子どものすこやかな成長のためには、何をどれくらい食べたらいいのでしょうか?
“牛乳をたくさん飲む?” “タンパク質をしっかり摂る?”
どれも間違いではありませんが、これらはすべて「栄養バランスの良い食事」が大前提にあることを意識しましょう。
食品に含まれる栄養素は、大きく分けてタンパク質、脂質、炭水化物、ビタミン、ミネラルの5つに分類されます。これら5つの栄養素はそれぞれの役割を持っており、お子さんの成長・発達のためにはすべての栄養素をまんべんなく摂る必要があります。
例えば、骨の成長にはカルシウムを摂ることが重要だというのはよく知られていますね。しかし、骨をつくるためにはカルシウムだけを摂ればよいのではなく、骨の材料となるタンパク質、さらにカルシウムの吸収を助けるビタミンD、骨の形成を促すビタミンKも同時に必要となります。
カルシウムは牛乳・乳製品に、タンパク質は肉・魚・卵、ビタミンDは魚介類・きのこ類、ビタミンKは納豆・緑黄色野菜などに多く含まれています。
こんなにたくさんの食品を食べるのは大変そう…と思いがちですが、
食事のバランスを意識するだけで、これらの栄養素を効率よく摂ることができます。
したがって、身体の材料や身体づくりを助ける栄養素を意識することは大事ですが、それ以上に様々な食品を組み合わせて、たくさんの種類の栄養素を体に取り込むことが成長へのカギとなるのです。
“栄養バランスの良い食事は意識したいけど、実際の食事で何をどれだけ食べればいいのかわからない…”
そんな時に活用して欲しいのが、5つの料理グループをそろえた食べ方です。
5つの料理グループとは、「主食、副菜、主菜、牛乳・乳製品、果物」を指しています。
このコマの形のイラストをどこかで見かけたことはありますか?
これは、2005年に、厚生労働省および農林水産省より発表された「食事バランスガイド」です。
この食事バランスガイドは上述の5つの料理グループから構成されており、1日に何をどれくらい食べたらよいのかをコマの形を用いて示しています。
5つの料理グループのどれかが足りないと、コマはバランスを保てず倒れてしまいます。
食べる量は、料理グループごとに1つ、2つ…のように「つ」で数えます。
料理グループごとに1日の望ましい摂取量(〇つ)が示されているため、この数字を参考に1日の献立を考えましょう。
では、実際に食事バランスガイドを活用した1日の食事メニューの例をみてみましょう。
※食事の適量は、性別、年齢、身体活動量によって異なります。
今回は10~11才男子および12才~17才女子の場合を想定し、エネルギー必要量を2,200±200kcalに設定しました。
単位:個(SV)※SVとはサービング(食事の提供量)の略
※1 カラダの活動量の見方
「低い」・・・1日中座っていることがほとんどの人
「ふつう以上」・・・「低い」に該当しない人
※2 学校給食を含めた子供向け摂取目安について
成長期に特に必要なカルシウムを十分に摂るためにも、
牛乳・乳製品の適量は少し幅を持たせて1日2~3つ(SV)、
「基本形」よりもエネルギー量が多い場合では、
4つ(SV)程度までを目安にするのが適当です。
●朝食のポイント!
寝ている間も脳のエネルギー源であるブドウ糖は消費されるため、朝食を食べないとブドウ糖は不足し、集中力が低下してしまいます。朝食でブドウ糖をしっかり補給し、頭も身体もすっきり目覚めさせましょう!
●昼食のポイント!
成長期に重要となるカルシウムは、牛乳コップ1杯で1日の必要量の約1/3を摂ることができます。牛乳・乳製品以外にも小魚や干しエビ、ひじきなどに多く含まれます。また、魚介類やきのこに多く含まれるビタミンDはカルシウムの吸収率を高めてくれます。
●夕飯のポイント!
夕食では、朝食・昼食で食べ切れなかった食品をできるだけ補いましょう。ヨーグルトとひじきを取り入れることで、さらにカルシウムを補うことができます。果物は、果汁100%のジュースで代用することもできます。
1日の食事バランスをまとめると、次のようになります。
朝食から夕食にかけて、コマに示された食品数が満たされていくのが分かりますね。
このように、5つの料理グループを組み合わせることで、1日に必要なエネルギー量を確保しながら、様々な栄養素をバランスよく摂ることができます。
1回の食事で5つの料理グループを食べ切れない場合は、補食で不足分を補いましょう。
お子さんの塾や習い事の移動中に手軽に食べられる補食を用意しておくのも良いですね。
下の表の補食の例を参考にしてみてください。
<手軽に摂れる補食の例>
補食には森永製菓の「ジュニアプロテイン」もおすすめです。
成長期に欠かせない、体の材料となる「タンパク質」と「カルシウム」、食事からの摂取では不足しがちな「鉄」を配合しております。特に「カルシウム」は成長期で1日に摂取したいカルシウム推奨量の約1/2以上の量が配合されております。
また「カルシウム」の吸収を助ける「ビタミンD」や、「タンパク質」の代謝をサポートする「ビタミンB群」も含まれております。
人工甘味料は使われていないため、自然な甘さで、ココア味には原料に森永のココアを使用しています。普段飲みなれているココアに近い味わいで、飲みやすいのが特徴です。水に溶かすほかに、牛乳でもおいしく飲めます。寒い日にはホットドリンクにするのもおすすめです。
毎食バランスの良い食事を用意するのは大変ですが、できる範囲で補食などを活用し、1日の中で食事内容をコントロールすることを心がけてみてはいかがでしょうか。
<参考資料>
農林水産省 親子で一緒に使おう!食事バランスガイド
農林水産省 「食事バランスガイド」で実践 毎日の食生活チェックブック