プロテインはご存知の通り直訳すると“タンパク質”のことですが、販売されている商品としてのプロテインには、タンパク質だけではなく様々な栄養素が含まれており、それぞれ特徴があります。
プロテインを目的に合わせて選択して、適切なタイミングや量で摂り入れることによって、「増量をしたい」、「高齢に進むにつれておこる筋肉量の減少を抑えたい」、「できる限り次の日に疲れを残したくない」、「美しいボディラインを保ちたい」など、様々な要望につなげることができるのではないでしょうか。
今回のコラムでは、プロテインを活用できるシーンと具体的な活用法をお伝えします。
プロテインの活用シーンとして代表的な一つに筋力トレーニングがあります。
筋力トレーニングによって、筋タンパク質が分解し、非常に多くの糖質が消費されます。
この状態をより早くリカバリーさせるために、できる限り早いタイミングでタンパク質や糖質がしっかりと含まれた栄養を補給することが大切です。
このような時に補給する食品として、プロテインは栄養素の配合も考えられているものが多いです。食事から1日で必要なタンパク質を十分に補給している人でも、タンパク質は筋力トレーニングなどのタイミングに応じて、こまめに適量を補給することが重要とされています。
●おすすめのプロテイン
素早く吸収されるホエイプロテインが含まれているものなど。
●タイミング
運動後45分を目安に、できる限り早いタイミングで飲みましょう。
詳しい記事はこちら!
「筋トレするなら知っておきたい!筋トレとプロテインの関係性」
減量中は一日の総摂取エネルギー量をコントロールすることが大切です。
だからと言って、“食事を抜く”といった無謀なことをしてしまうと、長続きしない、リバウンドしやすい、体調を崩しやすいなどの不健康な状態を招いてしまいます。
健康的な減量を行う方法の一つに、プロテインを活用して栄養バランスを整える方法も考えられます 。
食事とプロテインを掛け合わせた方法で栄養バランスを補填する目的でプロテインを活用します。
プロテインには、先述したとおりタンパク質以外のビタミンやミネラルも配合されているものが多いため、減量時に食べる食材が減ってしまう場合なども有効に活用ができるのではないでしょうか。
●おすすめのプロテイン
ウエイトダウンプロテイン(1食:55kcal)や大豆プロテイン(1食:72kcal)のような低エネルギータイプのプロテインは減量中の摂取エネルギー量をコントロールしやすいです。
●タイミング
エネルギーコントロールのためにメイン料理を控えめにしたり、メイン料理を食べなかった食事の時に、プロテインをプラスしましょう。
エネルギーを抑えながらも、タンパク質やそのほかのビタミン、ミネラルを補うことができます。
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「プロテインダイエットとは?置き換え方の正しい方法を学ぼう!」
高齢者のタンパク質不足が一つの原因といわれている低栄養は、体の機能低下を引き起こし、転倒や骨折のリスクが増加すると報告されています。
食欲低下、噛む力の低下、消化吸収力の低下などによるタンパク質不足を解消するためにプロテインを活用することも方法として考えられます。
●おすすめのプロテイン
高齢者は口渇感も衰え始めるため、脱水に陥りやすいことも踏まえ、ゼリータイプやドリンクタイプのプロテインを飲用すると良いのではないでしょうか。
もちろん、パウダータイプを水や牛乳で溶いて飲むことも一つですが、計量などがわからず、手間取ってしまう場合は液体になっている商品を選ぶと良いでしょう。
●タイミング
ゼリータイプやドリンクタイプは手軽な水分補給にもなるため、口渇感がなくても昼食までの午前中、夕食前の午後などある程度の時間を決めて飲むことが筋タンパク質の合成には良いとされています。
食事の時の水分補給も忘れずに行いましょう。
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仕事の繁忙期や、梅雨のジメジメとした季節あたりから、だんだんと食欲が落ちることで、疲れがたまりやすい方にもプロテインをご活用いただけます。
仕事が忙しくなったり、暑い夏などは食欲が落ちるだけでなく、食事を短く済ませることが多くなりがちです。短く済ませる食事内容を振り返ってみると、おにぎりやサンドイッチなどの軽食、そばやうどん、ラーメンなどの麺類、菓子パンやコンビニ弁当、丼物が毎日の昼食という人も多いのではないでしょうか。
これらの食事にはタンパク質が不足しがちになるのに加え、ビタミンやミネラルの不足も考えられます。これらの栄養素が不足することで疲れを感じやすくなる人もいるかもしれません。
もちろん食事内容やライフスタイルを見直すことが大切ですが、それでも日常を考えると、毎日バランスよく昼食をとることは難しいものです。
そのような時に、手軽に栄養バランスを整えるために活用できる商品の一つにプロテインがあります。
●おすすめのプロテイン
プロテインバーは職場のデスクなどでも食べやすく、いざという時のために引き出しや鞄にストックしておきやすいです。
タンパク質だけではなくビタミンB群が豊富に含まれているので、エネルギーを効率よくつくることにも働きます。
余分なエネルギーを控えたい場合は、高タンパク低脂肪のグラノーラタイプを選ぶと良いでしょう。
おにぎりだけなど、食事の全体量が足りていない時はウェファーナッツやバニラを。
シーンに合わせて選ぶことができるのも、プロテインバーの特徴です。
●タイミング
昼食の補助としてデザート感覚で食べたり、小腹満たしのおやつ代わりに食べることで、栄養バランスを整えることに役立ちます。
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「夏を乗り切る身体づくり ~ヘルシースナッキングのススメ~」
食事制限によるダイエットに成功して理想体重を手に入れたけれど、髪がパサつき、肌荒れが気になり、若々しさがなくなってしまった・・・という経験をされた方も多いのではないでしょうか?
この原因の一つは食事制限ダイエットによるタンパク質不足、可能性として考えられます
食事制限をしながら、バランスのとれた食生活をすることは非常に難しく、栄養の専門家であればそもそも食事制限を勧めることはありません。
適度に栄養バランスを整えながらも、エネルギーを抑えるために、プロテインを活用することが考えられます。
●おすすめのプロテイン
大豆プロテイン(ソイプロテイン)に含まれる大豆イソフラボンは、肌や皮膚に影響を及ぼす女性ホルモンであるエストロゲンの調節にかかわっているという報告があります。エネルギーが控えめなところも飲用する人にとっては嬉しいポイントになるかと思います。
●タイミング
夜の睡眠中にホルモンの働きが活発になるため、就寝30~1時間前を目安に適量を飲むと良いのではないでしょうか。