筋トレを毎日するのは逆効果?毎日の筋トレメニューの組み立て方
「メリハリのあるカラダを手に入れたい!取り戻したい!」
「健康維持のために筋力トレーニングを始めたい」
などの思いから、筋力トレーニングに興味を持つ人も多くいます。
しかし、いざ始めようと思っても、分からないことだらけ…という方も多いと思います。
本記事では、筋トレに関する疑問としてよく挙がる、「筋トレの頻度」について解説します。
また、筋トレを毎日するのかということだけでなく、カラダづくりのポイントや、筋トレメニューの組み立て方等、さまざまな点から解説します!
カラダづくりのためのポイント
健康的な理想のカラダをつくっていくには、どのようなことを行えばよいのでしょうか。カラダづくりのポイントをご紹介します。
ポイント1:レジスタンス運動(筋トレ)を行う1)2)3)4)
レジスタンス運動とは、スクワットや腕立てふせ、トレーニングマシンでの運動のように、抵抗をかける動作を繰り返し行う運動のことです。一般的には筋力トレーニング(筋トレ)と呼ばれます。
筋トレを行うことでカラダが刺激され、理想のカラダに近づいていくことが分かっています。しかし、1回の筋トレで、すぐに理想のカラダに近づくわけではありません。適度な強度・回数・頻度で筋トレを行い、継続することが必要です。また、筋トレ後約24~48時間は、カラダへの刺激が維持されるといわれています。
筋トレはどのくらいの強度で行ったらよいのか、気になる方もいるのではないでしょうか。厚生労働省から2020年に公開された「標準的な運動指導プログラム」の「成人を対象にした運動プログラム」によると、レジスタンス運動では「最大挙上重量の60~80%の重さを8~12回繰り返す」を推奨しています。自分の身体能力に合わせた強度で調整することが大切です。
高強度の負荷をかけた筋トレを行うと、カラダづくりにつながりやすいといわれています。一方で、負荷をある程度軽くしても運動量(回数)を増加することで、高強度の負荷をかけたときと同じような効果が期待できるといわれています。しかし、個人差はあり、負荷のかけ方や運動量の増加の効果には限度があるといわれています。
ポイント2:カラダに必要なタンパク質量を摂取する1)2)5)
タンパク質はカラダの材料となる栄養素です。材料が不足すると、理想のカラダづくりにつながりにくくなるため、カラダに必要なタンパク質の摂取が必要となります。タンパク質の推奨量は、日本人の食事摂取基準(2020年版)に示されており、18~64歳の男性では65g、女性では50gです。
材料がなければ理想のカラダづくりにつながりませんが、タンパク質を摂取することだけでは不十分です。タンパク質摂取のみでは、筋トレを行ったあとのような、カラダづくりの刺激が持続しないためだといわれています。
カラダづくりのメカニズムに深く関わっていると注目されているのが、タンパク質複合体の「mTORC1」です。mTORC1の活性化には、タンパク質を構成するアミノ酸、血糖値を調整するインスリンが関わっているといわれています。
筋力トレーニングは毎日行うのがベスト?
筋トレがカラダづくりにつながるのであれば、毎日何時間も行った方がよいのかと疑問が浮かぶかと思います。一方で、無理をすれば、カラダに疲労が溜まることも想像がつくのではないでしょうか。では、筋トレの頻度はどのくらいがベストなのでしょうか。
筋トレをする頻度は週2回以上3)4)6)7)
WHOが示している「身体活動・座位行動ガイドライン」によると、健康な成人や高齢者では筋力トレーニングを週2日以上行うことが推奨されています。「筋力強化は全ての人の健康に役立つ。」とされ、「さらなる健康増進のために、少なくとも週に2日、全ての主要筋群を使って、中強度以上の強度で筋力を強化する活動を行う」ことが示されています。
では、少なくとも週2日以上であるとすると、毎日筋トレを行っても良いのでしょうか。厚生労働省の「成人を対象にした運動プログラム」では、筋力トレーニングは週2~3日と示されています。これは、週3日の筋トレで効果が頭打ちになると指摘されているためです。また、同じ部位の筋トレに関しては、48時間以上開けるとよいとされています。
一方で、2022年に発表された、新潟大学、西九州大学、エディス・コーワン大学の共同研究では、集中して筋トレを行うよりも、筋トレの負荷を軽くして週に行う頻度を増やしたほうが良い可能性が報告されました。
この研究で行われたのは、ダンベルをゆっくりと降ろす腕の筋トレです。腕の筋トレを行う回数・頻度を、「1日6回を週5日」「1日30回を週1日」「1日6回を週1回」のグループに分け、カラダの変化をみたところ、「1日6回を週5回」のグループでより変化がみられました。なお、この研究では週2日休息日があり、休むことも重要だとしています。
