タンパク質を含む飲み物の一つに牛乳があります。牛乳はコップに注いでそのまま飲める、手軽に栄養補給ができる食品です。プロテインの代用品として牛乳を飲んでも良いのか気になる方もいるのではないでしょうか。本記事では、プロテインと牛乳に含まれている栄養素と、牛乳がプロテインの代用になるのかを解説します。
※記事内でご紹介している森永製菓の製品の栄養成分は、2022年6月1日時点のものとなります。
学校や保育園の給食で、毎日牛乳を飲んでいた方は多いのではないでしょうか。牛乳には、タンパク質、脂質、炭水化物、各種ビタミンやミネラルなどのさまざまな栄養素が含まれており、成長期の子どもに必要な栄養素も補いやすい食品です。また、牛乳のタンパク質は、カラダの中で作り出せない9種類の必須アミノ酸をバランス良く含んでいます。
厚生労働省と農林水産省が決定した「食事バランスガイド」には、牛乳・乳製品の項目があり、1日に取り入れたい食品の一つとして示されています。牛乳のみであれば、1本分200mlが摂取量の目安です。子どもだけではなく、成人も牛乳を1日の食事に取り入れていくことで、必要な栄養素をバランス良く摂取できる傾向があります。
【参考】食事バランスガイド
参照日:2022年6月1日
牛乳から摂取できるタンパク質は、大きく分けるとカゼインとホエイの2種類に分けられます。プロテインに配合されているタンパク質としても、カゼインとホエイを聞いたことがあるかもしれません。
カゼインは水に溶けず、牛乳中に分散しています。牛乳にレモン汁や酢などの酸を加えるほか、乳酸菌の働きによってカゼインが固まり、この性質を利用してヨーグルトやラッシーなどが作られます。カゼインの消化吸収は緩やかなことが特徴です。
ホエイは、液状のタンパク質であり、ヨーグルトの上層にたまっている液体です。カゼインに比べ消化吸収が速いといわれています。
日本人の一般的な食生活では1日に必要なカルシウムが不足しがちです。カルシウムを多く含む食品には、牛乳・乳製品、魚、野菜などがあります。栄養バランスの整った食事をして、さまざまな食品からカルシウムを補給するのが理想です。
「日本人の食事摂取基準(2020年)」に示されているカルシウム量を見ていきましょう。
参照日:2022年5月29日
上記の表を見ると、カルシウムの推奨量は年齢、性別で異なります。厚生労働省が調査している、2019年の「国民健康・栄養調査」では、全年代の1日のカルシウム平均摂取量は男性517mg、女性494mgでした。国民健康・栄養調査と日本人の食事摂取基準を比べるとカルシム摂取量は不足しています。
普通牛乳100ml中には110mgのカルシウムが含まれています。コップ1杯分200mlの牛乳を飲めば220mgのカルシウムの摂取が可能です。タンパク質の摂取だけでなく、不足するカルシウムを補う目的で牛乳を飲む方法もあります。カルシウムを多く含む食品のうち、牛乳・乳製品のカルシウムはカラダに吸収されやすいため、カルシウム不足が気になる方は意識して取り入れてみてはいかがでしょうか。
【参考】
参照日:2021年3月14日
牛乳には良質なタンパク質、豊富なカルシウムのほか、さまざまな栄養素が含まれています。では、プロテインに含まれている栄養素と比べると、どのような違いがあるのでしょうか。森永製菓が取り扱う粉末プロテイン2種類の1食分と牛乳200mlの栄養素を比較していきましょう。
参照日:2022年5月29日
プロテインは製品によって配合されている栄養素が異なり、活用目的や補いたい栄養素によって使い分けができる栄養補助食品です。上記2種類の粉末プロテインの栄養素を普通牛乳と比べると、脂質や炭水化物の摂取量を控えながら、タンパク質を多く補えることが分かります。
牛乳をプロテインの代わりにできるかは、個人や活用目的によって回答が変わります。プロテインを飲む目的は、理想のカラダづくりのほか、健康づくりにつなげたい、栄養バランスが偏った食事の補助としたいなど、さまざまではないでしょうか。
