朝食はトースト、昼食はサンドイッチなど、パンを食べる頻度が高い方もいると思います。タンパク質の摂取を意識するほか、栄養バランスを整えたいと思っている場合は、パンに含まれているタンパク質量がどのくらいか気になるかもしれません。本記事では、パンのタンパク質量と栄養バランスの整え方について解説します。
※記事内でご紹介している森永製菓の製品の栄養成分は、2022年8月10日時点のものとなります。
カラダに必要なタンパク質の摂取量は個人差があります。性別や年齢での違いのほか、カラダの大きさ、活動量などが異なるからです。1日に必要なタンパク質がどのくらいなのか、把握していきましょう。1日に必要なタンパク質の摂取量は、日本人の食事摂取基準(2020年版)で示されています。
参照日:2022年8月6日
表に示されている目標量は、摂取エネルギーに対して、タンパク質をどのくらい摂取したらよいかの割合が記載されています。例えば、16~49歳の男性の目標量は13~20%です。1日に必要な摂取エネルギーが2200kcal場合、タンパク質の目標量は71.5~110.0gとなります。カラダの大きさや活動量などによって調整をしていきます。
パンは、小麦粉、水、バター、イースト菌、塩などが主な材料です。パンの種類によっては、生地に牛乳、卵を混ぜ合わせることもあります。そのため、パンに含まれているタンパク質量は、使われている材料によって変動します。さまざまな種類のパンに含まれているタンパク質量を、表にまとめました。
参照日:2022年8月7日
さまざまなパンに含まれている100gあたりのタンパク質は、6.5~9.6gと幅があります。納豆1パックのタンパク質は6.6g、牛乳200mlでは6.6gであり、パンの100gあたりのタンパク質に近い数値です。
ご飯や麺類などと同様に、パンは主にエネルギー源となる食品です。タンパク質も含まれていますが、肉や魚などと比べると量は多くはありません。そのため、パンだけの食事では、タンパク質は不足する傾向があります。
また、パンには食物繊維、カルシウム、鉄、ビタミンB群、ビタミンEなどのミネラルやビタミンも含まれています。しかし、一部のミネラルやビタミンは量がわずかであるほか、含まれていないものもあります。パンに不足する栄養成分を補うには、ほかの食品と組み合わせていきたいものです。
定番の朝食は、トースト1枚とコーヒーという方もいるのではないでしょうか。食パン6枚切1枚の摂取エネルギーは174kcal、タンパク質は6.2gです。食パンで不足する栄養素を補うには、次のような食品や食事メニューをプラスすると栄養バランスが整いやすくなります。
肉、魚、卵、大豆・大豆製品、乳製品を加えると、タンパク質摂取量が増えます。パンを食べる際に不足するビタミンCを補うには、野菜や果物を加えるのがおすすめです。洗うだけで食べられるミニトマト、包丁で切る必要のないみかんなど、手軽に食べられる野菜や果物を活用する方法もあります。
パンだけでなく、ご飯にもタンパク質は含まれています。茶碗1杯分のご飯150gのタンパク質量は3.8gです。食パン(6枚切り)1枚のタンパク質量は6.2gのため、1食分で摂取できるタンパク質量はご飯よりも食パンの方が多いですが、タンパク質を構成するアミノ酸を見ると違いがあります。
タンパク質は多数のアミノ酸がつながった高分子化合物です。20種類のアミノ酸からタンパク質は構成されています。20種類のアミノ酸のうち、カラダの中で作り出せない9種類を必須アミノ酸と呼びます。
タンパク質は、必須アミノ酸の含有比率を点数化して評価されます。評価する指標が「アミノ酸スコア」です。アミノ酸スコアは9枚の板が組み合わさった木桶で表現されることがよくあります。木桶の1枚1枚の板が各必須アミノ酸を表し、板の長さによって含有率を表すのです。
木桶に水を流し入れると、板が一番短いところまでしか溜まりません。これと同様に、一部の必須アミノ酸含有率が高くても、少ない必須アミノ酸の影響を受けてしまうことを表しているのです。
【関連】アミノ酸スコアとは?
アミノ酸スコアが100の食品には、肉、魚、卵、大豆、乳・乳製品があります。穀物の米や小麦にもタンパク質は含まれますが、アミノ酸スコアは100ではありません。ご飯のアミノ酸スコアは93、食パンは51であり、ご飯とパンのタンパク質を比べると、アミノ酸スコアはパンの方が低いのです。アミノ酸スコアが低い食品は、不足している必須アミノ酸を含む食品と組み合わせることで補うことができます。
ご飯や食パンに含まれている必須アミノ酸で少ないのはリジンです。リジンはカツオや高野豆腐などに多く含まれています。また、アミノ酸スコアが100の肉、魚、卵、大豆、乳・乳製品にもリジンは十分に含まれていますから、これらの食品を合わせて食べれば良いのです。不足したアミノ酸スコアを補うためにも、特定の食品に偏らずに幅広い食品を食べることが大切だといわれています。
1食がパンだけでは、タンパク質をはじめとした栄養素が不足しがちです。そのため、不足する栄養素を補える食品を組み合わせた食事がおすすめだとお伝えしました。しかし、複数の食品を用意できない日もあるかもしれません。このような日は、栄養補助食品のプロテインでタンパク質を補う方法もあります。森永製菓が取り扱うプロテインをご紹介します。
1食あたりで摂取できるタンパク質は20.0g。パンだけでは不足するタンパク質を、しっかりと補給できます。牛乳由来のタンパク質であるホエイとカゼインを配合。ホエイプロテインとカゼインプロテインは、時間差で吸収されるのが特徴です。カルシウム300mg、鉄3.6mg、ビタミンB群も配合されています。
1食あたりで摂取できるタンパク質は10.0g。牛乳200mlのタンパク質6.6gよりも多くのタンパク質を摂取できます。配合されているのは大豆から抽出されたソイプロテインです。ソイプロテインは、カラダに緩やかに吸収されていくのが特徴です。カルシウム210mg、ビタミンB群のほか、パンに含まれていないビタミンDも配合されています。
1食あたり摂取できるタンパク質は8.4g。ホエイプロテインとソイプロテインが配合されています。成長期に意識して摂取したいカルシウム500mg、鉄4.6mg、ビタミンB群、ビタミンDも配合。ジュニア世代だけでなく、カルシウムや鉄の摂取不足が気になる方も活用してみてはいかがでしょうか。
1袋あたりで摂取できるタンパク質は5.1g。エネルギーは36kcal、脂質は0gで、摂取エネルギーを控えながらタンパク質補給ができます。カルシウム79mg、ビタミンB群も配合。ゼリー飲料は外出先でも手軽にタンパク質を補給したい際に活用しやすいと思います。
1本あたりで摂取できるタンパク質は16.2g。エネルギー212kcal、脂質12.9g、炭水化物11.3gです。タンパク質だけでなく、しっかりエネルギーを摂取したい場合にも活用しやすいと思います。また、ビタミンB群も配合されています。持ち運びしやすいため、小腹がすいたときの栄養補給にもおすすめです。
パン・食パンを食べる際には、タンパク質、ミネラル、ビタミンを補える食品を使ったメニューをプラスすると栄養バランスが整いやすくなります。幅広い食品を食べることで、栄養素が偏ってしまう可能性を防げるといわれています。