以上のことをまとめると、筋トレは週2回以上行いつつも、休息日も必要なことは共通しています。筋トレを行える頻度や回数は人それぞれです。カラダの様子をみながら、自分に合う強度・頻度・回数を見つけていくことが理想のカラダづくりの第一歩と言えるのではないでしょうか。
筋トレをする最適な時間はある?8)9)10)
効率的にカラダづくりにつなげるために、筋トレをする時間帯が気になる方もいるかもしれません。
ヒトのカラダは、体内時計によってさまざまな機能が調整されています。運動のパフォーマンスは、体温のリズムと関わりがあり、体温が上昇する夕方に最大になると考えられています。
体内時計は個人によって異なり、朝からはつらつと活動できる「朝型」、朝は弱く夜になると調子が良い「夜型」に分けられるともいわれており、運動のパフォーマンスを発揮できる時間帯も、個人によって異なるとの報告があります。
効率良く筋トレをするなら、運動のパフォーマンスを発揮できる時間帯に行うと良いと推定できますが、体内時計のリズムは個人差があることから、どの時間帯が良いかは一概に言えません。いろいろな時間帯で筋トレを行ってみて、自分の調子が良い時間帯を見つけるのも一つの方法ではないでしょうか。
筋トレメニューの組み立て方
筋トレのメニューは、目的によって変わると思います。健康的なカラダの維持を目的にするなら、全身をバランスよく鍛えられる筋トレが効果的だといわれています。どのようなメニューがあるのでしょうか。
筋トレのメニュー
筋トレは、自分の体重で負荷をかけるトレーニングのほか、ゴムチューブやトレーニングマシンなどトレーニングアイテムを使ったトレーニングがあります。スポーツジムにあるトレーニングマシンを使うと、強度の調整がしやすいことが特徴です。しかし、スポーツジムにはいかず、自宅でも筋トレをする方もいると思います。ここでは、自宅でも行いやすい、筋トレの方法をご紹介します。
筋トレメニューの組み立て方3)4)
まずは、筋トレメニューから鍛えたい部位を選びます。健康維持を目的にした筋トレの場合は、「カラダの中でも大きな筋肉の下肢・背中・胸を鍛えると効果的」だと「標準的な運動指導プログラム」に記載されています。先述した筋トレの中では、プッシュアップ・ベントオーバーエクステンション・スクワットなどです。
回数は8~12回を2~4セット行います。久しぶりに運動を行う場合は、低い強度の筋トレから行い、回数やセット数も無理のないように行うことがおすすめです。また、ケガなく安全に行います。
カラダづくりを効果的に行うには、休息も大切です。集中的に全身の筋トレが行えない場合は、鍛える部位を日によって変える方法もあります。
栄養補給も忘れずに5)
必要な栄養素は食事から摂取することが基本となります。理想のカラダづくりを効果的に行うには、栄養バランスの良い食事を心がけたいものです。
栄養バランスの良い食事は、ごはんなどエネルギー源となる「主食」、肉や魚などのタンパク質源になる「主菜」、野菜を中心とした「副菜」の3つがそろった定食のようなものです。特に、カラダの材料となるタンパク質は、カラダづくりに欠かせません。タンパク質不足にならないよう、調整していきたいものです。
日本人の食事摂取基準(2020年版)に示されている18~64歳のタンパク質推奨量は、男性65g、女性50gです。タンパク質を多く含む食品の一部を表にまとめました。食事メニューの参考にしてください。
日本食品標準成分表2020年版(八訂)を参考に筆者作表
参照日:2023年9月10日
活用したい栄養補助食品
食事の栄養バランスが偏ってしまう場合は、手軽に補えるプロテインを活用するのもおすすめです。森永製菓が取り扱うプロテインの中からおすすめの製品をご紹介します。
ホエイ&カゼインを配合「マッスルフィットプロテイン」
牛乳由来のタンパク質であるホエイとカゼインを配合しています。吸収スピードの差でカラダづくりをサポートします。1食あたりのタンパク質は20g配合されています。丈夫なカラダにつながるカルシウム、摂取量を意識したい鉄も配合されており、理想のカラダづくりに活用しやすいのではないでしょうか。
ホエイ&カゼイン&ソイを配合「マッスルフィットプロテイン プラス」
牛乳由来のタンパク質に加え、植物性タンパク質の大豆プロテインを配合しています。1食あたりのタンパク質配合量は20gです。マッスルフィットプロテインと同様に、カルシウム、鉄も配合されており、カラダづくりに役立ちます。
美容も気になるなら「プロテイン効果」
1食あたり大豆タンパク質15gを配合しています。美容につながるビタミンC、女性が気になる鉄が配合されていることが特徴です。ゆっくりと吸収される大豆プロテインは、満足感を得られると思います。すっきりとしたボディラインを目指す女性も活用しやすいのではないでしょうか。