ酸が、必要摂取量を満たしているかどうかを数字で表したものです。
必須アミノ酸9種類がすべて一定の基準値を超えていれば100、必要量に達していないアミノ酸が1種類でもあれば、その量に応じてスコアは低くなります。
詳しくは「アミノ酸スコアとは?計算方法、主な食品のアミノ酸スコア例を紹介」を参考にしてください。
なお、ヒトが摂取する場合は、タンパク質の消化吸収率やアミノ酸の有効性についても考慮する必要があります。そこで、アミノ酸スコアにタンパク質の消化率を考慮した「タンパク質消化率補正アミノ酸スコア(PDCAAS)」などの指標も用いられるようになっています。2)
良質なタンパク質を含む食材1)
良質なタンパク質を含む食材とは、アミノ酸スコアが100またはそれに近いものと考えられます。良質なタンパク質を含む食材には、肉・魚・卵・大豆、大豆製品・乳、乳製品があります。
タンパク質の量を意識した食事でも、アミノ酸スコアの低い食材が続くと、必須アミノ酸の種類や量の不足を招く恐れがあります。その場合は、ほかの食品に含まれている必須アミノ酸で補うことが可能です。
健康的なカラダを維持するには、カラダに必要なタンパク質を十分な量を摂取するだけでなく、良質なタンパク質を含む食材を1食につき1種類以上摂取することも方法の1つです。
減量中の良質なタンパク質源となる食材
減量中は摂取エネルギーを抑えるために、脂肪分の少ない肉や魚、豆腐など高タンパク質・低エネルギー・の食材を活用することもおすすめです。減量中に活用しやすい食材の一部を表1にまとめました。
日本食品標準成分表2020年版(八訂)を参考に筆者作表
参照日:2023年7月10日
ただ、減量中はカラダが栄養不足に陥らないように食事量の調整も考慮することが必要です。消費エネルギー量の増加により鉄の需要は増加するため、食事量を減らしすぎると、鉄不足の傾向に陥る可能性もあります。鉄を比較的多く含むまぐろやかつお、豆腐などの食材も上手に活用してみてはいかがでしょうか。
健康のための良質なタンパク質源となる食材
健康的なカラダを目指していく場合、栄養バランスの整った食事を心がけるほかにも、青魚に含まれる良質な油脂や発酵食品も取り入れていきたいものです。タンパク質を含む食材のうち、良質な油脂や発酵食品を含む食材の一部を表2にまとめました。
日本食品標準成分表2020年版(八訂)を参考に筆者作表
参照日:2023年7月10日
青魚には、DHAやEPAのような不飽和脂肪酸が含まれています。不飽和脂肪酸は、カラダの中で作られないため積極的に摂取することがおすすめです。3)
また、納豆やヨーグルトなどの発酵食品は良質なタンパク質だけでなく、カラダの調子を整える働きも期待され、日常の食生活に取り入れていきたい食材でもあります。
トレーニング期の良質なタンパク質源となる食材
それぞれの目的に合わせてカラダづくりを行うトレーニング期は、身体の主成分となるタンパク質を摂ることが重要となってきます。そこで自分に必要なタンパク質を摂取する際は、良質なタンパク質を多く含む食材を選ぶことがおすすめです。トレーニング期におすすめの食材の一部を表3にまとめました。
日本食品標準成分表2020年版(八訂)を参考に筆者作表
参照日:2023年7月10日
また、トレーニング期に脂質の量もコントロールしたい場合、肉は鶏むね肉(皮なし)、鶏ささみなど脂質の少ないものや、ツナ缶は油漬けよりも水煮を選ぶ方法もあります。
次に、良質なタンパク質を含む食材を使ったレシピをご紹介します。
簡単食事メニュー
<かつおのカルパッチョ>
食材(2人分)
