【2022年4月29日(金)、7月29日(金)は筋肉を考える日!】※「筋肉を考える日」とは?
筋トレをして、かっこいい体をつくりたい。
短期間で効率的に、理論的にしっかり体を作りたい。
そんな方こそ筋肉の種類と働きを知ることで、より理想的なトレーニングに近づけます。そこで、今回はトレーニングに活かせる筋肉の種類とその働きを解説します。
筋肉とは収縮する細胞の集まりのことで、種類は大きく分けて「骨格筋(こっかくきん)」「平滑筋(へいかつきん)」「心筋(しんきん)」の3つがあります。
骨に付着して、関節の運動を起こす筋肉です。一部の骨格筋は皮膚や筋膜、他の筋肉の腱に付着して皮膚を動かすものもあります。例えば、表情筋は頭蓋骨と皮膚の両端で表情を作ります。
一般的に「筋トレ」と言われるものは骨格筋を鍛えることを指すと言われています。3つの筋肉で唯一、運動神経に支配されており、自分で意識して制御することができます。
内臓や血管壁を構成し、胃や腸を働かせたり、血流を変化させる筋肉です。無意識に働く自律神経に支配されており、自分の意思で制御することができません。
心臓を構成し、心臓を働かせる筋肉です。平滑筋とともに自律神経に支配されており、自分の意思で制御することができません。
ここでポイントなのは、筋トレで鍛える骨格筋は「意識的に」収縮させることができるということ。
筋トレ初心者の方によくあるのが、単に動きをまねただけで効かせたい筋肉をしっかり収縮させられていないということです。それでは筋肉が最大限に働かないのではないでしょうか。
ではどうやって効率的に働かせるか?ですが、それは「鍛えたい筋肉と、その付着している骨と骨の両端を”意識して”動かすこと」です。
例えば、ふくらはぎの筋肉である腓腹筋(ひふくきん)を鍛える場合であれば、「何も意識せずに立ってかかと上げをする」のと、「ひざ裏〜アキレス腱までのふくらはぎに力を入れることを意識してかかと上げをする」のでは、後者の方が力が入りやすく、筋肉をうまく働かせることができている感覚を得られやすいのではないでしょうか。
また、骨格筋は大きく分けて「遅筋(ちきん)」と「速筋(そっきん)」の2つがあり、それぞれ得意な運動が異なります。
ゆっくり収縮する筋肉で、疲れにくく一定の力を長時間発揮でき、持久力にすぐれています。その反面、一瞬で大きな力を発揮することはできません。
すばやく収縮する筋肉で、一瞬で大きな力を発揮する瞬発力に優れています。その反面、持久力が低く、疲れやすい筋肉と言われています。
マグロは長時間移動する回遊魚で遅筋が多いと言われています。対して、ヒラメは獲物を捕らえるときに素早く動く魚で速筋が多いと言われています。
ボクシングのパンチや短距離走、重量挙げなどで使われる速筋は、一瞬で大きな力を発揮するトレーニングを行います。ウェイトトレーニングで重量挙げをする場合、一瞬で一気に力を入れて、約3〜5回反復すると効果的です。
短距離走の場合はスタートダッシュの練習、ボクシングの場合はパンチの練習も速筋中心の運動となります。
持久性は低く、疲れやすい特性があるため、回数は少なめの方が効果的と考えられています。
マラソンやクロスカントリースキーで使われる遅筋は、一定の力を長時間発揮するトレーニングを行います。ウエイトトレーニングをする場合、自身が持てる最大重量の6割程度の力で、回数は15〜30回反復すると効果的です。
マラソンとスキーも、一瞬で大きな力を発揮することがほぼないため、長時間練習する場合、遅筋中心の運動となります。
ここで抑えておきたいポイントは、トレーニング内容が「遅筋だけ」、「速筋だけ」のトレーニングに偏りすぎないこと。それは、どんな運動でも遅筋だけ、速筋だけで動くものではないからです。
短距離走であれば、スタートダッシュや手足を速く動かすために速筋に目がいきがちですが、上半身がブレないように筋肉は一定の力で働き続ける必要があります。逆にマラソンであれば、坂道やバランスを崩しそうになったときに一瞬で足を一歩出して支えられるように筋肉が働く必要があります。
筋トレをすると、筋肉の組織を修復しようとするため、タンパク質などが不足している状態になります。そのため、筋トレ後にタンパク質を摂取することが重要と考えられています。
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おいしい大豆プロテインは、カルシウムやその吸収を助けるビタミンDを含んでいます。大豆のプロテインはおいしくないイメージをお持ちの方もいると思いますが、コーヒー味がついているので水でおいしく飲めるのも良い点です。
【参考】
・中村隆一, 齋藤宏, 長崎浩 : 基礎運動学第6版. 医歯薬出版. 2003
・市橋則明 : 運動療法学. 文光堂 . 2008
・奈良勲・鎌倉矩子 : 標準理学療法学・作業療法学専門基礎分野解剖学第3版. 医学書院. 2010