森永ミルクキャラメル開発よもやま話

森永の創業期に発売されたキャラメルが、「森永ミルクキャラメル」として皆様にご愛顧いただけるようになる
現代までのあゆみを連載の形でご紹介していきます。

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第四話(1916年〜1917年)

森永ミルクキャラメルの大好評をみて、新発売の大正3年の暮から翌大正4年の正月にかけて早くも偽物が続出。新聞広告のコピーの一部で「いろいろニセモノあり森永製菓にご注意を乞う」や「ニセモノにご注意の上、この商標のある森永ミルクキャラメルの御愛用を乞う」とアピールしました。この時期、150件以上も多発する「森永ミルクキャラメルのニセモノ」の横行を許したのでは、単に商品流通上の不都合があるばかりでなく、そのほとんどが粗悪品なので、消費者に森永ミルクキャラメルの品質が誤認され、評価が下がることになるため、「森永ミルクキャラメルのニセモノ」を排除する活動を行いました。まぎらわしい名称や商標、デザインなどを持つ「ニセモノ」メーカーに警告し、これに従わない場合は訴訟をおこして法的制裁処理を厳しく実行しました。
また、一般消費者に対し、「ニセモノに注意」の広告に力を入れるとともに、紙サック中箱の引き出し部分に「粗製ニセ物あり森永のミルクキャラメルと言ふて御求め下さい」と印刷して消費者の注意をうながしました。その一方で、ミルクキャラメルそのものの品質と耐久性を高めるため、原料の選定、製造上の工夫に絶えざる研究努力を払うと同時に、大量の注文に応ずるための製造設備の改善と機械化に力を注ぎました。特に切望されたのは、1粒づつ手包装される工程を改善し、効率的な自動包装機を活用することでした。
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