かつおのたたき 180g
ミニトマト 6個
ブロッコリースプラウト 1/2パック
玉ねぎ 1/4個
オリーブオイル 大さじ1.5
昆布だし 少々
レモン果汁 大さじ1
塩 お好みで
※食材は目安量です
作り方
1.かつおのたたきを薄切りにし、塩を少々ふる
2.ミニトマトは半分に切り、玉ねぎをスライスにして水にさらす
3.ボウルにオリーブオイル、昆布だし、レモン果汁、2を入れてよく混ぜる
4.かつおを皿に並べ、ブロッコリースプラウトをのせ、3を全体にふりかけ、お好みで塩をふる
ポイント
・かつおはタンパク質と鉄を同時に補える
・春に出回る初かつおは脂質が少なく、秋の戻りかつおは脂がのっている
<豚肉のソテー ヨーグルトソースがけ>
食材(2人分)
豚肩ロース(厚切り) 2枚
塩・胡椒 少々
オリーブオイル 大さじ1
プレーンヨーグルト 大さじ3
にんにくチューブ 2cm
レモン果汁 少々
粒マスタード 小さじ1
あらびき胡椒 お好みで
付け合わせ サラダ用カット野菜
※食材は目安量です
作り方
1.豚肉は筋切りし(脂身と肉の境目を切る)、塩・胡椒を両面にふる
2.フライパンにオリーブオイルをいれ、油に火が通ったら豚肉を両面中火で焼く(片面2~3分)
3.プレーンヨーグルトから粒マスタードまでを混ぜ合わせてソースをつくる
4.器に2とサラダ用カット野菜を盛り、ヨーグルトソースをかける
※お好みで豚肉にあらびき胡椒をふる
ポイント
・豚肩ロース肉の油をさっぱりと食べるために、ヨーグルトソースで仕上げる
・マヨネーズをヨーグルトで代用すると、エネルギーが抑えられ、ヨーグルトの酸味でさっぱりとした味付けになる
<鮭の煮びたし>
食材(2人分)
甘塩鮭 2切
小松菜 160g
人参 1/3本
だし汁 300ml
醤油 大さじ1
酒 大さじ1
かつお節 お好みで
※食材は目安量です
作り方
1.鮭を3~4等分に斜めにそぐように切り、フライパンで皮目から焼く(両面約6分)
2.小松菜をさっとゆで、水分を絞って4cmの長さに切る
3.人参は4cmの千切りにし、さっとゆでる
4.鍋にだし汁、醤油、酒を入れ火にかけ、フツフツと沸いたら鮭、小松菜、人参をいれてさっと煮る
5.器に盛り、お好みでかつお節をかける
ポイント
・鮭は魚の中でもタンパク質を豊富に含む
・煮びたしにすることで野菜の摂取量もカバーできる
・舞茸やしめじなどを入れても美味しい
ごはんやパン、野菜にもタンパク質は含まれていますが、野菜のみなど食事の偏りが続くと、カラダに必要なタンパク質量や必須アミノ酸を補うことは難しい傾向があります。そのため、肉や魚、卵など、良質なタンパク質を含む食材を一緒に食べることがおすすめです。そうすると、食事の栄養バランスも整いやすくなります。
間食におすすめのプロテイン
毎日の食事は個人差があり、良質なタンパク質の摂取ができない日もあるかもしれません。もし食事からタンパク質の摂取が難しい場合は、間食で栄養補助食品を活用するのも一つです。森永製菓が取り扱う栄養補助食品のうち、タンパク質を補うことができるおすすめの製品をご紹介します。
しっかりタンパク質を摂取できる 「マッスルフィットプロテイン」
1食あたり20gのタンパク質を摂取できるプロテインパウダーです。
鮭1切れ分(80g)のタンパク質量が18.9gなので、メインのおかずを食べるようにタンパク質を補給できます。
マッスルフィットプロテインには牛乳由来のホエイとカゼインを配合し、吸収スピードの時間差によって、理想のカラダづくりをサポートします。運動習慣のある人に役立つ、カルシウム、鉄も配合されていることが特徴です。