また、活動量や食生活には個人差があり、カラダの大きさや性別などによっても、カラダに必要な栄養素は異なります。栄養素の摂取は食事が基本で、食事から必要な栄養素を補えていれば、栄養補助食品であるプロテインは必要ありません。または、1日の食事で不足するタンパク質を牛乳で補える場合は、プロテインを飲まずに牛乳で十分です。
しかし、活動量の多いスポーツに取り組み、いつもの食事に牛乳をプラスするだけでは必要な栄養素が補えない方もいるかもしれません。ほかにも、食事が炭水化物に偏る傾向があり、タンパク質が不足している方もいるかもしれません。その場合は、牛乳よりもタンパク質を多く補える、プロテインが活用しやすい方もいると思います。
プロテインは食品から抽出したタンパク質を配合しており、脂質の含有量が少ない傾向があります。普通牛乳はプロテインに比べると脂質が多く含まれるため、脂質摂取が気になる場合は、「プロテインを選んだ方が良い?」と思うかもしれません。
タンパク質摂取量がプロテインほど多くなくても良く、牛乳の脂質のみが気になる場合は、無脂肪牛乳や低脂肪牛乳を選ぶ方法もあります。もちろん、脂質を控えるためにプロテインを選んでも良いと思います。
牛乳には幅広い栄養素が含まれていますが、ビタミンC、ビタミンE、鉄など、含有量がわずかな栄養素もあります。一方で、プロテインには牛乳に少ない栄養素を摂取できる製品もあるのです。
森永製菓の粉末プロテインには、代謝に関わるビタミンB群が含まれています。さらに、プロテインの活用目的によってビタミンD、ビタミンE、カルシウム、鉄を配合。活動によって失われる傾向のある栄養素や、意識して摂取したい栄養素を補えます。
また、シールド乳酸菌やプラズマ乳酸菌が配合された粉末プロテインもあり、カラダのバリアをサポートします。タンパク質だけでなく、補いたい栄養素がある場合は、これらが含まれている粉末プロテインが選択肢になるのではないでしょうか。
そのほかに、粉末プロテインから摂取できる栄養素をさらにアップさせたいなら、水に溶かすのではなく、牛乳に溶かして栄養素を取り入れる方法もあります。
食事内容や食べる量は、日によって変動がある方も多いと思います。不足した栄養素を補うために牛乳やプロテインを飲む場合は、使い分けるのもおすすめです。
プロテイン製品には、粉末タイプのほかにもバータイプ、ゼリー飲料、ドリンクタイプなどがあります。製品によって味や食べやすさ、摂取できる栄養素が異なるため、好みに合うものや活用シーンなどで選ぶ方法もあります。次に、森永製菓が取り扱うおすすめのプロテインをご紹介します。
吸収スピードの異なるカゼインとホエイを配合した粉末プロテインです。1食あたりのタンパク質は、牛乳と比べると3倍以上。吸収スピードの時間差で、理想のカラダづくりをサポートします。また、食事からのタンパク質、カルシウム摂取量が少ない日の栄養補給を助けます。
大豆から抽出したタンパク質を配合した粉末プロテインです。1食あたりのタンパク質は牛乳の約1.5倍。植物性のタンパク質で、牛乳が苦手な方も活用しやすいと思います。配合されているタンパク質よりも多くのタンパク質を補いたい場合は、水ではなく牛乳や豆乳に溶かしてみてはいかがでしょうか。
粉末タイプのプロテインが苦手な方、外出先でプロテインを活用したい方もいるかもしれません。そのような場合は、ゼリー飲料やバータイプもおすすめです。
吸収されやすいホエイペプチドを含むゼリー飲料です。1袋あたりのタンパク質は、牛乳に近い5g。爽やかなヨーグルト味で、水分補給をしながらタンパク質を補えます。水に溶かす必要がなく、屋外でも栄養補給がしやすいと思います。
ホエイタンパクや大豆タンパクなどから作られたプロテインバーです。1袋あたりのタンパク質は牛乳の約2倍。タンパク質だけでなく、しっかりとエネルギーも摂取できます。運動前後や、食事の時間が十分にとれない日の栄養補給などに活用しやすいのではないでしょうか。
牛乳とプロテインを比べると、含まれている栄養素に違いがあります。食事から不足する栄養素は個人差があり、牛乳がプロテインの代用品になる方もいれば、牛乳では栄養素が補いきれない方もいるかもしれません。活用目的に合わせ、牛乳とプロテインを選んでみてはいかがでしょうか。